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草刈民代 新たな挑戦 引退公演はプティ作品集「エスプリ」

2009年3月19日

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 人気バレリーナの草刈民代がダンス人生に幕を閉じる。自らプロデュースする、振付家ローラン・プティの作品集「エスプリ」の公演(4月2〜24日)が最後の舞台。今後は女優業が中心になるが、「何にでも挑戦したい」と前向きだ。

 1年前に「白鳥の湖」の踊り納めをした後、今冬の「ジゼル」でバレエの全幕公演からリタイア。そして今回。幕引きは鮮やかだ。「年齢とともに役柄も狭くなる。経験を重ねて表現が深まる面もあるが、エゴでキャリアを続けるのは潔いとは思えない」

 「エスプリ」は06年の「ソワレ」に続くプティ作品のガラ公演。切り裂きジャックがテーマの「オットー・ディックス」や、「モレルとサン=ルー侯爵」など狂気や背徳を描いた作品も含まれ、プティ作品の内面的性格が楽しめる。共演者もボニーノ、ムッル、コルプら個性派がそろう。

 「プティ先生には、踊り手がどれほど表現者として自らを律すべきか厳しく教えられた気がする」。その口調からプティ作品を最後の舞台の題材にしたのもうなずける。

 「たとえ猟奇的でグロテスクな題材を扱っても、彼の手にかかれば、新鮮で芸術的感性にあふれたバレエに昇華されてしまうから」

 女優業は、96年の映画「Shall we ダンス?」(周防正行監督)が印象に残るが、あくまでゼロからの出発と考えている。「お芝居の話が来ていますが、まだどうなるか。今は何でもやってみたい気持ち。求められるものを的確に提示できなくちゃ、認めてもらえないですから」

 演劇や映画の体験で得た新しい発想を、将来、バレエをプロデュースする際に役立てられないか、との思いもあるようだ。「ダンサーを育てたり作品を作ったりするシステムが遅れた日本では、作る側と見る側が歩み寄り、環境を少しずつ変えていかないといけない。そのためのヒントになるかもしれない」

 公演は、2日の沖縄から22〜24日の東京まで、全国12カ所を回る。光藍社(03・3943・9999)。(上坂樹)

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