コロナにめげず就職活動を オンライン就活の隠れた利点も

文 金沢工業大学進路開発センター次長 二飯田一貴
kazumaseki(Getty Images)
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 2020年3月~6月ごろは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、企業のインターンシップや合同企業説明会が中止になる例が相次ぎました。突然のことに、合同企業説明会などを運営する会社のオンライン化が間に合わず、学生にとっては大きな機会損失になっていたという見方もあります。

 しかし、そうした状況下でも、一部の学生は意中の企業の情報をホームページなどから得て、企業研究および自己分析を着実に進めていたため、過度な機会損失にはなりませんでした。つまり、合同企業説明会に行けないから企業研究ができないとあきらめてしまう必要はなかったということになります。

首都圏学生との情報格差なくなる

 新型コロナウイルスによる自粛生活は続いているものの、秋冬のインターンシップや、来春の合同企業説明会のオンライン開催が次々と発表されています。就活生の皆さんは、企業研究のための情報収集ができるのかどうかを心配する必要は無くなりました。特に地方学生にとっては、例年以上に企業の情報を得るチャンスが高まっています。

 例えば、これまでは東京の合同企業説明会にしか出展していない企業の説明を、地方からでもオンラインで視聴することができるようになりました。しかも、ただ視聴できるようになっただけではなく、より質の高い情報を得られるようになっています。

 これまでの合同企業説明会では、当日ブースに座った人のみが得られる情報が少なからずありました。それが今では、オンライン上で企業が伝えたいことを全て視聴することができます。しかも、オンライン上で質問したり、カメラをオンにして企業担当者に顔を覚えていただいたりすることで、自身の熱意を伝えることも可能です。

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 会場(首都圏)に行かなくてもよくなったことで、特に地方に住む学生にとっては、就職活動のための交通費や宿泊費などの金銭面に不安がなくなり、これまで以上に、多くの企業と出会える機会を得られる環境になりました。

 オンライン就活の広がりで、就職活動の現場で長年、解決されていなかった、地方学生と首都圏学生の情報を得る機会の格差が、ついに解決される結果となりました。

 このような飛躍的な進化を遂げることができたのは、オンライン技術の向上と、企業が自社の情報発信方法を変化させる努力をしたからです。変革を強制的に求められる時代に、理系学生(技術職)の需要が極端に減ることはないと私は確信しています。

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