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「勝つ投球」に徹した楽天・田中、大一番で無四球完投

2009年10月18日3時2分

写真:7回表ソフトバンク2死二、三塁、松田を遊ゴロに抑え、ガッツポーズする楽天・田中=小宮路勝撮影7回表ソフトバンク2死二、三塁、松田を遊ゴロに抑え、ガッツポーズする楽天・田中=小宮路勝撮影

 1失点完投の右腕を待っていたのは、老将のぼやきだった。ベンチ前で田中を出迎えた野村監督は言った。

 「横着を覚えたな。力をセーブしたやろ」

 だが、監督の見立ては少し違ったようだ。田中は勝つ投球に徹した。「今日で札幌行きを決めてやろうという気持ちだった」が、力任せにはならない。「入れ込みすぎないように。低めに集めれば大けがはないと思った」。これが奏功した。直球は140キロ台前半ながら丁寧にコースに投げ分け、リズムに乗った。

 7回無死一、二塁。初めて得点圏に走者を背負うと、気迫が前に出た。速球で押す。田上のバントを一塁のセギノールが三封。続く明石は高いバウンドの投ゴロ。マウンドから背走して追いつくと一塁へ矢のような送球で刺した。「久しぶりにいいプレーができた」。最後は松田を146キロで遊ゴロに仕留め、雄たけびをあげた。

 シーズン終盤は不調に苦しんだ。最近5試合で19失点。力んで下半身が左側に開くから股関節も痛めた。修正しようと重い捕手用のミットを持ってキャッチボールをした。左手を投げる方向へ真っすぐ向けることを意識すると、体がぶれなくなった。

 大一番で自身初の無四球完投勝利。草野の悪送球がなければ完封だった。「草野さんにご飯をおごってもらいます」と笑った20歳。岩隈、田中が完投し、山崎武が2試合連発で第1関門突破。最高の追い風に乗って、イヌワシが札幌に飛ぶ。(稲崎航一)

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