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中学受験 SAPIX 小学部

国際社会にも日本にも課題が山積し、先の見えない現代社会。子どもの将来のために、どんな力をつけさせるべきなのか。名門中高一貫校ではどのような教育を行っているのか。関西有数の名門校の校長先生に聞きました。

高槻中学校・高槻高等学校 工藤剛理事・校長
INTERVIEW

世界の一流、本物を体験し、
グローバルな視野を養う

高槻中学校・高槻高等学校
工藤剛理事・校長

海外の大学と連携した実践的なカリキュラム

――貴校の教育理念、教育において大切にしていることは。

本校では「グローバルマインドを持った次世代リーダーの育成」をミッションに掲げ、「知・徳・体」の調和が取れた全人教育を行っています。今、世界情勢は混迷し、気候変動問題など人間と自然の関係も悪化しています。日本は少子高齢化が進み、今の子どもが大人になった頃の明るい展望は描きにくいのが正直なところです。そこで本校ではどんなに社会が変化しても、柔軟に主体的に自分の人生を切り開くことができ、異なる文化や価値観の人と協力し、課題解決を目指すことのできるグローバルな視野やものの考え方、幅広い教養と語学力、非認知能力を育むことに力を入れています。

――校訓の「真面目に 強く 上品に」にはどんな思いが込められているのですか。

何ごとも真面目に取り組むことが大事であることは言うまでもありません。“強く”は健康な体とともに、困難に負けない信念や忍耐力、自分を律する力のこと。最後の“上品に”は、これからのリーダーに欠かせない資質です。品格がない人間は、グローバル社会では信頼されません。自国の文化に誇りをもつとともに、自分とは異なる国の文化や礼節、マナーも尊重する姿勢が大切です。そこで本校では、海外の式典やパーティーにもそのまま着ていける制服を導入し、礼儀作法やマナーの指導もしています。同時に日本の文化もしっかり体験してもらおうと、広々した和室の日本文化室では茶道や華道、百人一首、礼法などの講座を実施しています。

――貴校は世界基準の学び、本物を体験させることを重視していると聞きます。

英語は中1から高2までグローバルスタンダードの「ケンブリッジ英語」のカリキュラムで、日本語を介さず、アウトプットを重視した授業を行っています。その成果を生かし、高1ではスタンフォード大学の研究者による「グローバルヘルス」オンライン講座を同大学と共同開設し、生徒から好評を博しています。

高1の夏にはボストンにホームステイしてハーバード大学やマサチューセッツ工科大学を訪問する研修プログラム、高2の夏にはケンブリッジ大学で現地の研究者と交流し、世界トップレベルの教養に触れる研修プログラムも用意しています。

一流の書物にたくさん触れてほしいとの思いから、ハイレベルな専門書、医学書、洋書を含む6万8千冊を収蔵し、中学高校としては関西最大規模の図書館を整備しています。

海外の大学や政府機関と連携した探究学習

――貴校は「GL」「GS」「GA」の三つのコース制をとっています。それぞれのコースの特色を教えてください。

本校は完全中高一貫校で、高校からの募集は行っていません。教育の大きな軸となるのがグローバル教育と先端サイエンス教育です。入学後、全員が本校の教育の本流である「GL(グローバルリーダー)コース」に所属し、中3から「GL」「GS(グローバルサイエンス)」「GA(グローバルアドバンスト)」の三つのコースに分かれます。「GS」はハイレベルな理系に特化したコースです。「GA」はグローバルヘルスをテーマに文理融合で国際的な課題探究に取り組みます。

――どのコースも世界の大学や外部機関と連携した探究学習に力を入れていますね。

SDGsなど今、世界が抱える課題を解決するには多様な国々の人が協力し、知恵を出し合う必要があります。私どもが目指しているのは、そのまとめ役となれるリーダーの育成です。そのため本校では、国内外の大学や政府機関、NPOなどと連携した実践的な探究学習や教育に力を入れています。具体的には先ほどのスタンフォード大学、ケンブリッジ大学を始め、国立台湾大学など台湾の大学や、パラオ共和国の政府機関からも支援をいただいています。

大学の設備を使ったハイレベルな研究を行う生徒も

――同一法人である大阪医科薬科大学との連携プログラムも大きな特色です。

同大学の先生による「基礎医学講座」「基礎薬学講座」は、医学部を目指さない生徒からも人気です。「医学部実習」や「最先端医学教室」など、医療現場や医学研究の最先端に触れることができるプログラムも用意しています。このような講座を受講したことがきっかけで、地域医療や法医学などを目指すことに決めたという生徒もいます。大学等の外部組織の最新の設備や機器を使って大学レベルの研究を行い、学会で発表する生徒もいます。

――生徒の進路や卒業後の活躍ぶりを教えてください。

進路は3分の2以上が理系で、医学部進学者も多くいる一方で、既存の社会のレールにこだわらず、独自のキャリアを歩む卒業生もいます。国連で途上国支援を行った後、そのノウハウを生かし、自らNPOを立ち上げ、グローバルな社会課題解決に取り組む、まさにグローバルリーダーと言える卒業生もいます。

――入試ではどのような力を見ていますか。

本校では小学校時代から勉強の習慣があり、着実に学力を積み上げることができる生徒に来てほしいと考えています。よって入試は全教科、論理的に筋道立てて解答を導き出す力を見ています。社会や理科には現在の世界が抱える課題や社会情勢などを極力入れ込むようにしています。単なる知識ではなく、それをいかに課題解決に役立てるか、といった観点を大切にしています。

――中学受験をするお子さんや保護者へのメッセージを。

中学高校の6年間は人間が最も成長する時期です。この時代をどのような環境で過ごすかはとても大切です。ぜひ高槻中学ではどのような勉強をしているのか、どのような体験ができるのか。自分なりに調べたり、学校を見学したりしてほしいですね。本校は普通の学校ではなかなか体験できない、グローバルリーダーとなるための最高の環境を用意しています。オープンキャンパスでは本校の生徒が先生役をする授業も体験できるので、ぜひ遊びに来てください。保護者のみなさんには、先行きの見えないこれからの社会で、お子さんが充実した人生を歩むための土台をどのような環境で作るか。進路はぜひそのような観点から考えていただきたいと思います。

高槻中学校・高槻高等学校
工藤 剛理事・校長

くどう・つよし/関西学院大学大学院法学研究科修士課程修了。高槻中学・高校教諭(英語科)、教頭、副校長を経て2018年から現職。
※掲載内容は取材・作成当時のものです。
高槻中学校・高槻高等学校
大阪府高槻市沢良木町2-5 
TEL.072-671-0001
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