大成建設内々定者インタビュー(前編)「OB・OG訪問が大きな決め手に」

文・構成 小元佳津江
大成建設に内々定した(左から)山口智実さん、内田貴大さん、堤慶介さん=東京都新宿区西新宿1丁目
大成建設に内々定した(左から)山口智実さん、内田貴大さん、堤慶介さん=東京都新宿区西新宿1丁目

1873(明治6)年に創業し、社名に「建設」という文字を採用した最初の企業にして、いまなお日本の建設業を先導している大成建設。「地図に残る仕事。」をキャッチフレーズに、超高層ビルやスタジアムの建築工事から、人々の生活を支えるトンネルや橋などの土木工事、さらには街の再開発まで、建設業ができることの可能性を広げ続けている。そんな大成建設に入社を決めた3人が、就職活動を振り返った。

※注:お話をお伺いしたのは、2021年7月16日時点です。この時点で3人は同社の内々定者・内定予定者です。今回のインタビューにつきましては、コロナ禍ということもあり、シールド・マスク着用やついたてを使用し、参加学生とインタビューアに一定の距離を置くなど最大限の配慮をしながら実施いたしました。

大成建設 公式サイト

「インターンで業界や企業の雰囲気をつかむ」

―― 就職活動を始めたのはいつごろからでしたか?

内田さん「僕はいま大学院の修士2年なんですけど、夏のインターンが始まった、修士1年の6月ごろから動き始めました。インターンは現地に行って参加するほうが自分のためにもなるし、業界の理解も深まると思ったので、なるべく現地のものを探したんですがコロナ禍でほとんどなくて」

2019年11月竣工の国立競技場。1958年竣工の旧国立競技場、双方を手がけた(C)朝日新聞社
2019年11月竣工の国立競技場。1958年竣工の旧国立競技場、双方を手がけた(C)朝日新聞社

堤さん「現地のものは、結構中止になっちゃいましたもんね」

内田さん「ですよね。なので、せめて短期じゃなくて長期にと思い、5日間くらいのものに参加していました。研究室が土木なので建設業界をメインにしつつ、メーカーや保険会社など、ほかの業界も見ていました」

堤さん「僕も3年の夏ごろ、大学にインターンの応募がきて意識し始めました。でも、内田さんも言っていたように、コロナで現地のものは多くが中止になってしまったので、結局インターンには参加できなくて。そこからずるずる時間だけが過ぎ、結局3年の1月ごろ、慌てて始めた感じでした」

山口さん「コロナの影響で色々大変でしたよね。私も大学院の2年生なんですが、元々進学か就職かで迷っていたので、学部3年のとき、少し就活もしていたんです。そのときに5社ほど現地のインターンを経験できました。説明会では聞けないような、現場の生の声を知ることができて、とてもためになりましたね。院生になってからは、1年生の夏に説明会に3社行けたくらいです」

▼「インターンで得た絆がその後の力に」(内定者インタビュー)

▼参加するだけでは意味がない インターンシップの意味と目的

「業界分析と自己分析はリンクさせて」

―― 自己分析や、志望業界の絞り込みはどんなふうに進めましたか?

内田さん「僕は、元々ものづくりがやりたくて。ものづくりって、特に大きい構造物だと成果がはっきり見えるし、人々の生活を支えられるインフラなら、やりがいがありそうだなと。あと、大学のアメフト部にいたので、チームプレーでできるものがよかった。それで、他の業界も見たけど、やっぱり建設業界がいいなと思ったんです。そういう意味では、自己分析は志望業界にかなり直結していると思います」

堤さんの作った自信のポートフォリオ。会う人に思いを伝えるために考え抜いてまとめたものだ=堤さん提供
堤さんの作った自信のポートフォリオ。会う人に思いを伝えるために考え抜いてまとめたものだ=堤さん提供

堤さん「業界分析と自己分析をリンクさせるのって大事ですよね。僕も高校生の頃、まちづくりに関する授業を受けてすごく興味がわいて、大学も都市開発の学科に行ったので、志望業界はある程度絞られていました。でも、最初は幅広く見ようといろんな業界に応募しました。そのESを書くときに、業界分析や自己分析がかなり進んだ感じがしましたね」

山口さん「それは、どういうふうに?」

堤さん「ESを書いてみると、自分がやりたいことというより、その業界と自分がリンクする部分を無理に引っ張り出す感じになってしまう業界もあったんです。そのとき、あ、ここは違うのかなって。建設業界のESはすごく自然に書けたので、やっぱり僕はこの業界に行きたいんだって改めて思ったんです」

山口さん「なるほど。私も昔からものづくり、人に喜ばれて長く使われる建物づくりがしたいなと思っていたので、業界は建設に絞られていました。でも、いざ調べてみると建設業の中にもいろんな職種があって……」

堤さん「そうですよね」

山口さん「それで、ふだんの研究のことを振り返ってみたら、私は体を動かしてものをつくっているときにすごく喜びを感じるなと。それならやっぱり現場の仕事だ! と思うようになりました」

内田さん「ふだんの自分を振り返るとわかることって、結構ありますよね」

山口さん「ですよね。あと私は、仲のいい友人や家族に頼んで他己分析も結構しました。自分ではマイペースなタイプだと思っていたんですが、友達に聞いたら『マイペースではなく、順序を決めて構築していくのがうまいってことだよ』と言ってもらえて。そういう点からも『施工管理に向いているのかも』と思えるようになりました」

▼自己分析は早めに始めておくのが大事

▼自己分析の次は業界研究 就活のイロハをプロが解説

―― OB・OG訪問は行いましたか? 行った場合、どんなふうにアクセスしていましたか?

堤さん「僕は20人くらいの方に行いました。本格的に動き出したのが3年の1月だったので、2月に20人近く一気に(笑)。そのときにはだいぶ志望業界が固まっていたので、7割がたが建設業界の方でしたね。実際に働いている方のお話を聞いて、さらに建設業界への気持ちが高まりました」

山口さん「私は院生だったこともあり、学部卒の友人のツテを使ったり、キャリアセンターの資料を見たりして行っていました」

内田さん「僕は、OB・OG訪問というわけではないんですが、部活のOBの方が建設業界にいて、学部4年のころ現場見学に連れてっていただいたことがあります。まだ就活を意識している時期ではなかったけど、業界のイメージはつかみやすくなったので、ありがたかったですね」

▼そろそろOB・OG訪問を

▼OBOG面談「何」を「どう」聞く? 専門家がアドバイス

▼OB・OG訪問は、何人くらいすればいい?

「OB・OGの話が志望企業選定の決め手に」

―― 志望企業はどのように決めましたか?

山口さん「私は、横浜に住んでいたので、小学生のときの社会科見学がランドマークタワーの展望台だったんです。それが人生初の超高層の建物で、横浜の街を全て見渡せるほどの高さにすごく感動して。どこが建てたんだろうと思って調べてみたら大成建設だったんです。だから、早い段階から意識はしていました」

堤さん「横浜といえばランドマークタワーですもんね」

大成建設が造った横浜のシンボル・ランドマークタワー(C)朝日新聞社
大成建設が造った横浜のシンボル・ランドマークタワー(C)朝日新聞社

山口さん「でも、志望企業として固まったのは、OGの方のお話も大きかったんです。現場って女性にとっては厳しい面もあると思うんですよね。そのなかでも、やりがいや、周りの先輩方がしてくださったサポートなどを伺って、ここなら頑張れそうだなって」

内田さん「そういうのって大事だよね」

山口さん「あと、『天候に左右されるところが大変』とか、大変な面も含めて本音トークをしてくださったので、そこも安心感がありましたね。特に、OGの方が仕事と育児を両立されていたのがすごく素敵で、ここで働きたい! って思うようになりました」

内田さん「僕も大成建設のリクルーターさんから聞いたお話がかなり決め手になっていますね。僕は元々、数字が好きで、数字や機械に関われる職種がいいなと思って機電系志望でした。リクルーターさんから、機電系の方がほかの職種の方とどう関わっているかや、最終的に所長としてプロジェクトを動かすこともできると聞いて、すごく魅力を感じたんです」

堤さん「僕も実は、社員さんの言葉や人柄が大きな決め手でした」

山口さん「みんな近いですね(笑)」

堤さん「僕は、『人と向き合う』を就活の軸にしていました。僕、4年前から大学受験の予備校のアルバイトをしているんですが、やっぱり僕たち指導側と、相手の生徒や保護者の方の考えが一致しないケースも多くて。そういうときこそ、とことん人と向き合う。そうすると、新しい考えやニーズが生まれることが多いんです。それで、『人と向き合う』が自分の軸になったんですが、大成建設は一番それができそうな会社だなと」

山口さん「どういうところでそう思ったんですか」

堤さん「僕は都市開発志望だったんですが、その部署の方のお話を聞いて、すごく細やかな対応をされているなとか、学生である自分にも一番誠実に向き合ってくれるなと。都市開発だと、設計者の方々や施工管理の方々、いろんな人たちと関わる立場になるので、やっぱり人との信頼関係が重要だと思いますが、ここでなら、自分の軸を大切にしながら仕事ができそうだって思いました」

(後半に続く)

この記事をシェア