【食品商社に内定】 内定者インタビュー「あがり症克服! 徹底的な面接対策でつかんだ夢」

インタビュー 篠原真喜子

緊張しやすい性格で、いざ面接になると思うように言葉が出ないと悩んでいた岡田さん。面接で落ちると、「自分は必要とされていないのかも」と自信を失うこともよくあったそう。でも、最後は見事、第1志望企業からの内定を手にします。一体どんな努力を重ね、どう変わっていったのでしょうか。当時を振り返りながら、語っていただきました。

岡田直之さん
プロフィル 岡田直之さん

海洋生命科学部海洋生命科学科。受験業界は食品商社、水産商社、食品メーカーなど。ES提出数22社、面接まで進んだ会社数13社、内定先は国分グループ本社(株)のほか、水産商社、飼料メーカーの計3社。

道のり内定までの道のり

大学3年6月
就活を意識し始めるも、学業、アルバイト、部活(吹奏楽)の活動も忙しく両立に苦戦
大学3年夏
水産2社のインターンシップに応募。1社通過するも元々あがりやすく、面接でド緊張。女子のコミュ力に圧倒される
大学3年10月
引き続きインターン選考を受ける。面接で、今度は文系男子のコミュ力にぼうぜん。「相当頑張らないと内定はもらえない」と焦り始める
大学3年12月
やっと自己分析を開始。でも、イマイチ気持ちが入らなくて身にならず…
大学3年2月
国分のインターンに参加し、第1志望に。下旬、朝日就職フェアに参加し、内定者の努力を知り、スイッチが入る
大学3年4月
内定が一つもない焦りから、自分の適性ややりたいことが見えない状態に。必死に考える中、下旬、水産商社から内定が!
大学3年5月
行きたい企業に絞り就活を続ける。国分の3次面接前日、夜中までアルバイトに入り、疲労がたたって当日は38℃の熱! が、何とか通過
大学3年6月
ついに、国分から内定獲得!

できることから、一つひとつアプローチ

―― 岡田さんは、大学3年生の6月ごろから就活を始めたんですよね。

 はい。海洋系の学部なので、はじめは水産関連の企業を中心に見ていました。ただ、3年生の夏は部活やアルバイトなども忙しく、なかなか就活に時間を割けませんでした。

―― 就活はどんなふうに進んでいきましたか?

 まずは、夏のインターンで水産系企業2社に応募しました。1社参加できたのですが、ここで人事や他インターン生など約30人が見ている中で模擬面接をしたんです。もう、めちゃくちゃ緊張しちゃって。他の学生、特に女子のコミュ力がすごすぎて圧倒されました。女子、強すぎです(笑)。
 僕、元々かなり緊張しやすいタイプなんです。普段は思っていることをはっきり話せるのに、面接という緊張する場になると、思っていることをうまく言葉にできなくて。しかも、いざ話そうとすると早口になってしまう。早口はアルバイト先でもよく注意されていたのですが、直せていなかったので、まずはそれを意識して直すようにしました。

画像2

―― 早めにそういう点に気づけたのはよかったですね。

 はい。でも、10月に食品メーカーのインターン面接を受けたら、今度は就活準備万全の文系男子に挟まれて、圧倒されて、またもや撃沈しました(笑)。「同じ大学生でも、研究に明け暮れる理系の自分とはあまりにも違う……。文系男子ってこんなに話せるのか! 就活の本気度も違うし、これは相当頑張らないと内定はもらえない」と危機感を持ちました。

―― まず、どんなことから取り組みましたか?

 自己分析に力を入れました。と言いたいところなのですが、今振り返るとこの時期にやっていた自己分析はまだまだ甘かったです。やっているつもり、でした。本音を言うと、自己分析も企業研究も説明会参加も、半ばめんどくさいと思いながらやっていたんですよね。それでは身につくはずがありません。
 あと僕は、TOEICの点数が上がらず、それがずっとネックになっていました。そういう不安材料があると、面接でも伝わるものです。TOEICや筆記対策などは早めに対策して、不安材料をなくした状態で就活に挑んだほうが絶対にいいです。

第1志望企業は、直感で決めた

―― 第1志望企業との出会いについても、教えてもらえますか?

 2月に、国分グループのインターンに参加したんですが、そのときに、人の良さや風通しの良い社風を肌で感じ、直感的に「ここに入りたい!」って思ったんです。僕は、居酒屋で飲食業のアルバイトをして、その大変さも知っていたから、「そうしたお店や経営者を助けるようなことがしたい」ともどこかで思っていたんですよね。食品の卸をしている国分ならそれもかなうかもしれないなと。
 あと、大学時代は吹奏楽部で、練習中には指揮者を担当したり、部全体をとりまとめたりしていました。各部員の意見を聞きながら、どうしたらよりよい演奏になるか改善策を考えていくのが楽しかったので、卸という立場で、飲食業に関わる人たちの意見を聞きながら、一緒に食の未来を考えていけたら面白いだろうなと感じて、第1志望になりました。

所属していた吹奏楽部の定期演奏会。70人規模の部員をまとめた経験が、就活に役立った ※本人提供
所属していた吹奏楽部の定期演奏会。70人規模の部員をまとめた経験が、就活に役立った ※本人提供

―― 心から引かれる企業に出合うと、やはり直感的にわかるものですよね。

 はい。そうして、エンジンがかかってきた頃、ちょうど朝日就職フェアに参加しました。このとき、内定者の方々の並々ならぬ努力を知り、今まで自分が書いてきたESがいかにレベルの低いものだったかを実感しました。やっとここで、本当の意味で就活モードになりました。遅いですよね。もっと早く参加すればよかった。新聞が就活に役立つことも知ったので、自分のお金で朝日新聞のデジタル版を読み始めました。

―― 新聞、読み始めてみていかがでしたか?

 それまで全然読んでいなかったんですが、読んでみたら面白かったです。朝、研究室に行ったらスマホで新聞を読んで、気になる記事をスクラップするのが習慣になりました。気になるワードを登録すれば、関連記事だけが集まる「MYキーワード」も、便利で使っていました。

―― 就活時に、朝デジのMYキーワード機能を活用している学生は多いですよね。岡田さんは、どんなふうに使っていたんですか?

 自分の表現力や語彙(ごい)力を補うためにも、よく新聞を使っていました。僕は、先ほども触れたように、吹奏楽部の活動で各パートの演奏をまとめる役割をしていたのですが、ある面接で、それを「曲作りをしていた」と話したんです。すると面接担当者が、「え、作曲をするの?」と。いや、そうじゃないんです、と思うもののどう説明すればいいかわからなくて。結局その面接は、きちんと訂正できずに終わってしまいました。
 そんな時、就職フェアで話を聞いた内定者の方が、「いい言葉が思い浮かばないときは、新聞で言葉を探してまねた」と話していたのを思い出し、「吹奏楽」「指揮者」「奏でる」などの言葉で新聞記事を検索しました。すると、音の精度の大切さを「一滴のインクが混じるだけできれいな水はあっという間に濁る」と表現している記事が見つかったんです。「僕が言いたかったのは、これだ!」と、この表現をESでも面接も拝借しました。

吹奏楽での活動を言語化する際に参考にした新聞記事。自分が伝えたいことを相手にわかりやすく伝えるためのヒントになった ※本人提供
吹奏楽での活動を言語化する際に参考にした新聞記事。自分が伝えたいことを相手にわかりやすく伝えるためのヒントになった ※本人提供

ひたすら準備することでしか、自信はつけられない

―― 本気の就活モードに切り替わった後は、面接も順調でしたか?

 それが、4年になった頃、「みんなに比べてESも全然出せていないし、内定もまだ一つもない」と焦り始め、どんどん自信がなくなってきて。「自分は誰からも必要とされていないんじゃないか。社会不適合者なんじゃないか」とまで思い詰めてしまったんです。「いっそ就職浪人して公務員を目指すか? 今から大学院を目指すか?」と弱気になった頃、水産商社から内定をいただけて、心底ほっとしました! その後は志望度の高い企業に絞って活動できたので、時間的にも精神的にも余裕ができ、いろんなことが見えてきました。

―― どんなことが見えてきましたか?

 まず、自分を客観視できるようになりました。あと、面接に落ちると、自分が拒否され、社会にも必要とされていないような気になりましたが、そうではなく、単に準備不足なだけだと気づきました(笑)。自信がないと、不安な状態のまま面接を受けるので、うまく答えられず、さらにパニクる。元々緊張しやすい僕はなおさらです。当然落ちて、また自信を失う。この負のスパイラルから抜け出すには、もう企業研究と自己分析をしまくるしかないんだと気がつきました。

面接前には、かなり深く企業研究した。企業サイトはプリントアウトして、隅々まで読み込んだ ※本人提供
面接前には、かなり深く企業研究した。企業サイトはプリントアウトして、隅々まで読み込んだ ※本人提供

―― そうですね。準備を重ねることでしか、自信は得られませんよね。

 はい。それに気づいてからは、さらに自己分析を深めようと強みも弱みもすべて書き出して徹底的にやったし、朝日就職フェアでもらった30問の面接カードで面接練習もくり返しました。それから、面接対策のマンツーマンレッスンも受けに行きました。

―― 面接のマンツーマンレッスンですか!

 面接があまりにも苦手だったので、プロの力を借りようと思ったんです。そこで勧められたのが自分の面接を録画してみることでした。これ、すごくおススメです。
 僕の場合は、声が低く、早口で、不必要な手の動きまで……自分の話す姿があまりにもひどく、正直目を背けたくなったのですが、面接担当者にどんな風に自分が映っているのかを知ることができ、大変ためになりました。特に男子の場合は、声のトーンが下がっていると暗い印象を与えてしまいます。明るくはきはき話しているとそれだけでも好印象なので、ぜひ皆さんも意識してみて欲しいです。

―― すごい! そこまでやったら、面接での手応えも変わったでしょう。

 はい。かなり順調に進むようになりました。でも、一度ピンチがあって。実は、4月に一つ内定が出てから、またアルバイトを入れ始めたんです。店長からどうしてもと頼まれて、国分の3次面接の前日も仕事に入ったら、その日に限ってたくさん失敗して、すごい怒られたんです。マジでへこみました。居酒屋だから仕事は深夜まで。連日の睡眠不足や疲労も重なり、面接当日になんと38℃の熱が……。心身ともに最悪なコンディションで受けたから、ドキドキでした。何とか通過できたのでよかったけど、落ちていたら本気で店長を恨んでいたと思います(笑)。

アルバイト先の店長と。店長はかなり厳しい人でたくさん怒られたけど、ハートのある人で、就活だけでなく、人としていろいろなことを教えてもらいました! ※本人提供
アルバイト先の店長と。店長はかなり厳しい人でたくさん怒られたけど、ハートのある人で、就活だけでなく、人としていろいろなことを教えてもらいました! ※本人提供

―― そんなことが?! それは大変でしたね。通過してよかった!

 本当に。国分の最終面接のときは、前日に新聞をチェックしていたら、ちょうど会社の記事が載っていたんです。面接では絶対にこの記事の話をしようと、じっくり読み込みました。実際に、「昨日、朝日新聞で、御社の高級缶詰に関する記事を読みました。御社には発想力豊かな社員が多い印象を受けたのですが、社員育成をする際に工夫されていることはありますか?」と面接で質問したら、面接担当者も「ほ~」という感じで、好感触でした!

終面接で逆質問に使った記事。新聞は基本的にスマホで見ていたけれど、大事な記事はプリントアウトしてノートへ。マーカーを引くことで頭に入りやすくなるそう ※本人提供
終面接で逆質問に使った記事。新聞は基本的にスマホで見ていたけれど、大事な記事はプリントアウトしてノートへ。マーカーを引くことで頭に入りやすくなるそう ※本人提供
 

―― 前日に記事が載っていたなんて運命を感じますね。そしてついに、念願の内定が。おめでとうございます!!

 ありがとうございます。内定の連絡をいただいたときは、ソワソワするくらいうれしかったです。就活中はキツいこともたくさんあったけど、社会に出る前のいい経験になったなと思っています。何でもそうですが、どんなに劣勢になっても挽回(ばんかい)のチャンスは常にあります。だから絶対に途中で諦めないでほしいし、一人で思い詰めず、使える人脈はフルに使い、夢に向かって突き進んでほしいと思います。(構成 ライター・小元佳津江)

画像8
篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

この記事をシェア