2011年7月20日21時29分
放射性セシウムに汚染された稲わらを与えられた牛の肉をめぐり、大阪府は20日、暫定基準値を超えた牛の肉や基準超過の疑いのある肉を消費者に売った小売店などに回収を促すため、店名を公表する方針を決めた。橋下徹知事は「不安感が風評被害につながる。行政も小売店もしっかり説明することで、こういう問題に耐える力が社会に醸成される」と説明した。
府は原則、基準値を超えた肉は食品衛生法に基づき、小売店や飲食店に回収命令を出し、疑いのある肉については自主回収を要請する。今後、他の食品にも適用する方向で検討する。ただ、保健所が府の所管でない大阪、堺、東大阪、高槻の4市内の店は対象外。
店名の公表は自治体で対応が割れており、橋下知事は「食品の流通は国全体の問題。統一ルールをつくるべきだ」と国の対応を批判した。