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クラゲはどうやって刺すの?

福岡県・中本智子(なかもとともこ)さん(19)からの質問(朝日新聞社発行 2013年8月10日付be)

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 ●触手に数十億の小針があるの

 ◇ののちゃん 夏休(なつやす)みもあと半分(はんぶん)。そういえば、去年(きょねん)は夏休み最後(さいご)の日曜日(にちようび)に海(うみ)へ行(い)って、クラゲにさされちゃったんだ。チクチクして痛(いた)かったし、しばらく腫(は)れちゃったよ。

 ◆藤原先生 大変(たいへん)だったわね。

 ◇のの けれどクラゲって、ぬめっとしていて針(はり)なんて見(み)えなかったのに、どうやって刺(さ)すの?

 ◆先生 クラゲの足(あし)みたいな「触手(しょくしゅ)」の表面(ひょうめん)には、「刺胞(しほう)」という小さな袋(ふくろ)がたくさんついているの。その中(なか)に、毒(どく)を出(だ)す針がしまわれていて、餌(えさ)をとろうと針を出すのよ。

 ◇のの へぇ、そんな小さな針があるんだ。その針って目(め)に見(み)えるの?

 ◆先生 肉眼(にくがん)ではちょっと無理(むり)で顕微鏡(けんびきょう)でやっと見えるくらいの大きさよ。一つのクラゲに最低(さいてい)でも数十億個(すうじゅうおくこ)という刺胞(しほう)の中に針があるわ。

 ◇のの そんなに? クラゲはどんな種類(しゅるい)でも刺すのかな?

 ◆先生 「刺胞(しほう)」はあっても、人に被害(ひがい)を与(あた)えるのはごく一部(いちぶ)。日本(にほん)では、アンドンクラゲとカツオノエボシくらい。アンドンクラゲは、本州(ほんしゅう)や四国(しこく)、九州(きゅうしゅう)の沿岸(えんがん)に多くいて、8月(がつ)後半(こうはん)から9月によく現れるの。カツオノエボシは、台風(たいふう)の後に沖合(おきあい)から沿岸によく流(なが)されてくるわ。あと怖いのは沖縄(おきなわ)にいるハブクラゲね。

 ◇のの ハブ! 毒(どく)が強(つよ)そうだ。

 ◆先生 そう、猛毒(もうどく)と言(い)っていいほど。ハブクラゲに刺(さ)されて亡(な)くなった人(ひと)もいるのよ。

 ◇のの ひぇ〜。毒の中身(なかみ)って何(なに)?

 ◆先生 それがまだはっきりと解明(かいめい)されていないの。ただ、牛乳(ぎゅうにゅう)やお肉(にく)と同(おな)じ仲間(なかま)のたんぱく質(しつ)であることは明(あき)らかになっているわ。

 ◇のの その毒で痛(いた)くなるわけ?

 ◆先生 痛いだけじゃなくて、しびれたり感覚(かんかく)がまひしたり、炎症(えんしょう)を起(お)こして腫(は)れたりもするの。毒を回りやすくするため、筋肉(きんにく)をほぐす成分(せいぶん)もあると考(かんが)えられているの。

 ◇のの だから、しばらく腫(は)れたんだ。家(いえ)に帰(かえ)ってからおばあちゃんから「刺(さ)されてすぐにおしっこをかければよかったんじゃ」って言(い)われたよ。効(き)き目(め)はあるの?

 ◆先生 うーん、おしっこの効果(こうか)は実証(じっしょう)されてはいないわね。でも、お酢(す)は、クラゲに刺された時の症状(しょうじょう)を和(やわ)らげる効果(こうか)があると言われているわ。でも、カツオノエボシには効かないそうよ。もし刺されても、貼(は)りついた触手(しょくしゅ)をとろうとこすってはダメよ。その刺激(しげき)で、まだ外(そと)に出ていない毒針(どくばり)が出てきてしまうから。

 ◇のの どうしたら刺されない?

 ◆先生 クラゲ除(よ)けローションというのもあるけど、効果があるのは肌(はだ)を覆(おお)うこと。水着(みずぎ)の上にマリンスポーツ用品店(ようひんてん)で売(う)っているラッシュガードを着(き)るのが理想的(りそうてき)ね。楽(たの)しい夏休み、どんなに遊(あそ)んでも、新学期(しんがっき)には元気(げんき)に登校(とうこう)してね。

 ◇のの はーい。

 (取材協力=東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科教授・永井宏史さん、構成=川原千夏子)

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