Q.体育会なので就活にかける時間が足りなくて不安です

<第31回> 文 篠原真喜子
「新聞スクラップ」は説明会やインターンでは得られない情報が得られ、よい企業研究になったという内定者のアドバイス。時間がないからこそ早めのスタートを
「新聞スクラップ」は説明会やインターンでは得られない情報が得られ、よい企業研究になったという内定者のアドバイス。時間がないからこそ早めのスタートを

 体育会学生の一番の悩みは、練習や試合、ミーティングなどに追われ、就活にあてる時間があまりとれないことですよね。先日、面談をしたチアリーディング部の学生も「部活に打ち込んでいることがアピールポイントになると理解していても、就活にかける時間が足りなくて……」と、不安いっぱいで泣き出しそうな様子でした。部活を頑張りつつも、就活を成功させるにはどうしたらいいのでしょう。

早めのスタートを心がける

 体育会に所属していて時間がないのであれば、その分、早くスタートすることが大事です。
 就活は、大学3年の夏休みに行われる「サマーインターン」が実質的なスタート。ここから選別が始まっていることも多いのです。以前は、就活解禁(3年の3月)と同時にスタートすれば何とかなりましたが、この1、2年は早期化しており、それでは間に合いません。早くから始めている学生に追いつけないのです。

 サマーインターンに参加するためには、できれば3年になってすぐ、遅くとも6月には準備を始める必要があります。時間がないからこそ、早め早めのスタートを心がけてください。1週間以上のインターンに参加するのは難しくても、1~3daysなら参加できた、という学生も多いです。

 インターンや会社説明会に行けなくても、体育会の人脈でのOB・OG訪問は効果的です。先輩とのネットワークがあるのは体育会の強みですから、フル活用してください! 多くの就活生に向けた説明会では聞けないような、ホンネの話が聞けるかもしれません。

内定者に聞く両立させる方法

 では、先輩たちはどうやって両立させていたのでしょう? 内定者からのアドバイスを紹介します。

■野球部マネジャー Rさん(エアライン内定)

 「マイルールをつくって両立。Web説明会も活用」
 大切な引退試合が4年の4月にあり、3、4月は特に両立が大変でした。午前中は部活、午後は説明会、夜はESとWebテストという毎日を繰り返し、説明会に参加できないときは、Web説明会も活用しました。3年の夏〜冬インターンの時期は、部活ばかりで長期間のインターンには参加できず、1〜3daysのみ。出遅れているという焦りが常にありました。

 試合の日は部活優先、練習の日は就活優先とマイルールを決め、両方に全力で取り組むようにしました。部の就活仲間も、最初の1時間だけでも部活に出て、そのあと面接へ、などどちらも大切にしていた人が多かったです。役立ったのが、新聞スクラップです! 説明会やインターンに行くだけでは得られない情報が得られるため、よい企業研究になりましたし、なにより自信につながりました。

■ホッケー部 Sさん(広告会社内定)

 「同期に熱意を伝えてインターン参加」
 体育会ではよくあることだと思うのですが、非体育会の学生に比べて、練習や試合、ミーティングに多くの時間をとられ、就活に割ける時間が少ないのが悩みでした。最初にぶつかった壁は、夏のインターン。大学3年の夏に、当時、第1志望だった会社のインターンに参加できることになったのですが、周囲は「就活なんてまだまだ先」という雰囲気。私が就活をしていることを言い出しにくい状況でしたが、心から行きたいと思ったので、同期とミーティングをして熱意を伝え、部活を休んでインターンに参加させてもらいました。それ以降は、同期みんなで頑張ろう! という雰囲気になり、遠征の移動時もパソコン片手に就活していました。時間がなくて焦ると思いますが、隙間時間を無駄にせず頑張ってください!

■応援部 Mさん(広告会社内定)

 「体育会の強みをフル活用!」
 体育会でよかったのは、体力、元気さ、忍耐強さをかなりアピールできたことです。広告、ゼネコン等の業界は、体育会というだけで特にウケがよかった気がします。また、部活だけではなく勉強やバイトとしっかり両立していたこともアピールしました。体育会のコネクションがあるのもかなりの強みです! 面接担当者が体育会出身だと共通の話で盛り上がりやすいですし、縁があれば、体育会出身の方を紹介してもらえたり、体育会オンリーのOB・OG訪問会があったり……。

 また、これは応援部特有だと思うのですが、体力的にだけではなく、精神的につらかったこと等もアピールできました。理不尽と感じるような伝統的な規則があったこと、試合が劣勢なときにどう応援対応したか、精神的につらい状況をどう切り抜けたかなどもアピールしました。
 就活中に焦る気持ちは、とてもわかります。ですが、体育会には他の大学生にはない、強みがあります! 忙しい中でも、それをむしろ活用して就活すれば、きっとよい企業に出あえるはずです。頑張ってください!

■ラクロス部 Nさん(テレビ局内定)

 「これは絶対? と自分に問いかけ、取捨選択」
 就活の予定が、部活にかぶらないように予定を組んでいました。どうしてもかぶってしまうものは、自分にとってそれが本当に必要か、有益かを常に見極めました。絶対でないものは、ほかの説明会に変えたり、自分で企業研究を行ったりして解決しました。部活の行き帰りにSPIを解いたり、アルバイト中にESの内容を考えたり、隙間時間を有効活用していました。また、体育会の活動や役職の話以外でもアピールできそうなことを探し、ピアノやカフェ巡りが趣味だと面接で話すと幅が広がりました。

 就活と部活の両立は、本当に大変ですが、これほど自分と向き合う時期はないと思います。自分の将来が決まるこの時期は、楽しみながら前進あるのみ! 多大な可能性が広がる将来に希望と期待をもって、頑張ってください。

 いかがでしたか? 体育会の活動と就活の両立は楽ではありませんし、不安になることも多いでしょう。でも、大学の4年間、部活に打ち込んだり、あるいはもっと長い間、一つのことに懸命に取り組んできたりしたことは素晴らしいこと。自信をもってくださいね。

 これまでの自分の活動を振り返り「部活を通してこういう人間になった」「つらいこと、苦しいことはこうやって乗り越えた」「それらの経験からこんなことを学び身につけた」「それを通して、こんな社会人になりたい、その企業でこんなふうに働きたい、貢献したい」と、細かく掘り下げてみてください。そして、それを言葉にしてみてください。短い面接の時間で、自分のことをまったく知らない人(面接担当者)に伝え、評価してもらうことは簡単ではないけれど、これまで培ってきた経験と努力で、きっとできるはずです。

 最後に、体育会に所属する学生限定のセミナーのご案内です。

4years.就活セミナー

■日時:2019年3月18日(月)12時00分~17時00分 ※11時45分開場
■場所:新宿NSビル 地下1階 「中ホール」(東京都新宿区西新宿2-4-1)
■定員:300人 ※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます

●12時00分~13時00分
講座「エアライン+人気企業など全部内定! 体育会のここをアピールすればES・面接で高評価! ~JAL・ANAのCAほか6社に内定した先輩が出演!~」
朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー 篠原真喜子ほか ※女性限定。定員30人

●13時30分~14時30分
講演「体育会学生が身につけておくべき資質とは?」
湘南ベルマーレ 代表取締役社長 水谷尚人氏 ※定員100人

●14時45分~15時45分
講座「ライバルは体育会学生! 朝日新聞デジタルを使って、受かる、差がつくES・面接講座~内定者の実例大公開~」
朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー 篠原真喜子ほか ※定員50人

●16時15分~17時00分
講演「体育会はビジネスの世界でも最強だ!」
リーマントラベラー 東松寛文氏 ※定員100人

詳細・お申し込みはこちらから

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

この記事をシェア