Q.文章力に自信がなく、ESがうまく書けません。文章力をつける方法はありますか?

<第22回> 文 篠原真喜子

 エントリーシート(ES)は、自己PR・志望動機・学生時代に力を入れたことなど、書くことがいっぱい。しかも、400字・800字など、指定文字数で書かなければなりません。決められた文字数でまとめ、読み終わったあと採用担当者に「この子に会ってみたい!」と思わせる文章を書くのは、すごく難しいですよね。

 文章がうまくまとまらない、わかりにくい、何を伝えたいのかわからなくなってしまった……。こんなふうに悩んでいる人は、多いと思います。とても重要なテーマなので、前編・後編の2回に分けて解説していきます。

「正確」で「わかりやすい」文章を目指そう
 ESは自分を企業にプレゼンするものですから、小説のような美しい文章を目指すより、まずは、「正確」で「わかりやすい」文章であることが大切です。では、どうしたらそのような文章が書けるのでしょう? ポイントは四つ!

① 一文を短く。50~70字程度で書く
 文章が長くなると、主語・述語のねじれが起きやすくなります。それを防ぐには一文を短く、シンプルにするのが一番です。あれもこれもと情報を詰め込み過ぎないことが大事です。

② 接続詞は、できる限り省く
 一文を短くすると、今度は、その文章をつないでいく際に、接続詞を多用したくなる人が多いようです。でも、そこはぐっとこらえて。逆接の接続詞(だが、しかし、ところが、けれどもなど)以外は、接続詞がなくても意味が通じる場合が多いです。接続詞はできる限り省き、一番大事なところ、意図的に強調して伝えたい時にだけ効果的に使うのがポイントです。

③ かかる言葉と受ける言葉は近づける
 例えば、「難しい研究テーマに関する本」という文。これだと、「難しい」が研究テーマにかかるのか、本にかかるのかわかりませんよね? 言いたいことが「難しい本」ということであれば、「研究テーマに関する難しい本」のように、かかる言葉(難しい)を受ける言葉(本)の近くに置くと、文章がすっきりして、言いたいことが伝わりやすくなります。

④ 無駄な言葉を省く/同じ意味の言葉を繰り返し使わない
 「有名な企業→有名企業」「率先するということを行いました→率先して行いました」など、無駄な言葉は省くこと。また、「一番最後→最後」「後で後悔する→後悔する」などの重複表現を避けることで、文章がすっきりとして文字数の削減ができます。学生のESを添削していると、挙式を挙げる、過半数を超える、被害を被る、などの間違った使い方をしている人が多いようなので、皆さんも気をつけてくださいね。

 いかがでしたか。限られた文字数で、自分の思いを企業に伝える。伝えたいことがたくさんあればあるほど、難しいのかもしれませんね。一文字一文字を大切に、言葉を吟味し、推敲(すいこう)を重ねることで、より洗練された文章にしていきましょう。

 後編では、今回のポイントを踏まえて、文章力を短期間でアップさせる方法「天声人語を使って文章力アップ」をお伝えします。お楽しみに。

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

この記事をシェア