東日本大震災の被災地で長期取材をしてきた朝日新聞記者5人が29日夜、インターネットの動画サイト「ニコニコ動画」の番組「被災地最前線からの報告〜記者たちが探し出した『真実』〜」に出演。震災当日に何が起きたかを追いかけ続けることの意義や、災害の過酷さを伝えることの難しさなどについて語り合った。仙台市の朝日新聞東北復興取材センター内から中継された。
宮城・石巻支局長の川端俊一記者は「自分の子どもや地域の子たちの遺体と対面した消防団員は『地獄を見た』と語っていた。その地獄をどこまで伝えられたのか、という疑問は常に抱いている」と語った。
岩手・大槌駐在の東野真和記者は「生き残った人たちの話はこれからも書いていける。でも、死者たちの話は時間ともに消えていってしまう恐れがある。彼らがこの世に生きていた証しを残すのも記者の仕事と思っている」と述べた。
ほかに岩手から伊藤智章・宮古支局長、宮城から三浦英之・南三陸駐在、福島から佐々木達也・南相馬支局長が出演した。司会はニコニコ動画のニュースサイト「ニコニコニュース」の亀松太郎編集長が務めた。
◇
座談会の内容は後日、朝日新聞デジタルで詳しくお伝えします。