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東北電力は27日、女川原発2号機(宮城県)の再稼働に向け、新規制基準への適合性の審査を原子力規制委員会に申請した。東日本大震災で被災した原発の申請は初めて。申請はこれで9原発16基になった。
女川原発は震災発生時、1、3号機が運転中、2号機は定期検査中で原子炉を起動させた直後だった。地震の揺れは想定する最大級の揺れ「基準地震動」を上回った。また、約13メートルの津波に襲われ、2号機の原子炉建屋地下が浸水。冷却水のポンプが故障した。国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル2」(異常事象)と評価された。
東北電は震災をふまえ、基準地震動を1千ガル(ガルは加速度の単位)に引き上げ、原子炉建屋の鉄骨の追加など耐震強化を進めている。想定する津波の高さも23・1メートルに引き上げ、2016年3月までに高さ29メートルの防潮堤を完成させる。
女川は東京電力福島第一と同じ沸騰水型炉(BWR)で、事故時に放射性物質の放出量を抑える排気装置「フィルター付きベント」の設置などが義務づけられている。東北電は16年3月までに工事を完成させ、同4月以降に再稼働させる計画だ。同社の東通原発(青森県)は、敷地内の断層問題を抱えており申請の準備が遅れている。
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