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京都の劇団「ヨーロッパ企画」じわり注目

2009年6月15日

写真上田誠

 京都を拠点に、たびたび全国で公演を重ねている劇団が注目を集めている。学生演劇出身者でつくる「ヨーロッパ企画」だ。SF的な設定を細密に施し、日常会話のように自然なノリでコメディーを展開する。公演をDVDにするなど映像への取り組みに積極的なのも特徴だ。

    ◇

 同志社大の演劇サークルとして98年に結成。00年に大学から独立し、関西で評価を高めた。02年から東京など各地での公演を展開、全国で約1万人を動員している。

 代表で作・演出も手掛ける上田誠は「深い内容でも、客に届いていない舞台があったりする。芝居ファンで閉じるのはもったいないので、多くの人に興味を持ってもらえるようにしている」と話す。

 17日から東京公演が始まる「ボス・イン・ザ・スカイ」は、ドラゴンと戦う「光の戦士」たちが、近くで催しているロックフェスに来た高校生と出会う。無関心を装い、自分たちが戦士として注目されていた頃を懐かしむものの、微妙な変化が生まれる。

 あぶり出されるのは、情報に振り回される人の様子だ。「はやりすたりが、必要か不要かを決める。ブームが去ると、価値がなくなっていく。本質はそこだな、と思って」

 会場の青山円形劇場を念頭に置いた舞台構造という。俳優たちは3層のやぐらを上下し、あちこちで物語の展開につながる動きを起こすため、目が離せない。福岡、広島など先行公演も会場中央に舞台を置いた。

 上田はテレビドラマの脚本も書き、劇団は短編映画祭を開催。舞台が原作の映画は05年の「サマータイムマシン・ブルース」に続き、「曲がれ!スプーン」が11月に公開される。

 公演を撮影し、DVDで販売するのは「僕が作ったものを残したい。それに、僕も先輩の劇団は映像で見ている」から。もちろん、「生で見ないとわからない舞台の面白さはあります」とライブの魅力も忘れていない。

 「ボス〜」は28日まで。出演は石田剛太、諏訪雅、永野宗典、本多力ほか。3800円。0570・00・3337(サンライズプロモーション東京)。舞台の「曲がれ〜」は12月から全国で再演予定。

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