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楽園ビーチ探訪
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青さ変幻「積丹ブルー」の海、ウニや余市ワイン……夏の北海道を味わう

専用のサーフボードに立ち、バランスを取りながらパドルをこぐSUP(サップ)で青の洞窟へ行くツアーも人気©K-LABO SUP

圧倒的に美しい海の色に、地名をプラスして「○○ブルー」と呼ぶことがあります。ここでしか見られない特別な色、という意味を込めて。北海道・積丹(しゃこたん)半島が突き出した日本海は、「積丹ブルー」と呼ばれています。浅瀬のライトブルーもあれば、緑がかったエメラルド色、深遠な紺色、6月末に訪れた積丹は、いろんな青に彩られていました。

連載「楽園ビーチ探訪」は、リゾートやカルチャー、エコなどを切り口に、国内外の海にフォーカスした読み物や情報を発信する筆者が訪れた、各地の美しいビーチや、海のある街や島を紹介いたします。

絶壁の半島なぞる国道、続く岬や奇岩スポット

積丹は、アイヌ語で「シャク」=「夏」と「コタン」=「村」を組み合わせた、「夏の村」という意味があります。強い日差しに照らされて海が輝く夏に、訪れたくなる地名です。

断崖絶壁の岬が連続する積丹半島は、海岸線をなぞるように国道229号、別名「雷電国道」が走っています。積丹ブルーを満喫できるスポットもこの国道沿いに点在しているので、絶景めぐりは常に横目でブルーを感じながらのドライブになります。そして時折見かける、海からそそり立つ奇岩もドライブ中の景観のアクセントになっています。

積丹ブルーを満喫するなら、まず訪れたいのが、「日本の渚(なぎさ)百選」にも選ばれている島武意(しまむい)海岸。約30メートルのトンネルを抜けてアプローチをします。このトンネル、かつてニシン漁が盛んだった頃に水揚げした魚を丘の上へ運ぶために、手で掘ったものだとか。

豪快な地形の島武意海岸。アイヌの言葉で「シュマ・ムイ」、岩の入り江という意味
豪快な地形の島武意海岸。アイヌの言葉で「シュマ・ムイ」、岩の入り江という意味

薄暗いトンネルを抜けて、パッと目に飛び込んでくるのは、光り輝く大海原と豪快な岩塊、オレンジ色に変色した断崖の、変化に富んだ風景。ドラマチックな展開です。展望台からブルーを満喫するだけでも大満足ですが、積丹半島の海岸線では珍しく浜辺まで下りることもできます。海に近寄ると、その透明度の高さにきっと驚くはずです。

もうひとつの名所は、島武意海岸から車で約20分の神威(かむい)岬。アイヌの言葉で「カムイ」は「神」。日本海に約770メートル突き出した、起伏のある岬は、まさに神が創造したと思わせる迫力ある地形です。

先端の灯台まで約770メートル。入り口には「女人禁制の門」と書かれたゲートがありますが、今は誰でも通ることができます
先端の灯台まで約770メートル。入り口には「女人禁制の門」と書かれたゲートがありますが、今は誰でも通ることができます

岬の先端まで続く尾根道は「チャレンカの小道」と呼ばれています。みちのくから逃れてきた源義経と恋をしたアイヌの娘チャレンカの悲恋の伝説がその名のゆえん。野望を捨てきれぬ義経は娘の元を去るのですが、娘は船を追いかけて神威岬から身を投げ、岩になってしまった、というお話。その後、この海域を通る女性を乗せた船は遭難するという迷信が明治初期まであったそうです。

ウニ、ヘラガニ燻製、積丹グルメを楽しむ

積丹で味わいたいグルメといえば、6~8月はウニ! 6月中旬にウニ漁が解禁になると、美国(びくに)港から一斉に漁船が出港する光景は、初夏の風物詩になっているとか。最高級の「赤ウニ」(エゾバフンウニ)にお目にかかりたかったけれど、普通のウニでも味わいが濃厚。やはり本場は違います。

普通のウニでも大感動!
普通のウニでも大感動!

そして、1948(昭和23)年創業の「燻製(くんせい)屋・南保留太郎商店」のヘラガニ燻製! 北風が吹き込む入り江は、冬の冷燻法に適した環境なのだそう。燻製作りはホッケやニシンから始め、今や珍しい甘えびやクルミ、豆腐、ホタテなど、種類も豊富に。お目当てのヘラガニ燻製、いざ実食! いぶすとカニみその味がギュッと詰まって、濃縮されるよう。口の中に広がるスモーキーな香りととろけるカニみそ、至福です。しかも、小サイズ3杯入り1パック864円(税込み)からと、お手頃な価格です。

すすが年月の経過を教えてくれる燻製小屋。香りがマイルドになるブナの木を使用
すすが年月の経過を教えてくれる燻製小屋。香りがマイルドになるブナの木を使用

ぶどう畑の中のグランピング、特産のワインとBBQ

積丹半島の付け根に位置する余市町は、今、注目の小規模ワイナリーが集まるエリア。緩やかな丘陵地帯が続き、一日の温度差が激しく、冬は北海道にしては比較的温暖、夏は少雨、ちょうどフランスのブルゴーニュ地方と類似した条件が整っているのです。その上、「ワイン特区」として生産量が少なくても起業できることから、小規模のワイナリーが誕生しやすい環境にあります。中には本場フランスが認めた醸造家や、予約が2年待ちの幻のワイナリーも。

積丹半島の付け根に位置する余市町はフルーツの産地。ワインの産地としても注目を浴びています
積丹半島の付け根に位置する余市町はフルーツの産地。ワインの産地としても注目を浴びています

今回滞在した「余市ヴィンヤードグランピング」は、ぶどう畑の中のグランピング施設。ここ数年人気のグランピングは手ぶらで快適に、キャンプのいいとこ取りをして楽しめる宿泊スタイルです。

このグランピング施設の中央にある「コミュニティーハウス」には余市の登(のぼり)地区のいろんなワインが集まってきます。というのも、オーナーの相馬慎吾さんはワイン用のぶどうの生産者。余市はぶどうが足りていない状況にある中、相馬さんは特定の醸造家と契約することなく、いろんな醸造家に卸しています。「新しくワインを始める人にも、ぶどうを卸してあげるのが、僕の役割」、と。だから、珍しいワインも仕入れることができるのだとか。

北島豚や桜姫鶏、EBIJIN鹿など、道産の食材を盛り合わせた「道産ブランドBBQ」と、リタ・ファーム&ワイナリーの「田舎式スパークリングワイン HANABI」を一緒に
北島豚や桜姫鶏、EBIJIN鹿など、道産の食材を盛り合わせた「道産ブランドBBQ」と、リタ・ファーム&ワイナリーの「田舎式スパークリングワイン HANABI」を一緒に

星空の下、地元食材のバーベキューに、希少なワイン。積丹ブルーに癒やされて、食で満たされる、ぜいたくな旅です。

【取材協力】余市ヴィンヤードグランピング https://yoichivineyard.jp/

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