就活メールの返信基本ルールとは キャリアコンサルタントがコツを解説

<第59回> 構成 篠原真喜子
KEN226(Getty Images)
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メールは就活の基本スキル

 友達同士での連絡は、LINEやSNSのメッセージが中心で、メールでのやりとりをあまりしたことがない人は、結構多いかもしれません。でも、就活においては就職エージェントからのお知らせ配信から始まって、採用担当者やOB・OGとのやりとりまで、多くの連絡がメールで行われます。そして、社会人とメールをするさいには基本的なルールがあります。ルールを知らずに礼儀に欠けたメールを送ってしまい、相手の心象を悪くしてしまうのはもったいないことです。

 今回は就活にメールを使うさいの基本マナーに加えて、特に多くの学生が見過ごしがちな「返信」のマナーについても解説していきます。

就活で社会人にメールをする際の基本マナーとは

maroke(Getty Images)
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 さっそくですが、就活メールについて基本的な注意点から見ていきましょう。

メールアドレス

 就活で使うメールアドレスは、基本的にプライベートのメールアドレスでも学校指定のメールアドレスでも構いません。ただし、ニックネームや趣味、誕生日などが入った「プライベート感満載」のアドレスは避けたほうが無難でしょう。

 就活用に新しくメールアドレスを作る場合は、シンプルなものがおすすめです。また、スマホから確認できるメールアドレスを使っておくと、移動中でも連絡確認ができるので便利ですよ。

表示名

 メールの表示名とは、文字通り送信相手のメールボックスに表示される名前です。ビジネスで使うメールでは表示名として自分の名前(本名)を使うのが原則。特にプライベートのメールアドレスを使う場合は、ちゃんとフルネームになっているか、ニックネームになっていないかなど事前にチェックしてください。

件名

 件名はあくまでも「簡潔」に。「要件」と「送り主」が分かるように記載しましょう。
OB訪問のお願い/〇〇大学 朝日陽子
 このように大学名まで入れておきましょう。ちなみにSNSのダイレクトメッセージでは件名を入力しないためか、メールでも件名の入力を忘れてしまう人がいます。
「無題」といった件名のままメールを送信しないよう気をつけてください。

書き出し・敬称

 メールの本文は「相手の会社名(改行)部署名(改行)名前」で始めます。名前には「様」という敬称をつけることもお忘れなく。ある程度メールのやり取りが続いていても、会社名を略さずに「相手の会社名(改行)部署名(改行)名前」で統一して連絡するようにしておく方が無難です。

 

署名

 本文の最後には署名をつけます。署名の基本項目は「名前」「大学名・学部・学科・学年」「メールアドレス」「連絡先電話番号」です。就活生の場合、住所を入れる必要はありません。

送信する時間帯

 メールを送る時間帯は、相手の会社の営業時間内が基本です。夜間や早朝、休日などに送信すると迷惑になることもありますから、注意しましょう。日中に授業や面接などがあってメール送信できない場合は、予約送信機能なども上手に活用してください。

返信のタイミング

 相手からのメールに返信する場合は24時間以内が目安です。レスポンスが悪いと相手の心象を損ねることもありますから、できるだけ早く返信するようにしましょう。

NGワード

 日常的によく使われる言葉でも、ビジネスではNGな言葉があります。そのひとつが「了解」です。目上の人に向かって「了解です」と返信したことがある人、いませんか? 「了解」という言葉は目上の人に使うと失礼にあたる場合があります。「承知いたしました」や「かしこまりました」という表現を使うようにしましょう。メールの基本マナーは、以下記事でも詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

【参考記事】Q.大学の先輩に就活相談のメールを送ったら、「メールの書き方にもっと気をつけるように」と指摘されました。どうしたらよいのでしょう。

就活でメール返信する際の注意点・例文

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 就活では、企業からのメールに返信する機会もあります。これから就活をする学生へ「返信の注意点」をお伝えしていきます。

①<会社説明会の連絡>への返信

件名:Re: 会社説明会のご連絡(株式会社◯◯)

本文:株式会社◯◯
人事部
◯◯様

お世話になっております。
◯◯大学◯◯学部◯◯学科の朝日陽子と申します。

このたびは、会社説明会についてご連絡いただき、
ありがとうございました。
◯◯(指定されたもの)を持参のうえ、
◯月◯日(◯曜日)◯時に、◯◯(指定された場所)にお伺いいたします。

当日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

-----------------------------------------
◯◯大学◯◯学部◯◯学科3年
朝日 陽子(あさひ ようこ)
E-mail:youko-asahi@×××ac.jp>
TEL(携帯):090-1234-××××
-----------------------------------------

<注意点>
 指定された持参品や日時・場所を再確認するため、「◯◯(指定されたもの)を持参のうえ、◯月◯日(◯曜日)◯時に、◯◯(指定された場所)にお伺いいたします。」と繰り返しているのがポイントです。単に「承知いたしました」や「かしこまりました」としないよう注意してください。

※以下「件名」「書き出し」「署名」は省略します。

②<選考通過連絡(結果のみ通知)>への返信

このたびは、書類選考合格のお知らせを頂き、誠にありがとうございました。 次の面接選考の機会を頂けたこと、大変うれしく思っております。

メールを確認いたしましたので、 取り急ぎ、その旨をご連絡させて頂きました。 今後ともよろしくお願い申し上げます。

<注意点>
 書類選考の通過のみを連絡して、面接日時については後日あらためて指定されるというケースです。このような場合でも「返信不要」と書かれていない限り「お礼」のメールを返したほうが良いでしょう。

③<選考通過連絡(面接日時連絡)>への返信

このたびは、書類選考合格のお知らせを頂き、誠にありがとうございました。 次の面接選考の機会を頂けたこと、大変うれしく思っております。

ご指示いただきました◯月◯日(◯曜日)◯時に、◯◯(指定された場所)にお伺いいたします。
当日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

<注意点>
 会社説明会の連絡のときと同様、指定された日時や場所を再確認するために「◯月◯日(◯曜日)◯時に、◯◯(指定された場所)にお伺いいたします。」と繰り返すのがポイントです。

④<面接を辞退する場合>の返信

このたびは諸般の事由により、
次回の面接を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。

これまで貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、
このようなお願いで誠に申し訳ございません。

メールでのご連絡となりましたことも、
重ねておわび申し上げます。

末筆ながら、貴社の益々(ますます)のご発展とご活躍を祈念しております。

<注意点>
 選考過程を途中で辞退する場合はできるだけ早い連絡が肝心です。ただし辞退の理由については詳しく述べる必要はありません。例文を参考に、簡潔かつ誠意のこもった文面にしましょう。

⑤<内定連絡>への返信

この度は、内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。
謹んで内定をお受けしたく、ご連絡いたしました。

面接を重ねる中で、貴社の社風を魅力的に感じ、私も貴社の一員としてお役に立ちたいという思いを一層強くしてまいりました。
こうして内定をいただくことができ、貴社の社員の一員になれると思うと、大変うれしい半面、とても身の引き締まる思いです。

これまでの経験を生かしつつ、一日も早くお役に立てるよう、日々精進して参ります。
何とぞ、よろしくお願い申し上げます。
まずはお礼かたがた、ご挨拶(あいさつ)を申し上げます。

<注意点>
 内定連絡への返信もできるだけ早く行うようにしてください。内容はお礼だけでなく、今後の意気込みまでしっかり伝わるように書くのがポイントです。

最後に

 就活のメールでは、基本的なマナーや言葉の使い方が出来ていることが大前提となります。場合によっては選考に影響してしまう可能性もあるため、「単なる事務連絡」と油断せずに、正しい使い方を身に着けておきましょう。

篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)
プロフィル 篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。

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