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春告げる球音 12球団、そろってキャンプインへ

2010年1月31日11時7分

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 プロ野球は2月1日、12球団がそろって春季キャンプに入る。昨年と同じく9球団が沖縄、3球団が宮崎で練習を開始する。最大の話題は、西武の新人左腕・菊池雄星(岩手・花巻東高)。開幕1軍をつかみ取るための重要な1カ月になる。昨季最下位だった横浜は尾花監督、オリックスは岡田監督を迎えるなど5球団で監督が交代。新監督の新たなチーム作りも見ものだ。大リーグ帰りの阪神・城島やオリックス・田口ら、移籍組の動きにも注目が集まる。

【セ・リーグ】

 〈巨人〉 リーグ4連覇へ、チームを引き締める。今月中旬、滝鼻オーナーはスタッフ会議で監督、コーチらに異例ともいえる厳しい言葉を送った。「単なる人気者ではだめ。ファンに握手、笑顔を求められたら応えるのは当然。できないなら、もう一度グラウンドに戻って何周か走れと。それぐらいのつもりでやれ」。2年連続日本一を目指す今年のスローガンは「原点」。選手の振る舞いでも足元を見つめ直すよう求めた。

 〈中日〉 落合監督自らバットを持って特守する恒例の「オレ流ノック」が、今キャンプから指名制ではなく志願制へと変わる。狙いは、選手の更なる意識改革だ。ここ3年、リーグ優勝から遠ざかっている要因の一つについて、監督は「選手個々の気持ちの甘え」を挙げる。勝負どころで競り勝つ力を向上させるためにも強い精神力を養うべきと説き、志願制へとつながった。選手同士で監督を取り合う場面が増えそうだ。

 〈ヤクルト〉 「若手育成も続けるが、今年は勝利にこだわるよ」と3年契約最終年の高田監督。キャンプでは、実戦を通じて若手と中堅の競争を促す方針だ。昨年より1試合多い3試合の紅白戦のほか、練習試合とオープン戦を計9試合組む。即座に1、2軍の入れ替えができるように、昨季から2軍キャンプも沖縄でスタートさせている。「どんどん競わせたい」。3年ぶりのAクラスとなった昨季からのさらなる躍進を誓う。

 〈阪神〉 新外国人外野手、マートンは勤勉そうだ。28日の来日会見では「ハジメマシテ」と日本語で切り出して自己紹介し、翌日にさっそく、ティー打撃をこなした。ここ数年、外国人野手は「外れ」が続く。昨季はメンチが振るわず、5年ぶりのBクラス転落の一因となった。「同じ失敗はもう、ごめん」と球団関係者は口をそろえる。昨季で引退した赤星の代わりにと期待される助っ人が、負の歴史に終止符を打てるか。

 〈広島〉 キャンプインと同時に応援グッズの販売が始まる。目玉は6月に開かれるサッカーのワールドカップ(W杯)にかけたレプリカユニホーム。胸の「Carp」の文字を出場国の国旗の色で染めた。イタリア、スペイン、米国、カメルーンの4種類で1着6千円。「カープを応援しながらW杯気分も味わえる一石二鳥」と球団。昨季のグッズの売り上げは新球場効果で倍増の約20億円だったといい、今季も攻勢をかける。

 〈横浜〉 尾花新監督がモットーの「分析野球」を浸透させるため、全体ミーティングを積極的に開く。自身で分析した数値を駆使しながら、作戦の意図やシーズンを通していかに戦うかを説くという。「長くても、集中力が欠けるから」と夕食前に1時間程度を予定。広岡、野村両監督の薫陶を受けてきただけに、「人づくり」も監督の重大な仕事と考える。「尾花道場」の話題は、人間教育にも及びそうだ。

【パ・リーグ】

 〈日本ハム〉 36年ぶりに「国産打線」を構築する。新外国人投手を3人獲得した一方、昨季27本塁打のスレッジが横浜に移籍しても野手の補強はしなかった。外国人登録の野手がいないのは球団が日本ハムになって1年目の1974年以来のことで、球団幹部は「若手の成長を期待してのことです」。左翼の空席は、外野に専念することになった3年目の中田にとっても大きなチャンス。和製大砲として根を張りたいところだ。

 〈楽天〉 「ぼやき」から「対話」へ。ブラウン新監督が選手とのコミュニケーションで「脱ノムラ」を図る。報道陣にぼやくことで間接的に選手を発奮させた野村前監督と対照的に、一対一を基本にした話し合いを増やすという。「前監督の手法は間違いとは思わないが、自分のやり方がある」。抗議時のベース投げなど、広島時代は過激なパフォーマンスで知られた同監督。選手と熱く語らう光景がグラウンドで見られそう。

 〈ソフトバンク〉 グループ企業の力を、キャンプでも生かす。昨季から選手に配り始めた米アップル製の多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」を、新人にも配布。昨季の投手や打者の映像がぎっしり詰め込まれている。今年は、キャンプ地にも無線LANを導入し、通信環境を整えた。ドラフト1位入団の今宮は「先輩たちの打撃フォームをみて研究したい」。選手たちは、体だけでなく、頭脳も鍛え上げる。

 〈西武〉 投手陣が大型新人・菊池雄星の“不まじめ化”作戦に乗り出す。入寮の際に私服を持参しないなど、野球以外のことに目もくれない18歳に、エースの涌井や岸は「まじめすぎる」と心配そう。ノリのいい性格の選手が多い投手陣に早く溶け込ませるためにも、チームではやっている携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」などを使って、ルーキーに遊び心を教えていく。ちなみにゲームが一番うまいのは、涌井だとか。

 〈ロッテ〉 30日、12球団のトップを切ってキャンプ地の石垣島に入った。地元協力会や子どもたちの歓迎を受けた西村新監督は「キャンプ地に入ると気持ちが全然違う」。ただ、気になるのは天気。この日は小雨で、週間予報もあまりよくない。一昨年も石垣島では天候に泣かされている。監督は「2月1日に晴れれば問題ない」と言いながら、「雨でもしっかりした室内練習場があるし大丈夫」と苦笑いしていた。

 〈オリックス〉 これまでと同じ宿舎だが、昨年7月に完成した新館に入るため快適度がアップ。各部屋とも風呂、トイレが別になり、インターネットの高速回線も完備された。昨季9勝で、2年ぶりの2けた勝利をめざして自主トレで先乗りした右腕近藤も「環境は大事です」と満足げ。隣接する従来の棟には、昨年まで別の宿舎だった2軍が入り、連係もより深まりそうだ。岡田新監督のもと、野球に没頭する環境が整った。

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