2011年3月28日9時49分
【ボーフム(ドイツ)=河野正樹】サッカーのドイツリーグ2部のボーフム、1部のシャルケ、ドルトムントが27日、当地で東日本大震災の被災者のためのチャリティーマッチを開いた。3チームはそれぞれ日本出身の北朝鮮代表FW鄭大世、日本代表DF内田篤人、MF香川真司が所属するチームで、ドイツのルール地方のライバル同士。集まった観客は7805人。チケットの売り上げなどは被災地に寄付されるという。
鄭大世は震災後、クラブに「何かをできないか」と相談したところ、チャリティーマッチを企画していることを聞かされたという。「試合の前に募金ぐらいができればよかったと思っていたが、3チームのこんなすごい選手が集まってくれた。自分よりも内田や香川が1部で活躍した実績があったから日本のことを心配してくれて、支援してくれるようになった」(鄭大世)。
会場では、「頑張ろう 日本!」と日本語で書かれたシャツをボーフムのスタッフたちが着て試合を運営。試合前の開会式では、「貴方(あなた)達は一人じゃない」と書かれた横断幕をデュッセルドルフの日本人学校の生徒たちが持って入場し、ピッチで掲げた。
試合は各クラブの往年の名選手たちが集い、45分ずつ総当たりで対戦。ドルトムントは1997年に欧州チャンピオンズリーグで優勝した当時のメンバーのMFツォルクやFWシャプイザらが出場した。鄭大世はキックオフのボールを渡す役で登場し、「こんなに遠く離れていても、みんなの気持ちが一つだということが伝わると思う」と語った。
アサヒ・コム連載コラムを通じて、釜本邦茂さんが訴えてきたメッセージが新書になりました。組織を有効に機能させるのは、最後は個の力である。その個をあえて「蛮族」と呼ぶ。サッカーを通してみた日本、そして日本人論が詰め込まれています。
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