就活がつらいと感じてしまう理由と対処方法をキャリアコンサルタントが解説!

<第48回> 構成 篠原真喜子

就活がつらいと感じることもありますよね

 就活が始まると、なんとなくゆううつ……。夢に向かって努力する楽しい時間のはずなのに、つらいと感じてしまうこともありますよね。

 就活に「正解」はありません。そのため、お見合いにも似ていると言われます。とある企業では評価される人物だったとしても、別の企業では内定に至らないということもよくありますし、ESや面接で、精いっぱいのやる気と熱意を伝えても不採用通知が届くこともあります。そんなことが続くと自分自身を否定されたような気持ちになり、つらい気持ちになってしまいますよね。どんどん自信がなくなってしまう人もいるかもしれません。

 つらいと感じるポイントは人それぞれです。「落ちてばかりで、選考が思ったように進まない」「どうすれば内定をもらえるのか、自分の何がいけないのかわからない」といった悩みから、「選考は進んでいるけど本当にこの企業に入りたいのか不安」などの悩みまで様々あるでしょう。

 そこで、今回は就活生がつらいと感じる理由や対処法についてご紹介していきます。

就活がつらいと感じてしまう3つの理由

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 就活をつらいと感じるのはなぜでしょうか。また、どのようなときに感じやすいのでしょうか。大きく分けると以下の3つが挙げられるでしょう。

①選考に落ち続けているため

 一番多く聞く悩みが「選考に落ち続けている」です。何度もESや面接で落とされ続け、お祈りメール(不採用通知)ばかりたまってしまうと、誰でもつらい気持ちになります。仕方のないことです。面接担当者から言われた言葉をひとつひとつ思い返して、何が悪かったのだろう?とつい考え込んでしまうものです。

 かけた時間や労力に対して、手応えが得られないとストレスを感じるものですし、選考を通過しないことが増えると、自分に自信をなくして、それ以降の面接を頑張ることができなくなってしまいますよね。

②内定をもらった同級生と自分を比べてしまうため

 友人など、自分よりも周りが先に内定をもらい始めると焦りますよね。特に自分と同じ企業を志望していた友人の内定の知らせは、お祝いしたい気持ちと同時に、悔しい気持ちが混じり、複雑なものです。そうした焦りや不安が重なり、就活がつらいと感じる人も少なくないでしょう。4年生の夏以降も就活を続けている学生にとっては、「もう周りは就活が終わっているのに」とつらさを感じやすいのではないでしょうか。

③どうすればいいのか分からないと感じているため

 本を読んで勉強したりセミナーにも参加したりするなど、自分なりに就活準備をしてきた。しかし、それでも内定がもらえないと「どこが悪いのかが分からない」という気持ちにもなりやすいものです。ESや筆記で落ちてしまったら、努力不足・準備不足だったと割り切ることができても、面接を2回、3回と受けたあとに「お祈りメール」が届くと、つらいですよね。ましてや最終で落ちたとなれば、心が折れそうになる人もいるでしょう。

 面接で落選する場合は、何がダメだったかが明確にわからないだけにつらいですし、具体的な解決策がわからず不安を抱えたまま次の面接を受けてまた落選してしまうという、悪循環に陥ることもあります。

就活がつらいと感じたときに試してほしい5つの対処法

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 就活がつらいと感じてしまうときは、必要以上に考えすぎてしまっている場合もあります。同時に、根本的な解決策まで見えないと不安は消えるものではありません。一時的にリフレッシュするときのコツから、具体的な解決策までご紹介したいと思います。

 ①「就活を忘れる」時間を意識的に作ってリフレッシュしよう!

 就活が忙しくなると、寝る間も惜しんでエントリーシートや履歴書を書く日もあるかもしれません。移動の合間も面接の準備やスケジュール管理など、慌ただしい日々を過ごしていると、自分で感じる以上に、体も心も疲れていることがよくあります。

 就活がつらいと感じたときは、リフレッシュする時間をしっかり確保しましょう。家でスマホを触ってダラダラするのは、余計に疲れる場合もあるので、できればスマホやパソコンから離れてリラックスしたいところです。そのほか、以下のような方法でリラックスする方が多いですね。

・十分な睡眠をとる
 体力回復には睡眠が一番! 8時間以上まとめて寝るとスッキリしますよ。また、夜型の生活を朝方に変えるのも効果あり。夜はどうしてもマイナス思考に陥りやすいですから。朝日とともに起床して一日を送るって、実は結構大事です。

・「デジタル断食」をする
 「デジタル断食」って何? と思った方も多いかもしれません。スマートフォンやパソコンを触らずに生活することを言います。学生の中には、SNSからの情報過多によってストレスをため込んでいるケースもあります。友達はもう内定が決まっている? など、ついスマホを眺めてしまうものですよね。焦らずに、ゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。

・ショッピングにいく
 好きなお店に行ったり、友達と出かけたり。ウィンドーショッピングでも気分転換になるはずです。

・運動する
 ジョギングをする、ストレッチをする、散歩をする。リフレッシュしたかったから、体を動かすのが一番の近道かも。

・友人と飲みに行く、おいしいものを食べに行く
 友人とおいしいものを食べて、飲んで、たくさん話す。特に一人暮らしの学生の場合、「この一週間、ふと気が付くと面接以外で人と話していないかも…」なんて人がたまにいます。それではストレスもたまりますよね。たわいもないおしゃべりが、意外と気晴らしになるものです。

・自分が好きな本・漫画を読む、好きなゲームをする
 大好きなことに没頭する時間をとってもいいかもしれません。今日の午後は読書! 2時間でゲーム……と、あらかじめ決めておく。そして、その決めた時間を守れた自分をほめてあげましょう。

 頑張っている自分に、たまにはご褒美をあげてくださいね。

②OB・OGやキャリアセンターに相談する

 就活がつらいと感じる人は、人を頼るのが苦手な人が多い気がします。つらいとき、大変なときは、人を頼っていいんです。積極的に周りの人に相談しましょう。先輩・友人、恋人や家族など、身近で話しやすい人に悩みを聞いてもらうだけでもかまいません。ひとりで抱え込むと、つらい気持ちが続き、自信を失っていくことにもつながります。

 悩みを聞いてもらうだけでなくアドバイスをもらい、具体的な解決策を見つけたい学生もいるでしょう。その場合は、OB・OG、大学のキャリアセンター、所属ゼミの先生などを頼ってみてはいかがでしょうか。キャリアセンターの職員であれば、年間数百人の学生を見ているので、専門性の高いアドバイスをもらいやすいでしょう。また、自分のことをよく知っているゼミの先生からも意見をもらうのもいいと思います。先生からゼミのOB・OGなどを紹介してもらえる場合もあります。

③自己分析をやり直してみる

 選考が思ったように進まずつらいと感じる人は、自己分析をやり直してみるのも手です。

 「えっ、今さら?」と思うかもしれません。実は、自分の強みや弱みをきちんと把握できないまま就活を進めていると、自己PRや志望動機があいまいになっていたり、面接で話に一貫性がなかったり、矛盾も起こります。しかし、自己分析がちゃんとできていれば、回答の軸がブレにくくなりますよね。自己分析は一度やってしまえば完了なのではなく、実は就活が進むにつれ、複数回にわたって更新したほうがよいのです。

 というのも、自己分析は就活のスタート時に行う方が多いと思いますが、当初に理解した自分の内面と、就活を進めるにつれて理解した自分とのギャップを感じることもあるからです。自己分析は自分に合ったやり方でいいと思いますが、就活中にアップデートすることで、軌道修正していけることを覚えておきましょう。

参考:就活でアピールできることが何もありません

④エントリーシートの添削や模擬面接で知見を深めよう

 いきなりエントリーシートや面接本番に臨んで失敗したとしても、何が悪かったのかを確かめる方法がありませんよね。事前にエントリーシートの添削を受けるほか、模擬面接を行うことで、自分にどのようなクセがあるのか、どのような点を改善すればいいのかなど客観的に知ることができます。先にご紹介した、OB・OGや大学のキャリアセンター、ゼミの先生だけでなく、就活エージェントに相談するのも良いでしょう。知見の深い先輩や専門家から意見をもらい、具体的に改善できるポイントを見つけていきましょう。

⑤内定をもらったポジティブな状態をイメージする

 やるべき対策を尽くした後は、自分が内定をもらっているポジティブな状態をイメージして過ごすようにしましょう。元プロ野球選手のイチローが、ボールを打ち返すときのイメージトレーニングをして過ごしていた話は有名ですが、これは何かに挑戦するときすべてに共通しています。ネガティブな考え方にとらわれなくなるだけでなく、理想の状態に向けて楽しく努力できるようになると言われています。自信を持って就活に臨みましょう。

最後に

 先にもお伝えした通り、就活には「正解」がありません。自分でしっかり対策したつもりでも、不採用になってしまうこともありますし、それで人格が否定されたということではありません。

 ですので、疲れたときはまず休みをとって、リフレッシュして、その後で具体的な対策を進めていきましょう。また、自分ひとりで頑張るのではなく、周りをうまく頼りながらテクニックを磨いていきましょう。

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

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