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歌舞伎界を代表する立ち役のひとりで、「熊谷（くまがい）陣屋」の熊谷直実（なおざね）など重厚な時代物を屈指の当たり役とした歌舞伎俳優で人間国宝の中村吉右衛門（なかむら・きちえもん、本名波野辰次郎〈なみ……[続きを読む]
（語る 人生の贈りもの）中村吉右衛門：１ やっと「なりきれる」ように(2017/7/10)
■歌舞伎俳優・中村吉右衛門 ５月に７３歳になりました。実父の初代松本白鸚（はくおう）が７１歳で亡くなったので、父の年齢を越しました。子が親より先に死ぬのは親不孝と言われていますので、孝行はしたかな。 昨年５月、孫の寺嶋和史（かずふみ）（尾上菊之助の長男）が歌…
（語る 人生の贈りもの）中村吉右衛門：６ 亡きばあやの言葉、襲名後押し(2017/7/17)
■歌舞伎俳優・中村吉右衛門 歌舞伎を続けていられるのは、住み込みで育ててくれたばあやのたけのおかげです。 ばあやは生まれた時から家にいて、面倒を見てくれました。５６歳で亡くなりましたが、髪が真っ白で、７０歳ぐらいに見えましたね。 朝早く起きて食事の支度や学校…
菊之助が岳父・吉右衛門の遺志を継ぐ初役「盛綱陣屋」。眦（まなじり）を決した秀演である。 「注進受け」に腹が薄い憾（うら）みはある。が、凜乎（りんこ）たる口跡と明晰（めいせき）な理知はすばらしい。危殆…[続きを読む]
サヨナラとただいま ついに故郷・岡山へ… 算太の通帳 カムカム(2022/3/16) よう、帰ってきた。3月16日のカムカムエヴリバディは、二つの再会が描かれた。もう会えないと思っていたけれど――。 算太（濱田岳）は、どうやら重い病気らしい。ひなた（川栄李奈）の家で床に伏せっていると…
親と子 いつか許しあえるのか カムカムエヴリバディが描く家族(2022/2/28) おやじちゅうんは――。2月28日のカムカムエヴリバディは、あの人が父について語るシーンが流れた。時代劇の大スター、モモケン（尾上菊之助）の意外な「親友」の言葉とは。 それはずっと昔、モモケンが二代目…
ご近所さんの思い出 つながるか岡山の記憶 カムカムエヴリバディ(2022/2/23) じれったい。思い出しそうになっているのに思い出せない。 2月23日のカムカムエヴリバディは、安子編とひなた編がつながりそうでつながらない展開となった。 前日の放送で、突然映画村の撮影現場に振付師とし…
菊之助も梅枝も、親子で「盛綱陣屋」 国立劇場の３月歌舞伎、伝統継ぐ挑戦(2022/2/17) 東京・国立劇場の３月歌舞伎公演「近江源氏先陣館―盛綱陣屋―」（３～２７日）に尾上菊之助・丑之助、中村梅枝・小川大晴（ひろはる）の親子が出演する。義太夫狂言の大作に初役で臨む父と、その背中を追う子。解…
（評・舞台）歌舞伎座「二月大歌舞伎」 主人公に似合う菊之助の芸風(2022/2/10) 第３部、河竹黙阿弥作の「鼠小僧」は２９年ぶりだが、これが面白い。開幕前の前説などは蛇足と思うが、前回よりテンポアップしてメリハリがあり、尾上菊之助の生真面目な芸風が、因果に絡め取られて悔悟する主人公…
待ってました3代目 川栄李奈ついに登場 カムカム新キャストも続々(2022/2/10) いよいよ、バトンは最終走者へ。2月10日のカムカムエヴリバディは、3代目主人公川栄李奈が登場した。時代は一気に進み1980年代、ひなたには弟も。新たなキャストも続々とお目見えした。 時は流れ1983…
ひなたの物語始まる 1975年の夏 31日のカムカムエヴリバディ(2022/1/31) ひなたの物語の幕が開く。1月31日のカムカムエヴリバディは、生まれたばかりの3代目主人公の名付けの場面で始まった。 るい（深津絵里）と錠一郎（オダギリジョー）にできた初めての子どもで、名前は「ひなた…
（今こそ！見たい）テレビ時代劇 痛快、「正義」が勝つ世界(2022/1/29) 地上波では今や少なくなった時代劇。かつては家族がお茶の間に集まって見たものですね。今見たい時代劇を聞いたところ、諸国を旅しながら世直しをする「水戸黄門」がトップ。２位は「鬼平犯科帳」。昨年亡くなった…
ようこそ、ひなたの世界 新たな命と出会って 28日のカムカム(2022/1/28) おめでとう、と3回言いたくなる。1月28日の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」は、めでたいことが次々にやってきて――。 まずは、ベリーこと一子（市川実日子）のお見合い結婚話。相手は日本舞踊のお師匠さんら…
岡山編の懐かしのあの人カムバック 異例の2役 27日のカムカム(2022/1/27) まさかケチ兵衛、生き返ってカムバックか――。27日のカムカムエヴリバディには、岡山編の懐かしの人が登場した。でも、違うんです。息子の吉右衛門（きちえもん）なんです。俳優堀部圭亮（けいすけ）が、ドケチ…
（惜別）中村吉右衛門さん 歌舞伎俳優(2022/1/22) ■葛藤越え、進化させた初代の芸 ２０２１年１１月２８日死去（心不全） 本名・波野辰次郎 ７７歳 格調高い芸と堂々たる押し出し、陰影ある演技で、歌舞伎界を代表する立ち役として活躍した。数々の当たり役を…
尾上松也さん 中村歌昇さん 坂東巳之助さん 熱く語る(2022/1/20) 歌舞伎界の今を伝える、全5回のオンラインイベント「かぶき特等席」。第3回は8日、歌舞伎座の「寿 初春大歌舞伎」に出演中の尾上松也さん、中村歌昇さん、坂東巳之助さんを迎え、朝日新聞東京本社内のスタジオ…
２０２１年 亡くなった方々(2021/12/30) ■１月 ６日 岡村喬生さん（８９） 日本を代表するバス歌手。オペラ「蝶々夫人」の改訂版をイタリアで上演。執筆、テレビの司会やドラマ出演など幅広く活躍した ７日 トミー・ラソーダさん（９３） 大リーグ…
（回顧２０２１）古典芸能 ナンセンスにあらがった寄席の正論 歌舞伎、育成に力を・観世流の充実(2021/12/23) かつては場末の悪所だった寄席の言動が、全国ニュースで注目の的になった。 ４月下旬に政府が３回目の緊急事態宣言を出し、東京都に「無観客開催」を要請されても、東京の寄席は営業を続けた。その後、都の協力依…
（評・舞台）歌舞伎座「十二月大歌舞伎」 猿之助の政岡、堂々たる呼吸(2021/12/9) 中村吉右衛門の死去による歌舞伎界の大きな喪失感は、新世代の決意と自覚をうながすものでもあるが、演目の見え方の変化をも意識させる。 第一部は市川猿之助による「伊達の十役」コロナ禍版。市川猿翁による復活…
（評）「十二月大歌舞伎」 猿之助の政岡、堂々たる呼吸(2021/12/8) 中村吉右衛門の死去による歌舞伎界の大きな喪失感は、新世代の決意と自覚をうながすものでもあるが、演目の見え方の変化をも意識させる。 第一部は市川猿之助による「伊達の十役」コロナ禍版。市川猿翁による復活…PR注目情報
