先輩たちの「失敗談」から学ぶ! <マスコミ受験編>

<第41回> 文 篠原真喜子

 夏インターンESの締め切りと大学のテストに追われ、クタクタになっていませんか? 前回の<アナ受験編>に続き<マスコミ受験編>をお送りします。先輩たちの失敗談から、就活のヒントを見つけてくださいね。

筆記試験の失敗

「マスコミ特有」の筆記試験に大苦戦
 マスコミの筆記対策は本当に苦労しました。自分の思いを面接で伝えたくても、筆記を通過できないことには先に進めません。マスコミの筆記試験は、政治・経済・文化・芸能・スポーツなど幅広く出題されるので、苦手分野にも普段からもっとアンテナを張っておけばよかったと思います。面接では何度もニュースについて聞かれました。(出版社内定 Yさん)

「のむらまんさい」「よしださおり」を漢字で書けますか?
 時事問題は「知っている」だけではダメで「漢字で書ける」レベルにする必要があると感じました。ある局の筆記試験で「東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式の演出総合統括は? →のむらまんさい」、「霊長類最強女子の異名を持つのは? →よしださおり」という出題があり、答えはわかるのに漢字で書けず失点。話題の人や場所、ニュース、流行語などは正式名称を漢字で書けるようにしておくことをおすすめします。

新聞を読み始めたけれど、何が何だか……
 夏インターン参加をきっかけに朝日新聞を読み始めたけれど、何が何だか全くわからなかった。わからないことを全部調べながら読んでいたので、3時間くらいかかって大変でした。けれど、続けるうちに「わかる!」と思うことが増え「つながる」瞬間がうれしくて。新聞を読むのが楽しくなりました。投げ出さずに続けてよかったです。(全国紙の記者内定 Nさん)

早い時期から筆記対策をしておくこと
 ニュースはよく見ているから大丈夫だろうと軽い気持ちでいたら、思ったよりも時事問題の点数が取れず大苦戦。面接では、時事問題の理解レベルを確認するためかニュースの話ばかりされ、自分の伝えたいことがまったく言えずに終わった。(キー局内定 Hさん)

ESでの失敗

二度と戻りたくない、手書きESの締め切りラッシュ
 新聞社・テレビ局ともに手書き・フリースペースのESが多く苦労しました。早め早めに取りかかろうと思っていても、いつもぎりぎりに。手書きESは、郵送がほとんどなので毎日基幹郵便局へ走って、速達(約420円)で郵送すると気づかないうちに大きな出費にも。もっと計画的に動くべきだった。1カ月で何社もの締め切りがあった3月には一生戻りたくない。(全国区のテレビ局内定 Sさん)

「400字を埋める」という意識が大間違い
 例えば、ESで400字の文章を書くとき。「400字で書こう」という意識でいたことが、大間違いだった。「400字を埋める」のではなく、400字以上かけて言いたいこと・伝えたいことを推敲に推敲を重ねて400字にするのが正解だと気づくまで、ずいぶんと時間がかかってしまった。限られた文字数でどう伝えるか、書き出しをどうするかなどにもっとこだわるべきだった。(準キー局内定 Kさん)

「認識不可能な文字があります」で、タイムアウト!
 広告会社のインターンES提出をすっかり忘れていて、締め切りの30分前に思い出す。慌てて書いて2分前に「送信」ボタンを押すも、まさかの「認識不可能な文字があります」という警告! どこがその文字かがわからず、結局タイムアウト。早期内定も出るインターンだったので非常に落ち込んだ。(大手広告会社内定 Nさん)

面接での失敗

「コイツ浅いな……」、面接担当者に見抜かれた
 話すことが得意で、それほど準備をしなくても面接で緊張せずに話ができてしまうタイプだった。けれど、「その場の雰囲気で話せば大丈夫」と軽く考えていたころは、面接担当者に「実際はコイツ浅いな……」と見抜かれることが多々あった。どんなに話が得意でも、HPで調べたり、資料を読み込んだり、OB・OG訪問をしたりして得た経験がインプットされている人には、勝てないと学んだ。(大手広告会社内定 Yさん)

人事担当者が夢に出てきて……
 私はものすごく緊張するタイプで、面接の直前は非常につらかったです。昼間の面接の際の人事担当者が出てきて、落とされる夢を見るなど精神的にはかなり参っていた時期もありました。(大手広告会社内定 Yさん)

記者は記者でも、なぜ新聞記者? なぜテレビの記者?
 「同じ記者でも、なぜ新聞? テレビ?」「どうして同業他紙のA社じゃなくてうちなの?」。これは必ず聞かれます。この点を詰めきれずに受けた面接は、大概落ちました。なぜこの業界か、なぜこの会社か、などの基本的な部分がぶれてしまうことは絶対にだめなのだと分かりました。(全国区のテレビ局内定 Oさん)

「なぜ、マスゴミと言われるような業界を目指すのか?」
 「今後のテレビはどうなりますか?」「マスコミが衰退していくなかで、なぜその業界に入りたいのか?」という質問がとても多かったです。ある局のインターンの最終では「なぜマスゴミと言われるような業界を目指すのか?」という鋭い質問も。こうした質問に、説得力のあるガツンとした言葉で返せないことがありました。面接担当者をも圧倒させるような一言を準備しておきましょう。(通信社内定 Hさん)

最後の最後で、自分を信じられるために
 一番初めに受けたキー局は、準備不足のまま受けてしまい、最終面接落ちして1週間くらい立ち直れなかった。これ以降は面接会場のドアの前に立った時「もう大丈夫だ。やれるだけのことはやった」と思えるレベルまで準備するようにしました。面接対策をすればよかった、会社についてもっと調べておけばよかった、今日の朝刊全部読んでおけばよかった、そんな気持ちがあるうちは、最後の最後で自分を信じきれずそれが敗因になると思うので。(全国紙記者内定 Nさん)

ニュース価値を見極める力を磨く努力が遅かった
 「これを取材したい」と思うことは、みんなあるはずです。でも、それだけでは足りません。なぜ、いま、この媒体で、この人に、この内容を取材する必要があるのか。誰がその記事に興味を持つのか。それを意識しなければ「○○新聞社 △△局の記者」ではなく、個人的にSNSで発信すればいいと思われてしまいます。どんなに自分がやりたいことでも、読者が読んでくれなければ、視聴者が見てくれてなければ意味がありません。これに気づくのが遅かったことが、私の失敗です。(全国紙記者内定 Mさん)

模擬面接風景を動画撮影
 あまりにも面接が通らないので、友人に相談すると「動画撮ってみなよ」と。半信半疑で、模擬面接風景を動画に撮影。見てみると、知識をひけらかすように、自分の言いたいことばかりを早口でまくしたてる自分が写っていた。まさに目をそむけたくなるような映像。これでは受かるはずないと猛省し、気になった点を全て改善した。動画撮影を勧めてくれた友人には本当に感謝している。(準キー局内定 Tさん)

その他の失敗

受ける業界、企業を絞り込みすぎた
 いわゆる大企業を中心に見ていたのですが、いざ広告会社から内定をいただきいろいろ考えてみると、ひょっとしたらもう少し規模が小さくてアットホームな雰囲気の企業のほうがよかったのではないかと思うことがあります。もっといろいろな企業の説明会に出てみて、自分のキャリアパスを様々な角度から考えたほうが、自分の幅が広がったのかもしれません。(大手広告会社内定 Yさん)

OB訪問するのが遅すぎた
 OB訪問の時期をまったく考えていなかったことです。周りがOB訪問に行っているというものの、私は面接直前まで一回もやっていませんでした。ネットで会社の情報を調べるだけでも十分な情報が得られると思っていたのです。ですが、実際に訪問していないのとしたのとでは、差がはっきり出ました。経験者の話を聞くことで、自分の面接で話せることが増え、各局の特徴に合わせた話ができるようになりました。それまではあくまで、イメージしか持ち合わせていなかったのだと大反省しました。(キー局内定 Rさん)

マスコミ入社は「一般人」には無理?
 テレビも新聞も広告も、夏インターンで落とされ続けた時は、すごく落ち込みました。マスコミ系のアルバイトもしたことがない、全国大会にも出たことがない、特別やり遂げたこともない、有名大学でもない、「私のような一般人にはマスコミは無理なんだ」と。しかし、毎日コツコツ研究し、ESや面接の準備をし続ければ「一般人」でも「努力の天才」になれます! 「努力の天才」になれれば、行けない企業なんてありません。「なにができるのか」と悩んでいるうちは、少しずつ成長している証拠だと思います。(全国紙記者内定 Hさん)

一人で乗り切ろうとしたのは間違いだった
 私は就活留年して2年目の就活で内定を得ました。2年間を振り返って思うのは、就活は情報戦だということ。1年目、私はいつも一人で戦っていました。地方の大学でマスコミを目指す友達がいなかったからです。そのため、私はES作成も企業研究も一人でしていました。しかし、一人では限界がありました。偏った見方になるし、必要な情報も入ってきませんでした。2年目は、就活仲間をつくり、ES対策も企業研究も筆記の対策もしました。複数でやると自分では思ってもみなかった発想や批判があり、とても役立ちました。一緒に頑張る仲間がいてよかった、と心から思います。(出版社内定 Kさん)

 いかがでしたか? 次回は<エアライン志望編>です。お楽しみに!

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

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