こぼれ落ちる子どもたち

　虐待、貧困、性被害……。大人がつくった支援制度からこぼれ落ち、困難に直面している子どもたちがいます。今の国会では、「こども家庭庁」の設置法案などの審議が始まり、子ども政策の転換点を迎えます。今後、子どもたちに救いの手が届くのでしょうか。リアルな声とともに伝えます。

16歳の悠太を追い詰めた「指導」　残された姉が先生に伝えたいこと (2023/3/4): 「悠太、行ってくるね」　いつも通り、姉（28）は弟に声をかけて家を出る。　返事はない。悠太さんは、ただほほ笑んでいる。黄色く変色し始めた写真の中で。　3日は、悠太さんの10回目の命日。姉は故郷で家族と節目の日を迎えた。　首相が「危機的状況…[続きを読む]

「未就園児の予防、把握、支援を」国の検討委が提言(2023/3/2)

保育園や幼稚園、認定こども園のどこにも通っていない「未就園児」をめぐり、こども家庭庁準備室の検討委員会は1日、現状の説明や必要な支援の提言や事例を盛り込んだ報告書をまとめた。4月に発足するこども家庭…[続きを読む]
平均年収139万円、半数貯金ゼロ　子ども予算倍増「貧困対策を」(2023/3/2)

平均年収139万円、半数は貯金ゼロ――。貧困状態にある子どもや若者、その親への支援を続ける民間の5団体が1日、岸田政権の「子ども予算倍増」をめぐり、子どもの貧困対策費の増額を求める会見を開いた。各団…[続きを読む]
週7日バイト、体重36キロに　貧困の大学生、生活保護は対象外(2022/12/20)

大学生の若者が、体調を崩して貧困になっても、大学を退学や休学しない限り1日たりとも生活保護は使わせない。5年に1度の生活保護制度の見直しで、これまでの方針を変えないことになった。ある女性が実体験を語…[続きを読む]
大学生の生活保護「慎重な検討を」　認めない方針継続　厚労省審議会(2022/12/20)

生活保護の見直しを検討してきた厚生労働省の社会保障審議会（厚労相の諮問機関）の部会は20日、「中間まとめ」を公表した。約60年前から続く、生活保護を受けながら大学に進学することを認めないルールの変更…[続きを読む]
児童相談所、2千人増員へ　政府が虐待対策に新プラン(2022/12/8)

子どもへの虐待が過去最多を更新する中、政府は児童相談所の職員を2023年度からの4年間で2千人増員する方針を固めた。関係する府省庁の会議を近く開き、体制強化のための新プランを正式決定する。　新プラン…[続きを読む]
医学的合理性ない基準で補償0円　「置き去り」脳性まひ児の親が訴え(2022/11/27)

出産時のトラブルで子どもに脳性まひが残った場合に経済的に支援する「産科医療補償制度」をめぐり、対象外とされた子どもの親らが27日、東京・上野など全国3カ所で、国に救済を求めて署名活動をした。　この制…[続きを読む]
補償外の脳性まひの子2千人に救済金　最大600万円案　厚労省検討(2022/11/16)

出産で赤ちゃんに重度の脳性まひが生じた場合、3千万円が支払われる「産科医療補償制度」をめぐり、厚生労働省が補償されていない約2千人に新たに救済金を出す検討に入った。600万円や300万円程度とする案…[続きを読む]
子育て10万円クーポン事業に1267億円　政府、補正予算案に計上(2022/11/8)

子ども1人あたり10万円分のクーポンを配る事業を始める費用として、政府は8日、閣議決定した今年度第2次補正予算案に1267億円を計上した。妊娠中から2歳までの相談支援と併せ、子育て支援の強化を図る。…[続きを読む]
【そもそも解説】出産クーポン、いつもらえるの？今年生まれた子は？(2022/11/8)

国が出産・育児支援として、子ども1人あたり10万円分のクーポンを配る事業を新しくつくります。どんな仕組みが考えられているのでしょうか。――誰がもらえるの？　2022年4月1日以降に生まれた子ども1人…[続きを読む]
使い勝手は?なぜ2歳まで?　出産クーポン、子育て世帯受け止めは(2022/10/27)

妊娠期から2歳までの子どもがいる家庭への新たな支援策として政府が始める10万円クーポン配布事業。SNSでも様々な意見が飛び交った。子育て世帯はどう受け止めたか。　この事業では、妊娠中や0～2歳の子ど…[続きを読む]
出産クーポン10万円、来年1月以降の出生児から　政府が方針(2022/10/27)

妊娠中や0～2歳の子育て支援の充実に向け、政府は2023年1月1日以降に生まれた子ども1人あたり10万円分のクーポンを配る事業を始める方針を決めた。妊娠届と出生届を出した後、それぞれ5万円分ずつ渡す…[続きを読む]
「入籍しました」既読スルーされたライン　宗教が残した母子の亀裂(2022/10/27)

《入籍しました》　20代の女性は数年前、母親にラインを送った。　既読がつくだけで、返信はなかった。　「一人の子どもとして愛されたかった」　女性は、旧統一教会の宗教2世の元信者。信者ではない男性と交際…[続きを読む]
宗教2世への虐待防止「早急な法整備を」　元2世信者が会見(2022/10/27)

世界平和統一家庭連合（旧統一教会）などの宗教2世の当事者たちが27日、信仰を持つ親のもとに生まれた子どもへの虐待を防ぐ法整備や相談支援を求めて、厚生労働省で記者会見を開いた。元2世信者の一人は「これ…[続きを読む]
出産クーポン、最初は「モデル事業で」厚労省検討　自治体ごと判断(2022/10/20)

妊娠中から出産後の新たな子育て支援策として政府が検討中のクーポン配布事業について、開始当初は希望する市町村のみが対象の「モデル事業」にする考えであることがわかった。厚生労働省が20日明らかにした。将…[続きを読む]
「園バス事故は人ごとじゃない」　保育士不足、70年変わらない基準(2022/10/12)

静岡県内の認定こども園で起きた送迎バスの事故を受け、政府は12日に緊急対策をまとめた。ただ、子どもの安全に関わる場面は、バスに限らない。災害や散歩、水遊び……。こうした場面で命を守れるのか。「保育士…[続きを読む]
園バスに安全装置を義務化、来年4月から　女児死亡で政府が緊急対策(2022/10/12)

静岡県牧之原市の認定こども園の送迎バスで置き去りにされた3歳の女児が亡くなった事件を受け、政府は12日、来年4月から子どもをバスから降ろす際の点呼での確認やバスへの安全装置の設置を義務付ける緊急対策…[続きを読む]
親の信仰が理由でも「虐待は虐待」　宗教2世問題、厚労省が通知(2022/10/7)

信仰を持つ親のもとに生まれた子ども「宗教2世」を巡り、厚生労働省は全国の自治体に対し、信仰を理由にした行為でも児童虐待に当たる行為はあり得るとの通知を出した。6日付。「保護者の信仰に関連することのみ…[続きを読む]
「国の葛藤見えた」　初の内密出産ガイドライン、全国広がる一歩に(2022/9/30)

妊婦が病院の担当者にだけ身元を明かして出産する「内密出産」。国がガイドラインを初めて公表した。医療機関に対し、出産した母親の身元情報について長期間保存を求めるといった内容が盛り込まれた。関係者からは…[続きを読む]
内密出産で国が初のガイドライン　母親の身元情報、病院で長期保存を(2022/9/30)

妊婦が病院の担当者にだけ身元を明かして出産する「内密出産」について、国は30日、ガイドラインを初めて公表した。医療機関に対し、出産した母親の身元情報を長期間保存することを求めるなど、子どもの出自を知…[続きを読む]
東京で赤ちゃんポスト計画、内密出産も　24年秋にも医療法人表明(2022/9/29)

東京都内で小児科医院を運営する医療法人社団「モルゲンロート」の小暮裕之理事長（43）は29日、取材に対し、親が育てられない子どもを匿名で預かる「赤ちゃんポスト」を東京都江東区内に設置する計画を明らか…[続きを読む]

【そもそも解説】「こども家庭庁」で何が変わる？　名称めぐり波紋も (2022/4/19): 国の子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」をつくる法案の議論が19日、国会で始まりました。その目的は何でしょうか。子どもや保護者にとってメリットはあるのでしょうか。これまでの紆余（うよ）曲折も含めて解説します。　Q　なぜ今、こども家庭庁…[続きを読む]

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