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スペシャルインタビュー

「卓球NIPPON」の活躍を食で支える 海外遠征で国産の食材を提供【全国農業協同組合連合会】

2019年3月14日

昨年1月の全日本卓球選手権大会(東京都)に出場した卓球女子日本代表として国内外で活躍する石川佳純選手

いま卓球が熱い。若手の躍進が目覚ましく、世界の強豪を撃破する活躍でファンを沸かせる。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で、悲願の金メダルへの期待がかかる「卓球NIPPON」。オフィシャルスポンサーを務める全国農業協同組合連合会の広報部広報SR課、太田純課長に支援の狙いを聞いた。

全国農業協同組合連合会の
広報部広報SR課、太田純課長

――2012年から協賛する全日本卓球選手権大会は、卓球日本一を決める大会です。今年1月の大会は男子シングルスの水谷隼選手が史上最多10回目の優勝を飾るなど、白熱したゲームで盛り上がりました

 全農は「ニッポン人の活躍を『ニッポンの食』で支える。」をスローガンに、卓球やカーリングといったスポーツを支援しています。卓球は、2011年に日本卓球協会と日本代表オフィシャルスポンサー契約を締結。全日本選手権をはじめ、日本開催の国際大会に協賛しています。また、日本代表の石川佳純選手と所属契約を結んで、2011年からサポートしています。

 卓球のラケットを握ったことがないという人は稀でしょう。卓球は、小さな子どもからお年寄りまで楽しむことができます。幅広い世代に身近なスポーツであることは、卓球の支援を決めたきっかけの一つとなっています。

――協賛する大会では副賞として、全農で扱う国産の農畜産物を贈呈。オリンピックでメダルを獲得した際に、石川佳純選手やカーリング女子日本代表選手に米百俵を贈ったことも話題になりました

今年2月に開催された全農日本カーリング選手権大会(札幌市)の表彰式。女子優勝チームには北海道産米1トン、国産いちご100パック、海外遠征時のお食事サポート券が贈られた 昨年4月の世界卓球選手権大会(スウェーデン・ハルムスタッド)に出場した日本代表選手に、現地で国産の食材を提供してサポートした

 米百俵は6トン、日本人1人あたりの米の平均消費量に換算すると100年分以上の量になります。国産米を食べて頑張ってほしいという気持ちを込めました。一度に渡すと選手も困ってしまうので、実際にはおこめ券をお渡ししました。

 協賛する大会の表彰式で優勝選手に米俵を手渡したこともあります。米俵なんてめったに見る機会がないでしょう?選手も面白がって、いい表情で受け取ってくれるんです。

 米以外にも知恵を絞っています。昨年5月の世界卓球選手権大会(スウェーデン・ハルムスタッド)で、日本は女子団体で3大会連続の銀メダルを獲得しました。女子代表の主将を務めた石川選手の健闘を称え、全農グループが経営する焼き肉レストランで使える食べ放題のパスポートを贈りました。昨年の香港オープンに出場したときは、この焼肉店の香港店に来てくれました。東京でオリンピックが開かれる2020年8月まで有効なので、日本代表として出場して焼き肉でパワーをつけ、メダル獲得の祝勝会も開催してほしいですね。

 このほか、卓球やカーリング女子の日本代表選手が海外遠征する際、国産の米やドライフルーツなどを提供しています。持って行きたくても検疫の問題で遠征先に持っていくことが難しい食材も多くありますが、海外でも普段通りの力を発揮できるようにサポートしています。

――アスリートの食をサポートする狙いは何でしょう?

 石川選手は海外遠征時に炊飯器を持参しています。世界で活躍する石川選手が「ごはんが大好き」と発信してくれるので説得力があり、食の大切さを伝えていただいています。

 スポーツと食は密接につながっています。アスリートにとって体づくりは基本です。栄養に気を配り、食事をしっかりととる。こうしたアスリートの姿勢は、生産者がつくる農畜産物を消費者に届けて健康な食生活を支えたいという我々の思いに通じます。

――子ども向けの野球教室や水泳教室では、食育にも取り組んでいます

昨年3月、東京・品川区で開催した水泳教室で、子どもたちを指導する萩原智子さん 水泳の指導を受けた後、おむすびづくりを体験する親子

 世界少年野球推進財団(WCBF)と1993年から開催する「JA全農WCBF少年野球教室野球教室」では、保護者を対象にした栄養学教室も実施。国産農畜産物を使い、栄養価が高くてバランスの良いメニューを紹介しています。「JA全農×ハギトモ水泳教室」では、元競泳日本代表の萩原智子さんが子どもたちに基礎や練習方法を指導し、運動に必要な食について経験談を交えて紹介。親子でおむすびづくりを体験してもらっています。

 「ごはんをしっかり食べないと力が出ない」――。WCBF理事長を務める王貞治さんをはじめ、協力してくださる一流のアスリートのみなさんがこう口をそろえます。最近、朝ごはんを食べずに登校する子どもが増えているといわれています。時間がないときはおむすびを1個食べてもらえたら。こうした取り組みを通じ、子どもたちの夢と食を応援したいです。

――スポーツの支援について、職場内外の反響はいかがでしょう?

 職場内では、石川選手を知らないという職員はいないでしょう。支援を通して、みんなで成長を見守ってきました。石川選手をはじめ、卓球日本代表がオリンピックで活躍する姿をみると、職員も誇らしい気持ちになります。

 カーリング女子の日本代表選手は、平昌五輪で銅メダルに輝きました。日本代表として出場したロコ・ソラーレの練習拠点は北海道北見市。日本のカーリング史上初の快挙は、地方を元気にしてくれたと思います。

 卓球はジュニア育成もサポートしています。全日本選手権では、2013年から「ホープス・カブ・バンビの部」(小学生以下)、2017年から「カデットの部」(中学2年生以下)にも特別協賛しています。将来のオリンピック代表候補となる卓球少年・少女を応援していきたいです。

――2020年に向けての取り組みや期待を聞かせてください

昨年7月に神戸市で開催された全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)で熱戦を繰り広げる小学生プレーヤー

 2019年はオリンピック開催1年前。卓球日本代表選手にとって大切な年です。食事面などのサポート体制をより充実できれば。選手は遠征で一年の大半を海外で過ごし、大会によっては夜遅くまで試合が続きます。全農の海外拠点を活用して何かできることはないか、検討したいです。そして、2020年の夏、東京を舞台に活躍する姿をみることができればうれしいです。

 また、大会期間中はオリンピック、パラリンピックを観戦しようと、世界中から多くの人が日本を訪れます。日本の食材を味わっていただくチャンスなので、世界に日本の食の素晴らしさを広めたいです。

全国農業協同組合連合会の職員と
交流する石川佳純選手

 卓球女子日本代表、石川佳純選手が今年1月、所属する全国農業協同組合連合会の本所(東京都千代田区)を訪れ、近況を報告した。東京オリンピックの代表選考が本格化する2019年の決意を語り、集まった職員から温かい声援が送られた。


石川佳純選手

 2018年はたくさん試合に出て、たくさん経験をさせてもらいました。安定した成績を出せて、怪我をせずにいいプレーができたことはよかったです。自分の変化や成長を感じられる1年でした。中国のトップ3の選手に勝つことが目標だったのですが、あともうちょっとというところで勝ちきれない試合がありました。2019年は勝ちきることを目標に頑張りたいです。この1年間のワールドツアーの成績でオリンピックの出場権が決まるので、いいときも悪いときも一喜一憂せず、自分の力をしっかり出すことを目標に頑張っていきたいです。

 国内の競争は年々厳しさを増し、オリンピック出場はさらに狭き門になっています。でも、強い選手がたくさんいるおかげで、もっと何かを変えなきゃと成長につながっています。短い現役生活の中で、一番いい時期に東京でオリンピックがあることは幸せなこと。自分の成長を楽しみながら、後悔のないように一日一日をすごしていけたらいいなと思っています。

広報部広報SR課 太田純課長

全国農業協同組合連合会

広報部広報SR課 太田純課長

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