OB・OG訪問は、何人くらいすればいい? OB・OG訪問が、評価されているって本当?

<第45回> 文 篠原真喜子
maroke(Getty Images)
maroke(Getty Images)

 こんにちは。気がつけばもう12月。2019年もあと少しですね。さて、ここ最近、OB・OG訪問に関する質問を、たくさんいただくようになってきました。秋冬インターンの時期になり、就活を本格的に始めた人が多いのかもしれませんね!

OB・OG訪問はできる限りしたほうがいい
 まず、前提として、OB・OG訪問はできる限りしたほうがいいです! OB・OG訪問は、説明会では聞けないような話を聞け、企業HPや会社案内ではわからない情報が手に入る貴重な機会。1対1で会うからこそ、社員のホンネが聞けますし、よほど失礼なことでなければ(それこそ、お給料や休みやすさなども!)聞くことができますから。OB・OG訪問を行うことで、より深く業界・企業研究ができることは間違いありません。

OB・OG訪問はやった分だけ差がつく
 では、何人くらいすれば、効果的なのでしょうか? 日頃、この質問をされたら、私は、「第一志望群の会社は、年齢や職種の違う人に、最低3人」とお伝えしています。3人OB・OG訪問すれば、仕事内容や会社の雰囲気をある程度はつかむことができるからです。でも、それで十分かと言われたら答えはNO! 受かる人は、その何倍、いや何十倍も努力しています。20、30人訪問したという人はざらにいますし、第一志望の企業だけで60人以上というツワモノもいました。

OB・OG訪問も、○・△・× で評価されている?
 次に気になるのは、「OB・OG訪問は評価されているのか?」。 私の経験上、これは大いにあり得ますね。OB・OG訪問を受けた社員が、評価シート等に記入して人事部に提出したり、ランチ代を領収書で精算する際に、学生の名前と一言コメントを書いて提出したり……。評価の方法や程度は様々ですが、OB・OG訪問を採用の一環として位置付けている会社は少なくないような気がします。
そして、OB・OG訪問で高評価がつくと、会社から別のOB・OGを紹介しましょうか?と連絡が来たり、書類選考や1次面接が免除になったり、さらには、一般の学生より早い時期に内定が出たという話をよく聞きます。

たとえ評価がついていなくても…!
 もちろん、全ての会社が、OB・OG訪問で評価をつけているわけではありません。でも、仮に評価をつけていなくても、「この前会った学生がいい子だったよ!」と、たまたま廊下ですれ違った人事担当者に伝えてくれることは十分考えられますから。OB・OG訪問に行くときは、「見られている、評価されているかも」という意識を忘れずに。

どれくらいOB・OG訪問すれば、効果的なのか?
 では、実際に内定した先輩たちは何人くらいOB・OG訪問をしているのでしょうか? たくさんの訪問で差がつき、内定につながったケースをご紹介しますね。

【たくさんのOB・OG訪問で、選考でも手応え】

商社を受けるならOB・OG訪問は必須と聞いていたので、かなり力を入れました。OB・OG訪問は、その会社の雰囲気をつかめるうえ、何より面接で「御社の○○様からお話を伺ったのですが……」と、志望意欲をより具体的にアピールできます。また、面接で聞かれた質問を教えてもらい、その質問に対して自分だったらどう答えるか考えていました。実際に面接で同じ質問をされることもあり、たくさんOB・OG訪問しておいてよかったと心から思っています。私は事務職志望だったのですが、総合職の方にもお話をお聞きしました。面接担当者は総合職の方がメインですし、一緒に働くうえでお互いがどんなふうに関わっているのか知ることができたのはよかったと思います。人数は、5大商社だけで14人です。(総合商社 事務職、テレビ局内定 Nさん)

延べ43人の方にお会いしました。商社が第一志望だったのですが、商社のOB・OG訪問は、評価されていると聞いていたので、「これは面接!」という気持ちで取り組みました。会社ごとに、HP、会社案内、説明会メモ、新聞スクラップ、社長インタビュー記事などをまとめた企業研究ノートを作成していたので、OB・OG訪問にもそのノートを持参して、伺ったことをメモしました。これは、みなさんとても褒めてくださいました! その結果、本選考が始まる前に声をかけてくれた会社もあったので、「OB・OG訪問が本選考で有利に働くことがある」というのは、本当の気がします。(総合商社、航空、化粧品ほか内定 Hさん)

【踏み込んだ企業研究で、志望度も高まる】

■OB・OG訪問をしたことで、他の就活生より一歩踏み込んだ業界研究、企業研究ができたと思います。全部で30人くらいしました。私は「OB・OG訪問する→疑問点を自分なりに調べる→会社説明会で質問する→さらに自分で調べる・考える→新たに生じた疑問を、以前会ったOB・OGにぶつける、別のOB・OG訪問で聞く」を繰り返していました。そうしてブラッシュアップした回答を面接で話すと、この学生はちょっと違うと思ってもらえたと思います。面接評価シートにその場で花マルをつけてくれたこともありましたよ(笑)!(新聞社、大手通信会社、教育関連企業ほか内定 Hさん)

■OB・OG訪問をしてES・志望動機を添削してもらい、フィードバックをもらいました。学生の自分では気づかない視点から指導してくれ、OB・OG訪問をしなかったら今の自分はいないと言い切れるくらいお世話になりました。広告大手3社で25人くらいしましたが、これだけの人に会うと「この会社が僕には一番合いそう」というのが見えてきて、志望度が高まりました。面接で話す説得力も違ってきます!(大手広告、化粧品、ITほか内定 Tさん)

【突撃、飛び込みOB・OG訪問が勝因に!?】

■どうしても行きたい会社があり、1社で40人ほどOB・OG訪問しました。でも、僕は体育大学のためOB・OGが全くいなかったのです。キャリアセンターに行っても情報はゼロ。そこで、本社ビルの前でビルから出てくる社員さんに声をかけまくることに! 突撃OB・OG訪問です(笑)。20人くらいに声をかけて、全然相手にしてもらえなくて、さすがにくじけそうになったとき、一人の社員さんが立ち止まってくれて! あのときの喜びは、絶対に忘れません。その人は、競技は違うものの体育会出身者で、とてもよくしてくれました。その一人からつないでつないで、最終的に40人。10人に訪問した後と、30人を超えた後では、圧倒的に理解度が異なりました。面接でのアピールにもつながります。これだけやったら、もうこの会社は落ちないという自信になりました。(人材大手、不動産ほか内定 Gさん)

■第一志望の広告会社には積極的にOB・OG訪問していたものの、それ以外の企業はほとんど手つかず。某化粧品会社の面接前にOB・OG訪問を全くしていないことに不安を持ち、手あたり次第ドラックストアに行って、その会社の人を見つけては声をかける「飛び込みOB・OG訪問」をしました。たまたま店舗に来ていた社員さんや販売スタッフなど、全部で10人に話を聞きました。これを最終面接で話したときの反応は忘れられません。これがその会社に内定をもらえた鍵だったと思います。(大手広告、化粧品、ITほか内定 Tさん)

 いかがでしたか? OB・OG訪問は、情報収集だけでなく、面接の練習にもなり、得られるものはかなり多いです。OB・OG訪問は学生の特権。ぜひ積極的に実行してみてくださいね。

就活生応援マガジン「PreBiz」

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

この記事をシェア