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 お買い上げいただいた魚は、ポリ袋につっこんでレジ袋に入れてお渡しする。それが当たり前になったので、たまにマグロ屋さんで、さくなど買い、蠟引きの袋に入れて渡されると、いいなあ、とちょっと感動する。

 蠟引きの袋は、茶封筒色をした紙に食品衛生上、問題のない特殊な蠟を引いてある袋だ。袋の底は、丸ごとの魚がいい具合におさまる細長の亀甲型をしており、防水性もあることから、どこの仲卸でも使っていた。でも、ポリ袋の安さと簡便さに、やや押されぎみなのだ。

 この蠟引きの袋を使って、最近、大拍手したのが、友人のチエチャンの結婚招待状だ。封筒がわりに蠟引きの袋を使い、麻ひもがリボン結びにしてあった。お相手はマグロ屋さんで、その商売モノを使うユーモア、ちゃめっ気が、いかにもチエチャンらしく、すてきだった。

 私も、ちょっと手作りの佃煮(つくだに)とかを包むのに使ってみるが、ほめられて気をよくしている。紙自体に腰があり、包みやすいし、昔風の手触りや色が、逆におしゃれっぽい。場内の包装資材の店にあるが、今はネットでも広く販売されており、同じことを考える人は多いらしい。

 河岸でのちょっと変わった利用法は、レインハットだ。雨の日の外での作業に、帽子替わりにかぶるのだ。その日限りなら、けっこう、これでしのげる。