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日本マイクロソフトは10月11日、来週木曜の10月17日午後8時から提供を開始する「Windows 8.1」の説明会を開いた。Windows 8.1は、Windows 8のアップデート版。ニュージーランド時間の10月18日午前0時にあわせて、全世界で提供される。同日から順次、ハードメーカー各社からWindows 8.1を搭載したPCが発売されることになる。
日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部本部長の藤本恭史氏は「マイクロソフトは、これまでPCの世界をリードしてきたが、IT機器はモバイル化の方向へと進んでおり、それにアドレスできるWindowsを提供するという狙いから開発したものがWindows 8である」と同OSの意味合いを明らかにした。
「マイクロソフトが目指したのは『We bet on Mobile』。タブレットとPCの垣根を取り払い、新たなスマートデバイスの世界に対応したものとなる。個人が利用するさまざまなデバイスに対応し、それでいて、フロントエンドとバックエンドが断絶したものではなく、企業が求めるエンタープライズクラスのソリューションも実現できる」(藤本氏)
Windows 8では1億以上のライセンスを販売、SkyDrive上には110億以上の写真が保存され、Windows Storeからは2億5000万以上のアプリがダウンロードされ、Skypeでは毎日20億分の利用が法人向けの導入が増えているといった事例を示した。
藤本氏は「マイクロソフトは、短い期間でよりよいアップデートを提供していく“Rapid Release”を実現する姿勢を示している。これは、デバイス&サービスカンパニーを目指す当社が、デバイスとサービスをより近い形で提供することにもつながり、それを具現化する最初の製品がWindows 8.1になる」と同OSにこめた思いを明らかにした。
「Windows 8.1は、タブレットとタッチPCをさらに使いやすくしたほか、既存のデスクトップ画面を利用するシーンがまだまだ多いということをはじめとして、さまざまなユーザーの声をフィードバックしたものであり、PCとタブレットを融合させるために、Windows 8の発売から11カ月間学んだことを取り入れ、いま必要とされるサービスや機能を取り入れている」(藤本氏)
Windows 8ユーザーはWindows Storeを通じて無償でアップデートできるほか、Windows 8.1ではパッケージ版として家庭での利用を想定したWindows 8.1通常版(参考価格1万3800円)、家庭でも仕事でも活用できるWindows 8.1 Pro通常版(同2万5800円)、Windows8.1からWindows 8.1 Pro with MediaCenterへアップグレードできるWindows 8.1 Pro Pack(同1万2800円)を用意している。
「Windows 8.1へのアップデートは、Windows Storeのわかりやすいところに用意される。日本マイクロソフト側からも告知をしていくことになる。強制的にアップデートが行われることはない。Windows 8ではアップグレードライセンスとしてパッケージを提供していたが、Windows 8.1では最初からインストールするフルバージョンのライセンスとして提供することになる」(日本マイクロソフト Windows本部 溝口宗太郎氏)
「Windows 8.1では、Windows 8で動作するアプリケーションはすべて動作するほか、タッチ対応でもタッチ非対応のデバイスでも利用でき、起動オプションでは使いやすいようにカスタマイズできる柔軟な環境を実現する。また、使い慣れたデスクトップ環境と新たなアーキテクチャのWindows Storeアプリの利用を実現している」(溝口氏)
Internet Explorer(IE) 11では、「高速性とともに、滑らかなで使いやすい操作環境とともに、セキュリティ強化や最新のウェブ標準への対応といった特徴を持つ」(溝口氏)と述べた。
Windows 8.1が持つ日本におけるいくつかの固有機能についても説明された。
「プラットフォームとしてWindowsに統合した」とするBingでは、ひとつの検索ですべて検索結果をカバーするスマート検索が紹介された。そのひとつの機能として、個人名や都市名、映画名などの検索結果を特別なビジュアルで表示する「ヒーローアンサー」機能などを提供し、より効果的な検索表示を行う事例を示した。
日本語IMEは、Windows8.1でモダンアーキテクチャ向けに新たに「Modern IME」を開発。シンプルでクリーンなUIと位置付け、かなテンキー入力や予測候補選択エクスペリエンスを採用した「Modern UX」となっている。ウェブやテレメトリー(誤変換レポートなど)といったビッグデータを活用した「Cloud Powered」によるIME辞書を開発していることも明らかにした。Cloud Poweredで実現する流行語辞書は、今後2週間ごとに更新できるようなるという。
デスクトップ向けアプリには従来のMicrosoft IMEを提供することになり、新たなMicrosoft IMEはWindowsアプリ向けに提供されることになる。「辞書やエンジンは、まったく違うものになるが、ローミングによって同じようなものとして使えるようになる」
日本語フォントとしては、日本語環境に適した現代的なタイポグラフィーの必要性を背景に、Windows 8.1ではモダンフォントを採用した。MSゴシック3書体、MS明朝2書体、メイリオ2書体に游(ゆう)明朝、游ゴシックを新たに追加した。
これは、字游工房からライセンスを受けたもので、それぞれ細字、標準、太字(游明朝では中太)に対応。文字コレクション「Adobe-Japan1-6」に対応するとともに、既存のMSフォントとの互換性を持つという。2つの新たなフォントは、Windows APIにより、Windowsストアアプリから游フォントを指定することが可能だという。
IE 11では、「ePUB3」フォーマットに対応した。IE10では実現していなかったルビ表示のほか、縦書きレイアウトの中に横書き表示を行う縦中横にも新たに対応しているという。
エコシステムの観点から、「Haswell」と「Bay Trail」といった新たなCPU環境への対応、Direct X11.2への対応、Haswellでのインスタントオンへの対応などの強化点を強調。スモールフォームファクタの製品群での利用も想定した進化を遂げたという。
デバイス連携では、生体認証(バイオメトリクス)への対応によるセキュリティ強化、RFCOMMとGATTによるBluetooth対応強化、MiracastやWi-Fiダイレクトプリンタ接続、DTCP+などによるWi-Fiとモバイル網への対応、玩具や計測器、工作機器などをサポートするUSBシリアル通信への対応などをWindows8.1での強化ポイントとした。Bluetooth対応では、タブレットと健康関連機器、あるいは決済装置などと連携することで、新たなシステム提案もできると語った。
そのほか、SkyDriveのWindowsへの統合、アプリの大きさ制限を2Gバイトから8Gバイトに拡張したほか、音声合成機能の提供、PDFのレンダリングエンジンの搭載などによるWindows Storeアプリの進化も大きな要素であると説明した。
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