築地

築地市場・青果部とは

築地市場・青果部とは

 プロの料理人が仕入れに集う東京・築地市場。水産物だけでなく、青果物でも一流の食材が集まる場所だ。

 年間で約270種類が取引される青果物の取扱金額は1日あたり約3億円。同じ都内の大田市場のほうが3倍の約9億円と、規模では大きい。だが、単価が高く、品質にこだわった野菜は築地に集まってくる。

主な中央卸売市場の青果物の取扱高(2014年)

 「質が良ければ値段は気にしないお客さんが多い。その代わり、下手なものを売ったらこっぴどく叱られる。そうやって、目利きの力を育てられてきましたよ」。青果部で長年競り人を務めてきた「東京シティ青果」野菜第3部(促成担当)の斎藤隆史部長は話す。

 特徴的なのが「走り」と「名残」の野菜だ。「走り」は季節を先取りした野菜で、初物が代表的だ。一方、「名残」は市場に多く出回る時期を過ぎたものを指す。

 秋が旬とされるマツタケの初物が築地に入るのは4月下旬。今年は1キロ200万円の値がついたという。春先に多く収穫される竹の子は、10月上旬ごろに九州から届く。地温を高くするために特別に手入れされた場所で作られ、早く出荷できるようにしているという。

 料理店や業務加工が使いやすいよう、様々なサイズの食材を用意するのも築地ならではだ。シイタケは切らずに茶わん蒸しに入れられるよう小ぶりなものから、焼き物に使う大きめのものまで。ギンナンは懐石の器で見栄えがするよう大きなものがある一方、小さなものも集まる。

見本品を示しながら競りを行う固定ぜり

 魚市場が「魚河岸」と呼ばれるのに対し、青果市場は「やっちゃ場」と言われる。語源については諸説あるが、「やっちゃえ」と威勢のいい掛け声が飛び交っていたからという説もあるという。斎藤さんは「誰もが一番いい食材を売ったり買ったりしようと、日々、真剣勝負。それが先人が培ってきてくれた築地の伝統的文化です」と話した。

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