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光るブレスレットの仕組みは?

滋賀県・吉原(よしはら)まもるさん(小6)からの質問(朝日新聞社発行 2013年9月21日付be)

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 ●分子のゆがみが光に変わるの

 ◇ののちゃん お祭(まつ)りで光(ひか)るブレスレットを買(か)ってもらった。チューブを折(お)り曲(ま)げたら光り始(はじ)めたよ。でも、電池(でんち)も入(はい)っていないのになんで光るのか、とっても不思議(ふしぎ)。

 ◆藤原先生 ケミカルライトを買ってもらったのね。オレンジや緑(みどり)のきれいな色(いろ)で光ったでしょ。棒(ぼう)の形(かたち)をしたものは、コンサートでもよく使(つか)われているわね。

 ◇のの どうして光るの。

 ◆先生 化学反応(はんのう)を利用して光を出(だ)しているのよ。

 ◇のの どういう反応なの?

 ◆先生 燃(も)えるときと同(おな)じ「酸化(さんか)」という反応を利用しているのよ。チューブをポキッと曲げると中(なか)に入っている小(ちい)さいガラスの容器(ようき)が割(わ)れて、容器の内側と外側に分けて別々(べつべつ)に入れられていた液体(えきたい)が混(ま)ざることで酸化反応が始まるわけね。

 ◇のの 液体が燃えて光るの?

 ◆先生 燃えるほど激(はげ)しい反応ではないわね。空気中(くうきちゅう)でものが燃えるときは、空気に含まれている酸素(さんそ)と結びつくことで酸化反応が起きるの。ケミカルライトの場合は、消毒液(しょうどくえき)に使われる過酸化水素(かさんかすいそ)という液体が、シュウ酸(さん)エステルという光を出す液体と混ざって酸化反応が起き、高(たか)いエネルギーを持(も)つようになるの。

 ◇のの それがどうして光るの。

 ◆先生 ものを分解していくと、とても小さい分子(ぶんし)というものにたどりつくの。その分子は、さらに小さい酸素(さんそ)や炭素(たんそ)といった原子が互(たが)いに手(て)をつないでできているのよ。シュウ酸(さん)エステルが酸素と結びつき酸化(さんか)されると、原子のつながり方がひずんだ形に変(か)わり、パチンとはじけやすくなるのよ。はじけた時にエネルギーが解放され光として出るの。実(じつ)は、ホタルやクラゲなどの生(い)き物(もの)が光を出すのと同じ仕組(しく)みなのよ。

 ◇のの へえ。ホタルと同じなの。

 ◆先生 電気(でんき)や空気(くうき)がなくても光るでしょ。だからもともとは人間(にんげん)を月(つき)に送(おく)るアポロ計画(けいかく)を進(すす)めるときに、宇宙船(うちゅうせん)内で使える安全(あんぜん)な照明(しょうめい)をつくろうとしてアメリカが開発(かいはつ)を始めたものだったそうよ。

 ◇のの すごいね。でも、ブレスレットはしばらくすると光らなくなっちゃった。どうしてなのかな。

 ◆先生 最初(さいしょ)にチューブに入っている量(りょう)が限(かぎ)られているから、やがて反応が終わってしまうのよ。長(なが)い時間(じかん)光らせようと思えば、出る光は弱(よわ)くなるけど、反応(はんのう)をゆっくり起こるようにすればいいの。研究室(けんきゅうしつ)では上手に工夫(くふう)して、1カ月も光り続(つづ)けるものが開発されているそうよ。

 ◇のの いろいろ使えそうだね。

 ◆先生 日本では、夜釣(よづ)りのときに釣(つ)りざおなどにつける目印(めじるし)として広(ひろ)まったそうよ。最近(さいきん)は、防災(ぼうさい)グッズとしても注目(ちゅうもく)されているわ。災害(さいがい)で暗闇(くらやみ)になっても、助(たす)けが必要(ひつよう)な人がどこにいるかすぐに分(わ)かるようにするために使われるのよ。

 (取材協力=ルミカ本社研究所・佐野裕之さん、構成=須藤大輔)

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