社会が大きく変化し、大学入試も多様化している中、
変わらず難関大学への進学実績が高く、各界に優秀な人材を送り出している名門中高一貫校。
そこではどのような教育が行われているのか。
生徒はどのような6年間を過ごしているのか。3校の校長に聞きました。
早稲田大学 高等学院
本木弘悌さん
[学院長]
本学院は早稲田大学建学の精神に基づき1949年に開校し、中学部は2010年に開設されました。早稲田大学関連の中学・高校は7校ありますが、本校と本庄高等学院は大学と同じ学校法人になります。
よって本校の教育理念は早稲田大学と同じ「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」です。学生証は大学生と同じで、生徒は大学の図書館を利用できます。高校では大学教員が行う授業があり、大学入学後に単位として認められます。大学の各学部や卒業生と連携したプログラムもあります。
本校の卒業生は、ほぼ全員が早稲田大学に進学しています。受験勉強に縛られず、6年間を自分の好きなことにとことん打ち込めることは、本校の最大の魅力でしょう。
生徒数より各学部推薦枠の合計が多いため、第一希望学部に進学する生徒が多いです。早稲田大学の13学部に加え、日本医科大学への推薦枠もあります。進学先の文系、理系の割合は6対4から7対3と、文系が多いです。文系が多いのは、自分の強みや独自性を生かし、我が道を歩もうと考える早稲田らしい生徒が多いからだと思います。
本校では6年間を通して、早稲田大学の学部での学問や研究につながる教育を行っています。よって中学の段階から、自分の興味関心にのっとった研究を奨励しています。中1から中3までは毎年、生徒が主体となって企画する宿泊研修や校外学習を行い、知的探究心を育んでいます。授業やクラブ、有志による団体での活動成果を発表する機会も設け、プレゼン力を磨いています。
本校は教員と生徒の距離がとても近く、ともに研究・探究活動を楽しむ雰囲気があります。教員の中には大学で授業をもっている者も多く、自分の専門分野を持っているため、探究や研究に関する相談もしやすいようです。高校では科学コンテストや海外のビジネスコンテストで賞を目指す生徒がたくさんいます。中学・高校ともに、主体的な研究活動をサポートするための同窓会による奨励金制度があります。最近では中学においても、大学の設備を活用し、高度な研究に取り組む生徒が増えています。
ちなみに中学はひとクラス30人の少人数制で、全教科をバランスよく学びます。英語の授業はさらにクラスを半分に分け、15 人程度でディスカッションやプレゼンなど、コミュニケーションを重視した授業を行っています。高校ではドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語の第二外国語を選択必須で学びます。高校でどの言語を選択するか判断できるよう、中学3年の選択教科では4つの国の文化を学び、それぞれの言語に触れる機会を設けています。
グローバル時代に必要なスキルである語学力や多様な人と協力するコミュニケーション能力などは重要だと考えます。だからこそ、これからの社会で本当に武器になるのは、その人ならではの数値化できない体験だと思います。その核となるのが、「これに関しては時間を忘れて熱中できる」と自分が大好きで、打ち込めるものがあること。本校を目指すお子さんは受験勉強のために、一時的に自分が好きなことを我慢しなくてはならないかもしれません。でも本校に入学した後は6年間、思い切り自分がやりたいことを追求できるので、頑張ってほしいですね。そして、大学生活、その後の人生が豊かになるよう、好きなことを形にすることを学んでほしいです。