2011年6月28日15時7分
東日本大震災の被災地へ消臭効果のある炭を送ろうと、神戸市のボランティア団体「被災地NGO恊働センター」が28日、2年前に豪雨災害に見舞われた兵庫県佐用町から宮城県石巻市に向けて竹炭約1トンをトラックで送り出した。
佐用町では2009年8月の豪雨で1800戸近くが床下浸水以上の被害を受けた。悪臭と湿気に悩まされていたところ、センターの村井雅清(まさきよ)代表(60)の呼びかけで、岩手や宮城を含む全国60カ所から15トンの炭が佐用町周辺に届いた。床下に敷いた炭の消臭と除湿の効果はてきめんだったという。庵逧典章(あんざこ・のりあき)町長は「被災者から驚きと感謝の言葉が寄せられた」と話す。
今回の炭は、佐用町の上月(こうづき)竹炭生産振興会が学生ボランティアらと一緒に焼いた。村井代表から協力を依頼された内海義隆会長は「困ったときはお互い様」と快諾し、2年前の支援に対する「恩返し」の気持ちを込めたという。同センターは全国のボランティア団体に炭の送付を呼びかけている。(茂山憲史)