自己PRと志望動機のつなげ方 将来の人生像、描けてますか?

文 国学院大学学生事務部長 藤形正俊
FangXiaNuo(Getty Images)
FangXiaNuo(Getty Images)
 これから本格的に採用面接に挑む学生の皆さんは、「面接は、相手から聞かれたことを応えればよい」と思っていませんか? 面接をする企業の方も、近年の学生は聞かれたことにだけ答える傾向がみられると感じているようです。

不意な質問の狙いは

 企業の面接では不意な質問をされることがあります。「あなたを漢字一文字で表したら何ですか」などです。予想外の質問ではつい本音が出るからです。

 日常会話もそうですが、会話は一貫性があるかどうかがとても大事です。企業は、学生が準備してきた志望動機や自己PRだけでなく、本音の受け答えも総合して人物を評価します。だからこそ、一貫性が問われるのです。

 志望動機を問われた際に、「福利厚生が手厚い」「成長性が高い」「商品力が高い」などと答えようとしていませんか? しかし、自分が会社を志望する理由を述べるのに、自分の立場から話さないとおかしいのではないでしょうか。自分自身のそれまでの経験と企業との接点を見つけることが重要になるのです。自分の経験や考え(=自己PR)と志望動機は、表裏一体なのです。

 志望企業と自己PRを結び付けることは、細い線をつなげるような作業です。第三者が志望動機を読んだときに、学生時代にこういう経験をしたから、会社のこの部分にひかれ、志望につながったと納得できるストーリーがあるか、ご自身の書いた文章を見返してみてはいかがでしょうか。

▼「自己分析は早めに始めておくのが大事」

▼「インターンで得た絆がその後の力に」

「あなたはどんな人ですか」

 もう一つ大事なことは「再現性」です。企業としては、自己PRに書かれた得意なことを入社後にも再現してほしいと期待しています。すなわち学生の皆さんは、自己PRしたことを将来、仕事の中で再現できますよと自信を持って示すことが大切です。

 再現性を示すためには、就職活動のなかで入社後の人生をどう描けるかにかかっています。

 例えば公務員を志望して受験勉強に励んでいる学生のケースだと、公務員になりたいではなく、公務員になって何をしたいかが重要です。国や地方自治体などを通じて、どのように社会に貢献しようとしているのか、自分の将来計画をうかがわせる内容が、過去の経験にひもづいて志望動機に盛り込まれていなければならないと思います。

 公務員だけでなく、企業の採用担当者側も知りたいのは「あなたはどんな人ですか」ということに尽きます。この会社に入って5年後、10年後の自分を見つけられるかどうかを確認し合う作業が自己PRであり、志望動機であり採用面接なのです。

【動画】コロナ禍の就活、企業が評価する点は?

この記事をシェア