そろそろOB・OG訪問を 効果的な方法を就活のプロが指南

文 関西学院大学キャリアセンターキャリア支援課長 矢橋洋
TakakoWatanabe(Getty Images)
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 オンラインの説明会や選考では、実際に足を運んで参加する場合と比べて、企業や社員の雰囲気が感じ取りづらく、志望度が高まりにくいという課題がよく指摘されています。選考で志望動機のPRが不十分だったという反省の弁を、多くの学生から聞きました。

 今後の選考はオンラインと対面式を組み合わせたハイブリッド型で実施したいとする企業が多い状況ですが、やはり同様の課題は残ると思われます。そのため、インターンシップなどへの参加がこれまで以上に重要になるでしょう。秋、冬の時期に参加できるインターンシップが多数用意されていますので、積極的に探してみてください。

訪問するOB・OGの探し方

 しかしすべての学生が希望する企業のインターンシップに参加できるわけではありません。そこで学生の皆さんに特にお勧めしたいのが先輩(OB・OG)訪問です。働いている方に自分の疑問を直接質問できるのはもちろんのこと、企業の社風や社員の方の雰囲気を感じ取ることのできる貴重な機会となります。

 先輩訪問は、①企業の人事担当の方に紹介してもらう、②民間サイトやアプリを活用する、③大学のキャリアセンターなどの情報を活用するという、主に3つの方法があります。

 どの方法もそれぞれに良い面がありますが、私は大学のキャリアセンターの情報を活用することを特にお勧めします。

 仕事としてではなく、ボランティアの精神で後輩のために協力しようという自分の大学の卒業生ですから、親切に対応してくださり、本音の話を聞くことができる可能性が高いはずです。実際、大学のキャリアセンターで紹介を受けた社員の方の話を参考にして面接に臨んだところ、採用担当の方から志望動機の具体性や独自性、さらに積極的な行動姿勢を高く評価していただいたという学生の話を耳にしました。

▼キャリアセンターを「うまく」使おう

OB・OG訪問の目的は?

 先輩訪問の際は、限られた時間を有効に活用できるよう心がけたいものです。説明会の資料やホームページを調べれば分かるようなことを質問するのは好ましくありません。質問の内容は、訪問する時期や選考のステップによっても異なるでしょうが、なるべく自分が働く場面をイメージすることがポイントです。「御社の営業の現場で求められる力はどんなものですか?」「同業他社のサービスと比べて強みと課題はなんですか?」というように、具体的に尋ねるようにしましょう。

 さらに、「自分は解決のハードルが高い課題ほどモチベーションが高まる人間ですが、御社のどんな仕事で力を発揮できるでしょうか?」「将来は海外で働きたいと考えているのですが、入社後どのようなキャリアを積むと良いですか?」など、自分の強みや価値観、やりたいことをベースにした質問をしてみてください。それによって、選考の場でほかの学生とは異なるオリジナリティーの高い志望動機を表現することが可能になります。同時に、その企業や仕事が自分に合うかどうかもより判断しやすくなり、ミスマッチを防ぐことにもつながると思います。

 このように先輩訪問は、自分の軸を明確にして臨むことで、より意義の深いものとなります。つまり、業界・企業研究は、自己分析の結果をベースにして、自分自身とのつながりを意識しながら行うことが望ましいのです。

 コロナ禍の状況によっては、先輩訪問も電話やオンラインで行う必要があるでしょう。その場合でもこういったポイントを理解して準備を怠らずに臨めば、十分な成果を得ることができると思います。

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