参加するだけでは意味がない インターンシップの意味と目的

文 国学院大学学生事務部長 藤形正俊
SetsukoN(Getty Images)
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 3月の説明会解禁を前に、これからインターンシップに参加するという学生もいることでしょう。既に多くのインターンシップを経験したという読者も多いかもしれません。そもそも、インターンシップは何のために参加するのでしょうか。

 普段アドバイスをしているなかでよく頑張っているなと思った学生の一人に、30社のインターンシップに参加した男子学生がいます。もともと航空業界を志望していた彼は、一度違う業界も幅広く見てみようと1年生から3年生までに約30社のインターンシップに参加したというのです。それでも「自分は航空業界に行きたい」と思いを強めて、航空貨物分野の会社から内定をもらいました。

会社の「ヒーロー」「ヒロイン」になるイメージを

 仕事はつらいことが多く、やらされるものだと思っている学生の皆さんも多いかもしれません。しかしインターンシップに参加した学生からは、「社会人はやりがいをもって働いている」「仕事は大変だけど楽しく働いている」という気づきを得たという話を多く聞きます。

 もちろん対価を得て働くことは大変な一面があります。しかし、ポジティブな面を見つけるチャンスがインターンシップだと私は考えています。しかし、参加しただけでは簡単にそうした気づきを見つけることはできません。

 これからインターンシップに参加するという皆さんにやってもらいたいのは、「その会社で働く人のドラマのヒーロー・ヒロインになる」ことです。働いているイメージを持つ、もっといえば社員になり切ってみることです。

 会社や社員を客観的に見ることも大事です。しかし働く人の立場から主観的に社内を見渡すことができれば、自分に合う職場かどうかや、入社して5年先、10年先の働く姿も明確に見えてくるのではないでしょうか。

 冒頭に紹介した男子学生のように複数社のインターンシップを経験するなかで比較検討ができ、自分にフィットしている会社や、そこで働く社会人の中で尊敬できる「人生の先輩」を見つけることができるのです。

 そのためには色々な人と主体的に会話し、接することが必要です。その会社のやりがいや楽しい点をつかみ取り、自分に合う会社が見つかって、企業観を固めることにもつながります。

 インターンシップでは、一生懸命頑張っても「うまくいかなかった」と思う経験をすることもあります。その時に「失敗だ」とネガティブにとらえるのではなく、「こういう企業(業界)は合わない」「志望する企業(業界)を絞り込めた」と、ポジティブにとらえたほうが自身の成長や就職活動を充実させることにつながります。

 インターンシップは、あなたが憧れる「ヒーロー、ヒロインを見つける旅」です。それは、容易に見つかるものではありません。旅を続けるあなた自身の積極性が問われているのです。

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