Q.就活でアピールできることが何もありません(続編)

<第28回> 文 篠原真喜子

 前回のコラムでは、アピールポイントの見つけ方について書きました。「自己分析に行き詰まったら他己分析がおすすめ」というお話でしたね。今回は、他己分析によって自分のアピールポイントを見つけていった内定者の体験談をご紹介します。

■友人からのアドバイスにより、ありがち留学ネタから脱却できたEさんの例(百貨店内定)

 大学2年時に半年間オーストラリアに留学した経験は、私にとってとても大きな出来事で、就活ではぜひそれをアピールしたいと思っていました。けれど、「留学先では、得意だったはずの英語も通じず苦労したが、下手でもいいから自分から話しかけたり、授業でも率先して発表したりして英語力を向上させた」と、文字にすると、なんだかありきたりな内容……。行き詰まり友人に相談すると、「留学先で日本を紹介するミニイベントを開いたことや、帰国後は留学生の相談に乗っていることもアピールしたら?」と。たしかに、それなら私ならではのエピソードですし、語学力にプラスして行動力もアピールできます。友人のアドバイスにより、ありがち留学ネタから脱却できました!

ポイント☝
 同じネタでも視点(切り口)を変えることによって、アピール力が増すのはよくあること。「留学=語学力アップ」となりがちですが、留学に関連するエピソードを掘り起こしていくことで、新たなアピールポイントが見つかったよい例ですね!

■野球部で一度もレギュラーになれなかったことが、むしろアピールになる!と気づいたM君(アナウンサー内定)

 小学生のころからずっと野球をしており、高校は地元の強豪校へ。甲子園にも出場しましたが、僕は高校3年間ベンチにも入れず、それがずっとコンプレックスでした。アナウンサー志望で、スポーツの仕事に携わるのが夢でしたが、就活では野球の話はできないと思い込んでいました。けれど、篠原さんに相談すると「レギュラーになれなくても、腐らずに、裏方としてチームを支えてきた経験は素晴らしい。むしろそれをアピールしたらいいと思う。それに、レギュラーになれなかったM君だからこそわかることがあるでしょう? 頑張ってもうまくいかなかったとき、悔しいとき、人がどんな気持ちでいるか、どんな言葉をかけてインタビューしたらいいか。その経験が絶対にアナウンサーの仕事に生きるから」と。今までの自分を誇りに思っていいのだと、面談してもらいながらボロボロ泣きました。その後は面接で「負け続けの自分」をアピール! すると、面接担当者からは予想を超えた好反応をいただき、驚きました。念願かなってこの4月からは、アナウンサーとして働きます。

ポイント☝
 何かしらの「結果」を出していないとダメ、「達成」していないとアピールにならないと思っている人が多いようですが、決してそんなことはありません。目標に向かってひたむきに頑張った経験はそれだけで十分に素晴らしいことです。思うような「結果」を残せていなくても大丈夫。だって、実際に働きだしてみればうまくいかないことのほうが圧倒的に多いのです。苦しくても、うまくいかなくても、腐らずに前向きに頑張れること、その小さな努力の積み重ねがいつか大きな成果につながることを知っていることは、大きなアピールポイントです。

■身近な人10人に自分の強みをリサーチ。CAの仕事に生かせる強みを見つけたMさん(CA内定)

 サークルも部活もしていないし、留学経験もない。アルバイトも地元の飲食店。そんな私でも、面接でなにか印象に残る話をしたいと思うものの、自分ではわからなくて……。そこで、友人や先輩など10人ほどに相談すると、「4人きょうだいで女ひとり、の話がいいよ!」と。私にとっては当たり前すぎることなので、「これがアピールになるの?」と半信半疑でした。試しに面接でこの話をすると、面接担当者も受験者もみなが笑顔になって、とても盛り上がるんです。CAの面接でも、「男きょうだいに挟まれて、たくましく育ってきました。また、10歳以上離れた弟たちの母親代わりとなって世話をしてきましたので、小さいお子様を連れて飛行機で移動されるお母様の大変さがよくわかります。ですから、お母様のお気持ちに寄り添ったサポートができます」とアピール。面接担当者も納得された様子で、うなずきながら聞いてくださいました。「4人きょうだいのMさんね」と覚えていただくことができ、印象に残せたのかなと思います。

ポイント☝
 家族の話に限らず、面接会場がほんわかするような話ができるといいですよね。きょうだいの話を、CAとして働くうえで必要な能力に結びつけて話せたのもよかったと思います。

 いかがでしたか? だれにでも、自分では気づけていないアピールポイントやエピソードがきっとあります。他己分析をして、見つけてみてくださいね。

 最後に、エアライン志望者向け就職セミナーのご案内です。毎回、定員オーバーになるほど人気のセミナーです。私も登壇しますので、エアラインを目指す方はお友達もお誘いしてご参加くださいね。

<概要>東京開催
■日時:2019年2月15日(金)16時開場、16時30分開講。19時30分終了予定
■場所:朝日新聞社 浜離宮朝日ホール(都営大江戸線 築地市場駅A2出口からすぐ)
■参加費:無料
■対象:女子学生(大学生、短大生、大学院生、専門学校生)
■定員:350人 ※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます
■締め切り:2月4日(月)
詳細・お申し込みはこちらから

<概要>大阪開催
■日時:2019年2月25日(月)14時開場、14時30分開講。17時30分終了予定
■場所:中之島会館(大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4階)
■参加費:無料
■対象:女子学生(大学生、短大生、大学院生、専門学校生)
■定員:200人 ※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます
■締め切り:2月13日(水)
詳細・お申し込みはこちらから

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

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