野村証券内定者インタビュー(前編)「インターンで得た絆がその後の力に」

文 池田美樹
野村証券に内定した(左から)高木樹さん、叶内亜実さん、稲葉正伸さん=東京都江東区
野村証券に内定した(左から)高木樹さん、叶内亜実さん、稲葉正伸さん=東京都江東区

1925年の創業以来、日本の証券業界をリードし続けてきた野村証券。「すべてはお客様のために」をモットーに、資本市場を通じて、個人投資家や企業に資産運用・資金調達などのサービスを提供している。今春に出来たばかりの東京・豊洲の本社オフィスで、内定者3人が就職活動を振り返った。

野村証券 公式サイト

「部活とインターンを両立させた夏」

―― 就職活動を始めたのはいつごろからでしたか?

高木さん「3年生の9月に、ラグビー部の先輩から、入社した企業のインターンがおもしろいから行ってみればと誘われて、ワンデーイベントに行ったのが始まりです」

叶内さん「本格的に始めたのは3年生の夏のインターンからなんですけど、それより前からコンサルティング会社で事務の長期インターンをやっていたんです。それまで働く大人ってあまりイメージが湧かなかったんですけど、働くってこういう感じなんだな、想像していたよりもずっと椅子に座っているんだなと思っていました。その経験もあって、就活では、実際の働き方をちゃんと見ようと決めていました」

高木さん「叶内さんは競技ダンス部だったよね。部活していても夏のインターンに行けたんだね」

叶内さん「行きました」

高木さん「夏は合宿とかあって無理だったな…」

叶内さん「私も合宿があって、インターン、インターン、合宿、インターンみたいなスケジュールでした。運動部の合宿って長いし、忙しいですよね」

叶内さんが学生時代に打ち込んだ競技ダンス。中央最前列が叶内さん=叶内さん提供
叶内さんが学生時代に打ち込んだ競技ダンス。中央最前列が叶内さん=叶内さん提供

高木さん「長期インターンはいつごろからやっていたの?」

叶内さん「大学2年生の2月1日から3月15日の確定申告の期間だけのつもりで始めたんですけど、そのままずっと働き続けました。今年の春にコロナでオフィスが閉まってしまって、そこからは行けなくなってしまったんですけれど」

稲葉さん「私は今、大学院の2年生なんですけど、就活を始めたのは学部の3年生の頃です。もともとは大学4年で卒業して就職したいと思っていたので4年の夏まで就活をしたんですが、理系ということもあり最終的には大学院へ進学をすることにしました」

【連載】働くってなんですか

「新聞記事で業界の動きをつかむ」

―― 就職活動を始めたころ、どういう風に自己分析をしましたか?

稲葉さん「英語でディベートする部活に所属していたんですけれど、後輩から助けを求められたりフォローしたりするという経験から、人から感謝されるのがうれしいんだなと気づきました。部活の体験の中から自己分析ができた感じです」

高木さん「僕は就活を通して自己分析をずっとやっていました。自分が喜びや悲しみを感じる時はいつなんだろうというところにフォーカスして、『なぜ?』『なぜ?』と考えることを繰り返していきました」

稲葉さん「自分ひとりで?」

高木さん「そう。最初は他己分析をしてみたんだけど、性に合わないなと思って。他の人から見られている自分の像も大事だとは思うんだけど、自分自身をまずしっかり理解したいなと。外見で印象は変えられるけど、根っこにあるものは変えられないから、そこをしっかりと考えましたね」

叶内さん「私も他己分析やテキストを使った自己分析が性に合わなくて、今まで何に夢中になってきたかについてじっくり考えました。中学のときは部活だったな、高校の時は勉強だったな、大学生は競技ダンスだなと思い返していく中で、自分が夢中になれるものだったら時間も何もかも投資するタイプだということに気づいてから、就活の幅が広くなりました」

―― 就職活動のために取得した資格や始めた勉強はありますか?

稲葉さん「私は学部3年生でインターンに参加した時に、周りの文系の学生が会計の資格を持っていてすごくうらやましかったので、簿記3級とファイナンシャルプランナーの資格を取り、会計事務所で1年間アルバイトをしたりしました」

―― 時事問題の勉強はどうしましたか?

高木さん「面接が近いときは、寮で取っている新聞を隅から隅まで読んでいました。それ以外の時は、ネットニュースで見出しをざっと見て、面白そうな記事はネット検索して調べていましたね」

稲葉さん「私も基本的にはネットニュースです。ただ、面接の前には時事問題や大きなお金の動きなどを知るために電子版の新聞記事を読みました」

叶内さん「私は新聞のアプリを有料で契約しています。受ける企業や業界を検索して記事を読んだり、気になるキーワード検索して全体像をつかむのに使ったりしていました。有料契約にしたのは、検索した時に何かが出てこないのがいやで、全体を網羅したかったからです」

【連載】就活生のためのニュース解説

東京証券取引所で投資家向けに情報を提供している「アローズ」=東京・日本橋兜町(C)朝日新聞社
東京証券取引所で投資家向けに情報を提供している「アローズ」=東京・日本橋兜町(C)朝日新聞社

「インターンで現場の声を聞く」

―― 企業説明会やインターンでの経験やエピソードを教えてください。

高木さん「僕はメガバンクのインターンがとても役に立ちました。面接が2回、さらに筆記試験もあるんですが、合格するとメンターがついて就職活動のサポートをしてくれました。コロナ直前だったので、実際企業へ行って社員さんと会うのは2回ぐらいしかできなかったんですけれど、その後電話でずっとサポートしてくれました」

叶内さん「私は3年生の夏に4社行きました」

稲葉さん「多いですね!」

叶内さん「えーそうですか? 面接で一緒になった子に何社受けたか聞くと、夏は15社出したよと言っていて驚いたことがあるんですよ。私の場合、2社が損保で、もう1つが石油会社、そして野村証券でした。金融業界をメインで見ていこうと思っていたんですけど、メーカーにも興味があって。競技ダンスの練習もあるので、日中はインターンに行って、夜は練習してというのを繰り返して、合宿に行ってもう1回インターンの週を2回みたいな感じの夏で、すごく忙しかったです」

稲葉さん「インターンと部活の両方で、よく動けたね」

叶内さん「その時は睡眠時間が3時間くらいしかなかったです。でも夏が忙しすぎたので、秋と冬は現場実習型のインターンに行ったくらいです」

高木さん「印象に残っているのは?」

叶内さん「損保業界で、実際に支店で朝から営業に行ってお昼を一緒に食べて夕方までの業務を見て解散、というのが2社あったんですけど、同じような業務なのに全然やり方が違っていて、すごくおもしろかったです。実際の支店に行ったら、つらい面も含めて人事の会社説明会では聞くことができないような現場の生の声を教えていただいたりしたことですね」

稲葉さん「現場の声を聞くのは大事ですね」

叶内さん「キャリアと仕事と生活を考えた時に、オープン型(転勤あり)にするかエリア型(転勤なし)にするか悩んだ時があって。その時に両方の女性の意見を聞いて、いろいろ考えました。最終的にはエリア型を選んだんですけれど、その時に現役で働いている方のキャリアプランや仕事への考え方についてのリアルな声を聞いたのがすごく役に立ったと思っています」

稲葉さん「私は夏に3回と秋から冬にかけて3回の計6回、証券かコンサルティングに絞って行きました。インターンを通して何かを得たいなと思っていたんですけど、自分に足りないものはコミュニケーション能力や、ちゃんと相手にわかってもらえるように話すことだと思っていたので、そういう機会があるものを選びましたね。4日間か5日間グループディスカッションをして、クライアントに提案する内容を最終日に発表するというものが多かったです」

叶内さん「最後に順位がつくインターンは達成感がありますよね」

稲葉さん「そうですね。上位に食い込めたらうれしいですし、そうじゃなくても他のグループの発表を聞くのが楽しいんですよね。応援したい班もあって、上位になれば自分のことのようにうれしかったですし。すごく充実したインターン経験でした」

叶内さん「ワンデーイベントじゃ得られないものってありますよね。私も、複数日あるインターンを選んで、内容が濃いものを選んで行きました」

稲葉さん「インターンで仲良くなった人はいますか?」

叶内さん「いますよ! 終わった後、皆で飲みに行ったこともありましたし」

稲葉さん「私も、夏のインターンで4日間一緒に過ごした友達と、その後一緒に旅行したりしました。絆が生まれるような、楽しい機会ですよね」

高木さん「楽しそうだな…僕ももっとインターンに行っときゃ良かったな」

全員「あははは」

▼そろそろOB・OG訪問を

▼受かるES/学業・課外活動を書く際のポイントを紹介

(後半に続く)

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