Q.内定辞退は電話か? メールか? 直接訪問か?

<第36回> 文 篠原真喜子

 就活を頑張って複数の内定を手にしても、入社できるのは1社だけ。ほかの会社には「内定辞退」の連絡をしなければなりません。辞退をするときには、電話? メール? それとも直接会って? 悩ましいですよね。

 つい昨日も、男子学生から「キャリアセンターの担当者から、内定辞退をする際には直接会って伝えるべきだと言われたのですが、会社まで出向いたほうがいいですか? メールではだめですか?」という質問をいただきました。今回は、内定辞退の仕方について考えてみたいと思います。

「電話+メール」がベスト

 直接出向く必要はなく、まず電話をしたあとに、確認の意味も含めてメールを送れば、それで十分だと思います。一昔前は会って断るのが一般的でしたが、今はそこまでする人は多くありません。

 「できることなら、電話もしたくない。なんだか怖いし、めんどくさい……。メールだけで済ませたい」。そう思った人、いませんか? 気持ちはわかりますが、私は、学生には電話もするようにすすめています。内定をいただけたことへの感謝の気持ちや、内定辞退のおわびの気持ちは、電話で直接話したほうが伝わりやすいですから。

 では、内定辞退の電話やメールをするときの注意点をお伝えしますね。相手に納得してもらえるように、誠意をもって、丁寧に伝えましょう。

電話をする際のポイント

 まず、始業終業前後の時間、お昼時は避け、採用試験の際お世話になっている方がいれば、その方を呼び出してもらいましょう。

担当者が電話に出たら……
1.内定をいただけたことに対する感謝の言葉を伝える
2.内定を辞退したい旨を簡潔に伝える
3.直接おわびに伺うべきところ、お電話で申し訳ないのですが、あるいは、ご迷惑をおかけしてすみませんが、などと謝罪の気持ちを伝える

メールを送る際のポイント

1.内定辞退のメールだと一目でわかる件名にする。件名の最後に、大学名、氏名も記載する
2.すでに電話で辞退を伝えている場合は「先ほど、お電話でもお伝えしましたが……」と、あいさつの後に一言記載する(メールだけでの一方的な連絡ではない、と伝える意味も含めて)
3.内定をいただけたことに対する感謝の言葉、採用に関わってくれた人へのお礼を記載する
4.内定を辞退したい旨を簡潔に記載する
5.メールで内定辞退することへのおわびを入れる
6.相手企業の発展を願う一文を入れる
7.メールの最後に署名を入れる

内定辞退の理由を聞かれたら

 内定辞退の連絡をすると、「理由」を聞かれることが多いかもしれませんが、入社を決めた会社名や、辞退したい理由などを詳しく伝える必要はありません。

・自分の将来についてじっくり考えた結果、やりたいことにより近いのは他社だと感じました
・改めて自身の適性を考えた結果、ほかの会社に入社する意思を固めました

 などの言い方にすれば、角が立たないと思います。くれぐれも、辞退する会社に対して否定的なことは言わないようにしてくださいね。

会社に来るように言われたら

 会社によっては、「一度来てください」「直接お話ししましょう」と言われることがあるかもしれません。その場合は、可能なら出向くのがよいと思います。呼び出されると緊張しますよね。でもご安心を。「オワハラを受けるのではないかと緊張して向かいましたが、意外とあっさり終わりました。意思確認のためだけでした」という報告も多いです(それなら、呼び出さないで!と言いたくなる学生の気持ちもわかります)。

 とはいえ、引き留めようとする会社側の意思が強く感じられ、その会社への入社はいっさい考えられないから行きたくない! という場合は、断ってしまってもよいと私は思います。

直接会って辞退したい人は

 逆に、インターンやOB・OG訪問でお世話になったり、就活中相談に乗ってもらったり、採用担当者や社員の方と関係が築けている場合には、おわびの気持ちを直接伝えたいという人もいるでしょう。そういうときは、直接おわびに伺いたいとお願いしてみるのも、もちろんアリです。他社に入社後も仕事で接点があるかもしれませんし、今後社会人の先輩としてお世話になるかもしれませんから。

 内定辞退をするのは、少々気が重いですが、感謝の気持ちを忘れずに、このプロセスに従ってやってみてくださいね。

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

この記事をシェア