ポジティブ思考で内定を 就活成功のカギは「情報の取捨選択」

文 国学院大学学生事務部長 藤形正俊
metamorworks(Getty Images)
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 学生の皆さんは、「シューカツ」と聞いてどのような気持ちをいだいているでしょうか。先が見えない不安から、ネガティブな気持ちを胸に抱えている人も少なくないかもしれません。しかし、就活を終えた学生に聞くと、「結構楽しかった」という感想も耳にします。そうしたポジティブな思考を持てるようになるには分岐点があります。そのヒントを紹介していきます。

100社エントリーを目指そう

 皆さんは、何社くらいの企業にエントリーしようとしていますか? 私は面談に訪れた学生に100社くらいのエントリーをすることを薦めています。まず業界や企業を深く知ることから始めましょうということです。

 企業を知っていないと目標も見いだせません。興味がないと思っている業界、企業も知ることが大事です。自分に合わないと思ったら対象から外せばいいのです。食わず嫌いではなく、幅広く味見をしてから取捨選択した方が自分に合う企業を見つけられる確率が高いはずです。

 しかし、2万~3万社ある企業をナビサイトで調べはじめると、学生は途中でギブアップしてしまいます。調べていくテクニックが大事です。

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業界1位と2位の違いは

 まず「業界研究本」などの就活本を閲覧することを薦めます。

 そこには自分がひかれる何らかのキーワードがあるはずです。例えば業界1位にひかれる人もいるでしょうし、業界2位にひかれる人もいるでしょう。2位は1位に追いつき追い越せという姿勢で活力があり、1位は王者らしい企業文化があります。グローバル、チームワーク、シェア、利益率―、興味をもつ「刺さるキーワード」がどこかに隠れています。

 自分自身の興味が何かということに気が付けば業界や企業選びは容易になります。できるだけ広く深く、多くの業界・企業を見て、業界を掘り下げて調べていくと興味が湧いてきます。

 例えば電子部品を調べていくと、部品というキーワードを調べるようになり、興味の対象が自動車部品メーカーに移ったりする学生がいました。興味を持って調べると作業はより一層楽しくポジティブな思考を生んでくれます。

 たくさんの業界、企業を知ったうえで「自分はここを志望したい」と決めれば圧倒的な納得感が生まれ、ミスマッチも減ることになります。ただし、好き嫌いという観点から企業を見てはいけません。なぜなら、「やりがい」と「好き嫌い」は違うからです。入社して10年、20年、30年、40年と働いて振り返った時に重要なのは、やりがいを感じられたかどうかではないでしょうか。これによって幸福感を得られるか否かの違いが出てきます。そのためには業界内での位置づけ、企業が何を大切にしているのかを知ると、自分なりの企業観が見つかってくるはずです。

 就職活動をポジティブ思考で成功に導いてくれるのは、「情報を取捨選択する力」です。

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