【番外編】コロナ禍で就活に苦労している学生へのエール

<第28回> 文 坂本直文
損保ジャパンのウェブ面接=2020年6月1日(C)朝日新聞社
損保ジャパンのウェブ面接=2020年6月1日(C)朝日新聞社

「2つの準備」で志望企業に受かる!

 新型コロナウイルスの影響で、2020年3月以降、多くの企業が採用試験の中断や中止、採用人数の削減を決定しました。私のところには、売り手市場であった昨年ならば、大手企業の内定が楽々取れていたであろう就活生(4年生)から、「志望企業は全て落ちました。まだ1社の内定も取れていません。今後どうしたら良いでしょうか?」という相談のメールが多数来ます。6月になると、「これから就職活動を始める3年生ですが、本年度の就職活動はどうなるのでしょうか? とても不安です」という相談も頻繁に来るようになりました。

 本年度の企業の採用方針は「厳選採用」です。売り手市場だった昨年度は「やる気を見せれば受かる!」という非常に低いハードルでしたが、本年度は「志望する部門の仕事において、きちんと貢献できることを理路整然と述べて、面接担当者を説得しないと受からない」という極めて高いハードルとなりました。

 この高いハードルを飛び越えるための「準備」をしていない学生は落とされています。一方、「準備」をきちんとした学生は内定をつかんでいます。この「準備」とは具体的に何なのか? 以下、具体的に解説します。

坂本直文のオンライン内定塾

「落ちる大きな原因は2つの準備不足」

 今期の採用試験で内定を取るには、2つの準備が必要です。1つは「深い企業研究」、もう1つは「WEB面接対策」です。どちらも昨年の採用試験だったら、内定獲得のための必要条件ではありませんでした。ほとんどの学生がこれらの準備をせずに内定を取りました。よって、本年度の採用試験は激変したと言っても過言ではありません。この激変に対応する方法を説明します。

「深い企業研究」の準備で圧倒的高評価!

 面接試験での頻出質問と不合格者(Aさん)と合格者(Bさん)の返答をご覧頂きます。すると、「深い企業研究」が圧倒的高評価につながることがよくわかるはずです。

面接頻出質問1:「当社でどんな仕事をしたいですか?」

 受験者Aさん:「法人営業の仕事をしたいです。理由は、業界のリーディングカンパニーの御社ならば、お客様に喜んで頂ける提案ができると思ったからです」

 受験者Bさん:「法人営業の仕事をしたいです。理由は、御社の経営計画の15ページから17ページに書かれている、法人営業部が現在行っている〇〇プロジェクト、そして5年後に実施する□□プロジェクトと△△プロジェクトを拝読して、私もぜひ取り組みたいと思ったからです」

 あなたが面接担当者だったら、AさんとBさんのどちらを高く評価しますか? 

 Aさんは、業界のリーディングカンパニーという受験者ならば誰でも知っていることを理由にしているだけですが、Bさんは、経営計画を読み込む「深い企業研究」を行っています。面接担当者は、高い熱意や行動力、調査力を感じて、AさんよりもBさんに高い評価をつけます。

面接頻出質問2:「あなたの長所は何ですか?」

 受験者Aさん:「何事にも粘り強く取り組むことです。私は結婚式の披露宴スタッフのアルバイトをしていますが、最初は、覚えることが多くて大変でしたが、粘り強く取り組み、1年後には、新しく入ったアルバイトに仕事を教えることもできるくらいに成長しました」

 受験者Bさん:「ミスを未然に防ぐ行動力があることです。私は、結婚式の披露宴スタッフのアルバイトをしていますが、披露宴はお客様の、最高の思い出作りの場ですから、絶対にミスは許されません。そこで、ミス撲滅チェックリストを作り、事前ミーティングで、スタッフ全員で声出し確認をすることを実行するようにしました。実は、〇月〇日に開催された御社の会社説明会で、この長所は、御社の法人営業の仕事でも役立つことを社員の鈴木様に教えて頂いたので、この場で述べさせて頂きました」

 あなたが面接担当者だったら、AさんとBさんのどちらを高く評価しますか? 

 Aさんは、長所を単に述べただけですが、Bさんは、長所が受験する企業の仕事で生かせる内容かを、会社説明会で事前に確認しているので、「Bさんは、この面接を受けるに際してもミスを未然に防ぐ行動をしている。まさにミスを未然に防ぐ行動力を持っている人だ」と感じて高評価します。

面接頻出質問3:「最近、関心のあることは何ですか?」

Sushiman(Getty Images)
Sushiman(Getty Images)

 受験者Aさん:「新型コロナウイルスによって、大学授業がWEB講義になるなど、様々な分野に多大な影響が出ていることに関心があります」

 受験者Bさん:「朝日新聞〇月〇日朝刊の御社に関する記事に書かれていたことですが、御社の開発した企業のリモートワークに対応した新しいサービス〇〇〇に大変関心があります」

 あなたが面接担当者だったら、AさんとBさんのどちらを高く評価しますか? 

 Aさんは、自分の自分自身に起きたことと、社会一般のことを話しているにすぎませんが、Bさんは、志望企業に関する新聞記事を読み込む「深い企業研究」を行っています。面接担当者は、高い熱意や行動力、調査力を感じて、AさんよりもBさんに高い評価をつけます。
 上記の面接頻出質問におけるAさんとBさんの返答を比較して、返答の説得力が飛躍的に高まることが実感できたのではないでしょうか。

 以下の3種類の企業研究を行い、質問に対する返答の根拠として使うと圧倒的な高評価が得られます。ちなみに、返答の根拠は一つだけではなく、①②③の根拠を複数組み合わせて使うと更に効果的です。  

① WEBサイトの「経営計画」や「社長のメッセージ」、「社員紹介」等のページを熟読
→ ネットで検索すると短時間でチェックできる。
→ 経営計画は、アニュアルレポートの中に書かれていることもある。

② 会社説明会で社員に「仕事内容」や「仕事で役立つ能力や知識、心掛け等」を確認(質問)
→ 会社説明会など社員と会える場では、質問をすることが差別化の秘訣。

③ 志望企業に関する「新聞記事」を熟読
→ 志望理由系の質問全般の返答に根拠として使える。
→ 新聞記事の内容を発言の根拠に使う学生は少ないので圧倒的な差別化になる。
→ 志望企業に関する記事は、スクラップブックにまとめて面接で見せると大変効果的。
→ 朝日新聞デジタルの記事検索機能を使うと志望企業に関する記事をイッキに収集可能。

「WEB面接対策」の準備で人気企業の内定も取れる!

 今年から、面接はWEBで実施されるようになりました。1次面接、2次面接はWEB面接が一般的です。最終面接、あるいは、最終面接とその前の面接は、対面で行われますが、一部の企業は、最終面接までWEB面接です。

 WEB面接は通常、面接担当者はパソコン、受験者はパソコンもしくはスマートフォンを用いてリモートで行われます。双方、スクリーンの中にカメラを通して映る、デジタル画像化された姿を見ながら行うので、対面面接の場合よりも相手の様子がわかりにくいです。声はマイクを通すため劣化して、対面面接の場合よりも聞き取りにくくなります。

 したがって、対面面接とWEB面接では、コミュニケーションの取り方、情報の伝え方が大きく異なります。WEB面接では、6つの作法、3つの注意点に留意して受けないと高評価は得にくいです。たとえ「深い企業研究」をして話す内容をきちんと準備しても、WEB面接対策をしておかないと準備したことを生かせず、落とされます。

 WEB面接対策については、就活生のリアルなNG例、OK例を収録した動画を制作しました。文章で読むよりも、映像で見て頂いたほうがはるかにわかりやすいです。面接担当者と同じ目線で重要ポイントが確認できて、修正すべきことが一瞬で理解できます。以下の動画を今すぐご覧ください。

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 大学4年生の皆さん! 大手の人気企業も今後、夏採用、秋採用、冬採用の試験を行います。このコラムで紹介した「深い企業研究」と動画で解説した「WEB面接対策」を併せて実行して頂ければ、スゴイ内定を取ることが可能です。まだ間に合います!

 大学3年生の皆さん! 本年度の夏インターン、秋インターン、冬インターン、そして、本選考は、昨年度よりも狭き門になりますが、心配は無用です。このコラムで紹介した「深い企業研究」と動画で解説した「WEB面接対策」を併せて実行して頂ければ、上位10%以内の高評価を頂けます。よって、狭き門でも通過することが可能です!

坂本直文(就職コンサルタント)
プロフィル 坂本直文(就職コンサルタント)

「内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書完全版」(売り上げ12年連続1位/エントリーシート部門)、「内定者はこう話した! 面接完全版」(売り上げ5年連続1位/面接部門)等、著書は114冊。

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