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月(つき)はなぜ赤(あか)くなる?

埼玉県・坪井渚(つぼいなぎさ)さん(中1)からの質問(朝日新聞社発行 2013年9月14日付be)

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 ●大気(たいき)で青(あお)い光(ひかり)が散(ち)るからよ

 ◇ののちゃん 今夜(こんや)の月(つき)は赤(あか)くて、ちょっと不気味(ぶきみ)。「月がとっても青(あお)い」って、曲(きょく)も聞(き)いたことあるけど、月はなぜ色(いろ)を変(か)えるの。

 ◆藤原先生 岩(いわ)だらけの月が輝(かがや)いて見(み)えるのは、太陽(たいよう)の光(ひかり)を反射(はんしゃ)しているからよ。赤く見えることがあるのは、地球(ちきゅう)の大気(たいき)のせいなの。

 ◇のの 大気に、サングラスみたいに色がついているわけなの?

 ◆先生 そうじゃないわ。まず、光のことから話(はな)さないとね。私(わたし)たちが見ている光には、赤や緑(みどり)や青など様々(さまざま)な色があるの。

 ◇のの 太陽の光は白(しろ)っぽいよ。

 ◆先生 色が混(ま)じって白っぽく見えているだけよ。光をプリズムに通すと、それぞれの色に分(わ)かれて見えるの。青、緑、黄(き)、赤の順(じゅん)に分かれている虹(にじ)を見たことがあるでしょう。あれは空気中(くうきちゅう)の水滴(すいてき)がプリズムの働(はたら)きをして光が分かれたものよ。

 ◇のの 色の違(ちが)いは、何から生(う)まれるのかな?

 ◆先生 光は波(なみ)として伝(つた)わるんだけど、波の長(なが)さが色ごとに違うのよ。波長(はちょう)が違うと、性質(せいしつ)も異(こと)なるの。例(たと)えば、光が大気中(たいきちゅう)の分子(ぶんし)とぶつかると、波長の短(みじか)い青い光の方(ほう)が、散(ち)らばってしまいやすいの。逆に波長の長い赤い光は散りにくいのね。

 ◇のの へー、不思議(ふしぎ)。

 ◆先生 青い光は、大気を通(とお)る時(とき)に散ってしまって、私たちの目(め)にまっすぐ飛(と)び込(こ)んでくる量(りょう)が少(すく)なくなる。でも、赤い光はそれほど減(へ)らないから、月の色は青い色が薄(うす)く、赤い色が濃(こ)くなる場合(ばあい)があるのよ。

 ◇のの 大気の中を長く通るほど、青い光はなくなってしまうんだ。

 ◆先生 その通りよ。じゃあ、ののちゃんが空(そら)を見上(みあ)げた時、月の光が通り抜ける大気が一番(いちばん)薄くなるのは、月がどこにある時かしら。

 ◇のの うーん、地球は丸(まる)くて、大気の厚(あつ)さはどこでも同じだから……。わかった! 月が真上(まうえ)だと、大気を通る時間が一番短いよ。

 ◆先生 正解(せいかい)! だから、月が高い時は青白(あおじろ)いわけ。逆(ぎゃく)に光が大気を通る時間(じかん)が一番長くなるのは、地平線(ちへいせん)に近(ちか)いところに月がある時よ。

 ◇のの だから、低い月は赤くなるんだ。でも、その説明だと、月じゃなくても空の低いところにある光はみんな赤くなるんじゃないの。

 ◆先生 そう。星(ほし)も低(ひく)くなると赤くなるわ。太陽だってそうでしょ。夕焼(ゆうや)けや朝焼(あさや)けが赤いのは、太陽の位置(いち)が私たちから見て低くなるから。でも、月が最(もっと)も赤くなるのは、皆既月食(かいきげっしょく)の時よ。地球を間(あいだ)にはさんで、月と太陽がぴったり並(なら)ぶと、地球の大気を通り抜けた太陽の光が、月に届(とど)いて照(て)らすようになるでしょ。

 ◇のの ほんとうだ。低い月より長く地球の大気を通ることになる。

 ◆先生 全国的(ぜんこくてき)によく見える次の皆既月食は、来年(らいねん)10月(がつ)8日(にち)。今日(きょう)の話を思(おも)い出(だ)して観察(かんさつ)してみてね。

 (取材協力=国立天文台天文情報センターの片山真人さん、構成=波多野陽)

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