雑談だけして面接が終わってしまったら

<第44回> 文 篠原真喜子
「エアラインセミナー CA&GS」=2019年9月、東京都内
「エアラインセミナー CA&GS」=2019年9月、東京都内

 先日、面談に来た学生からこんな質問を受けました。面接に行ったのですが、自己PRも志望動機も聞かれず、雑談だけで終わってしまいました。面接担当者はどういうつもりなのでしょうか?」という質問です。その学生いわく、面接担当者が何を聞きたいのかよくわからないまま終わってしまったそう。

雑談面接の狙いは?

 これはいわゆる「雑談面接」ですね。「自己PR」や「志望動機」「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」などのあらかじめ準備できるような質問は行わず、学生をリラックスさせた状態で雑談を行い、そこから学生の本音を引き出したり、とっさの対応やコミュニケーション能力を見たりするのが狙いです。

雑談でも必ず意図がある

 私の経験上、今回の質問者のように「雑談だけして終わってしまった」という人や、「楽しくお話しできました。楽勝でした!」という人は、残念な結果になるケースが多いです。
どうしてだと思いますか?

・「雑談だけして終わってしまった」→雑談面接の意図が分かっていない
・「楽しくお話しできました。楽勝でした!」→本当にただの雑談だと思っている

 これではダメなんですよね。

 どんなに気さくで、くだけた雰囲気であっても「面接」です。採用側は意図的に雑談していますし、雑談のように見えても裏側ではしっかり評価されています。

よくある質問と、その意図は?

・学校は楽しい?
→これは、言い換えればガクチカです。「楽しいです」で終わらせず、学生時代に力を入れたこと、打ち込んでいることについて話しましょう。さらには、その経験から入社後に生かせそうな能力もさりげなく伝えられるといいですね。

・就活は大変?
→就活に取り組む姿勢や熱意を見ています。単に「大変」「大変ではない」と答えるのではなく、前向きに就活をしている様子が伝わるようにしましょう。仕事選びの軸や、就活を通じて成長できたことに話を発展させてもいいと思います。その企業に対する志望度の高さや熱意を伝えるのも、もちろんアリですよ。

・友達からどんな人だといわれますか?
→これは、長所や人間性を見たい質問です。友達とのやり取りを具体的に話すことで、自身の長所やアピールポイントにつなげましょう。

・最近、インフルエンザがはやっているようですが、大丈夫ですか?
→インフルエンザの心配をしているのではないことは、もうわかりますよね?(笑) 自己管理能力があるかをチェックしています。体調管理で気をつけていることや、健康的な生活を送るために心がけていることを話しましょう。

話が盛り上がれば大丈夫! は間違い

 面接担当者は会話のプロ。みなさんの答えを拾って、どんどん話を盛り上げてくれるかもしれません。でも、「話が盛り上がったから大丈夫!」と安心しないで。その企業への思いや入社後に貢献したい気持ちを伝え、自己アピールする場だということを忘れずに。

 また、雑談面接はリラックスした雰囲気で話しやすいので、本音が出やすいという危険もあります! これを見越して、採用側は雑談面接をしています。だからこそ気を抜かず、「その質問の裏にある意図は?」「面接担当者は、最終的に何を知りたいと思っている?」と考えながら答えましょう。

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篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

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