ヘルプ
マイページ
【中崎太郎】広島平和記念資料館(広島市中区)が被爆者の姿を再現した人形やジオラマ展示を撤去する方針を決めたことをめぐり、議論が起きている。遺品など「実物」の展示を充実させるためだが、市民からは「一目で悲惨さが分かる」と反対の声も上がる。原爆の惨禍をどう伝えていくべきか――。
特集:核といのちを考える資料館本館2階には、原爆による火災を思わせるオレンジのライトのもとで、逃げ惑う母や子どもの人形を置いたジオラマ展示がある。人形の衣服は焼け、腕の皮膚はやけどで垂れ下がっている。幅約5メートル、奥行き約3メートルのジオラマは、焦げた衣服や三輪車、溶けた眼鏡など実物の遺品が並ぶ展示の冒頭にある。
「初代」は1973年に設置されたロウ人形。91年の大規模改修で登場した今の人形はプラスチック製だ。リアルさを追求し、東京都の大手内装会社が製作した。
核といのちを考える 記事一覧
※ご使用のブラウザや回線など、利用環境により再生できない場合があります。
※回線状況により、映像が少し遅延する場合があります。