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新コース、高橋尚子さんが試走 横浜国際女子マラソン

2009年11月11日16時4分

写真:ゴールの山下公園を走る高橋尚子さん=細川卓撮影拡大ゴールの山下公園を走る高橋尚子さん=細川卓撮影

図:高橋尚子さんがチェック 横浜国際女子マラソンのコース拡大高橋尚子さんがチェック 横浜国際女子マラソンのコース

写真:試走後、感想を語る高橋尚子さん試走後、感想を語る高橋尚子さん

 今年初開催となる2009横浜国際女子マラソンが、来年のアジア大会(中国・広州)の代表選考会を兼ねて15日に開催される。昨年で幕を閉じた東京国際女子マラソンの代わりに新設された今大会は、横浜市の中心部を巡るコースを3周する周回コースで争われる。高低差が少なく、記録を狙いやすいのが特徴だ。これから歴史が刻まれていくコースを、00年シドニー五輪金メダリストで昨年に引退した高橋尚子さん(37)が試走し、ポイントを指摘してもらった。(小田邦彦)

■平らで「高速」期待

 15日午後0時10分、観光スポットとして有名な山下公園前から42.195キロが幕を開ける。

 約1キロ地点で、左に直角に曲がるカーブが現れる。1回だけ通る中華街東門付近のコースを走るためだ。約2キロ地点で1周13.18キロの周回部分に戻るまで、直角のカーブを4回曲がることになる。この部分が危険だと、高橋さんは指摘する。

 「スタートして間もないから、大きな集団で走ることになる。カーブで外側を走っていた人が内側に入ってくると、どうしても足が接触して転倒しやすくなる」

 周回部分に戻ると、海沿いを走っていく。3キロ過ぎで、赤レンガ倉庫を右手にして通過。高層ビルやホテルが並ぶ「みなとみらい」に入る4キロ手前から、中央市場のある6キロ付近まではいくつか橋があったり、最も低い標高(マイナス1.5メートル)のJR貨物線ガード下をくぐったりするため、細かいアップダウンが続く。

 「坂の一つひとつは大きくないが、スピードが下がったり、上がったりして、インターバル練習のようになる。うまくアップダウンを使って、リズムにのれる人には走りやすいが、淡々と走る人は疲労が蓄積しやすく、3周目は足が重くなるかもしれない」

 約7.5キロから10キロ手前までは主に線路沿いを走る直線コースで、起伏はほとんどない。横浜スタジアムに突き当たったあと、10キロ過ぎから11キロにかけて、このコースで最大の上りとなる標高12メートルの坂が現れる。頂点部分には約300メートルの第2山手トンネルがあり、中に入ると雰囲気が一変する。

 「トンネルはひんやりとしていて、気分転換になる。坂になっているけれど、上りとあまり感じなかった」。なだらかで、細かいアップダウンがない坂だから、上りは気にならないという。トンネルを抜けると、今度は約2キロに及ぶゆるやかな下り。海沿いの平らな約2キロのコースを走ると、再び山下公園が見えてくる。これを3周繰り返し、山下公園内にゴールする。

 「山下公園、中華街、横浜スタジアムと観光スポットがいっぱい。気持ちのいい場所ですね」。高橋さんは走り終えて、笑顔で話した。

■仕掛けるなら37キロトンネルか

 横浜のコースの特徴はいくつかある。まず全体的には平らだ。高低差13.5メートルは、世界選手権、五輪の代表選考会となる国内主要マラソン(横浜、大阪、名古屋)で最も少ない。「高速コースと言っていい」とみる。

 周回コースは、世界選手権では05年ヘルシンキ大会、09年ベルリン大会で採用されているが、日本陸連主催レースとしては初採用となる。高橋さんは周回のメリットとして「コースを覚えやすい。沿道からも声援を受けやすい」という。逆に、デメリットもあげる。「最初の1周は新鮮で、最後の1周は『これで終わり』と思って頑張れる。でも、真ん中の2周目は精神的にきついと思う」

 気がかりは海沿いのため、風の影響を受けやすいところだ。試走した日は風があまりなかったこともあり、気にならなかったと言うが、最後の約2キロの直線については「向かい風できついかもしれない」。

 初代女王を目指して走る選手たちの仕掛けるポイントは、どこになるのだろう。高橋さんは二つあげる。まずはトンネルだ。ここは3周目で37キロ付近になる。

 「残り5キロなので、一つの大きな目安になるし、こういう大きな目標があると仕掛けやすい。トンネルは暗くて狭いので、心理的に速く走っていると感じてしまう。勢いに乗れる選手が出てくると思う。傾斜が大変な坂ではないが、3周目だと、きつさが変わってくる面もある」。トンネルでロングスパートを仕掛ける手もあるという。

 もう一つは41キロ付近にある小さなアップダウンだ。「最後まで競ってくれば、ここがポイントになる」

 記録はどのくらい狙えるだろうか。「気象条件や出場選手の力に左右されるが、力のある選手が最初から狙っていけば2時間20分を切れる」

 それが高橋さんの見解だ。

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