高原が戻ってきた。3月31日のシンガポール戦以来、代表の試合から遠ざかっているストライカーが、完全復活をかけてインド戦に挑む。
5月下旬の代表の英国遠征中に肺動脈血栓塞栓(そくせん)症を再発。オーバーエージ枠で参加予定だったアテネ五輪を見送った。02年W杯も同じ病気で出場できず、悔しい思いを繰り返してきただけに、06年W杯にかける思いは強い。
合宿中の練習試合では、ゴールを重ねて復調をアピール。「点を取ると(ゴールを奪う)イメージが良くなる」と手応えは感じている。
代表を離れている間に、FW陣は久保と玉田(柏)が急成長した。ジーコ体制後の日本代表では久保が11試合で8得点、玉田が15試合で4得点。12試合で3得点の高原の存在は絶対的ではない。求められるのはゴールという結果だろう。
インド戦では鈴木とツートップを組むことが濃厚だ。鈴木とのコンビで先発するのは03年3月以来。ジーコ監督は「高原は誰と組んでも合わせられる」と期待を寄せる。
「自分のプレーをするだけ」。約5カ月ぶりの代表戦に向け、静かに闘志を燃やしている。
(04/09/07)
|