■(寄稿)作家・宇佐見りんさん 駅前のカラオケ屋が閉業した。ネオンが消え、裏通りに面して打ち付けられていた看板が撤去されている。言うまでもなく、コロナ禍の影響だ。看板がなくなってしまうと、外観は単なる小さなマンションである。看板に覆われてい…[続きを読む]
■見返りない応援、祈りのように 推しを推す――好きな人や物を応援するという意味だ。アイドルユニットの中の「一推しのメンバー」が「推しメン」と略され、さらに「推し」だけで使われるようになった。そこから人だけでなく、キャラクターやスポーツのチ…[続きを読む]
大根おろしのように心がごりごりとすり下ろされ、痛みとみずみずしさが同時にわき上がってくる。「文芸」秋号の巻頭小説を読み、私はのけぞった。その『推(お)し、燃ゆ』を書いた宇佐見りんさん(21)は大学生。9月17日にはデビュー作『かか』で三島…[続きを読む]
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