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中日、私設応援団を入場禁止 名古屋地裁「無効」判決

2010年1月28日17時10分

 プロ野球12球団と警察庁などでつくるプロ野球暴力団等排除対策協議会が、中日ドラゴンズの二つの私設応援団の応援を許可せず、応援団の一部会員の全球場への入場を禁じた措置について、会員らが措置の無効の確認を求めた訴訟の判決が28日、名古屋地裁であった。増田稔裁判長は、「球団側の裁量の範囲」として、応援団方式の応援不許可について原告側の求めを退けたが、入場禁止については無効とする判決を言い渡した。

 増田裁判長は、入場を禁止された会員22人について、「球場での野球観戦を希望してもできないことによる、精神的苦痛を受けた」と認め、1人当たり1万1千円の支払いを命じた。

 訴えていたのは、私設応援団「名古屋白龍会」、「全国竜心連合」と、その会員ら約100人。被告は、12球団のほか、日本シリーズを主催する日本野球機構(NPB)と日本プロ野球組織。

 判決は、応援団によるトランペットなど鳴り物を使った組織的な応援について、「応援方法によっては、他の観客に迷惑をかけ、球場の秩序を乱す恐れがある」として、主催者である球団側が応援を認めるかどうか自由に決定できると指摘した。その上で、球団側が「応援団の一部会員が暴力団関係者と密接な付き合いがある」などとして不許可措置としたことには、「明らかな事実誤認はなく、著しく妥当性を欠くものではない」とした。

 一方、入場の禁止措置(入場券の販売拒否)については、増田裁判長はまず「応援団による応援を認めるかどうかの場合と異なり、観戦自体を制限するから、その制限は慎重にすべきだ」として検討。その上で、22人が問題行動をした事実は認められないとして、球団側の措置を「権利乱用として違法であり、無効である」と判断した。

 判決について、原告の一人は「控訴する方向で検討したい。入場禁止が解かれたのはうれしいが、全員そろって鳴り物で応援したいとの思いが今もあるので、その点は残念だ」と話した。

 一方、NPB側は「コメントは差し控えるが、控訴の方向で検討すると思う」としている。

 判決によると、応援団側は2007年12月、「特別応援許可規程」に基づき、08年シーズンの応援団方式での応援許可の更新を申請したところ、不許可とする通知を受けた。白龍会の一部会員が全球場への入場を禁止された。

 協議会は03年に発足。04年に私設応援団に暴力団関係者が関与しているとして、巨人、阪神の私設応援団4団体に対して全球場への出入りを禁止した。06年シーズンからは、鳴り物を使った応援を原則禁止にし、私設応援団を許可制にした。(志村英司)

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