経営破綻（はたん）した企業の事業を再建するための「法的整理」の手続きの一つ。大企業を想定した会社更生法に比べ、中小企業向けに使われることが多い。裁判所の監督のもと、強制力を持つ形で債権者の利害を調整し、破綻企業が負う債務の削減を進める。債権者の合意にもとづく「私的整理」に比べ、透明性が高いとされる。

再建型の倒産手続きには会社更生法もあるが、民事再生法は経営陣が留任して財産管理や事業を継続できるのが特徴。倒産が予想される段階で裁判所に対して、再建手続きを申し立てられる。再建計画案は債権者の過半数が同意するなどした場合、承認される。

９０年、新日本製鉄が八幡製鉄所の遊休地に開業。当初は宇宙飛行士訓練の体験施設が中心で正社員は３２０人。最盛期の９７年度は入場者２１６万人だったが、民事再生法を申請した０５年度は１５０万人に。再生法申請で新日鉄などが債権計約３５０億円を放棄した。