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中学受験 SAPIX 小学部

AIの進化や社会の急速な変化のなかで、中学高校時代にどのような力をつけておくべきか。
難関大学への進学者が多い名門中学、名門中高一貫校では、教育において何を大切にしているのか。
その学校ならではの教育理念や特色あるカリキュラムについて、3校の校長に聞きました。

聖光学院中学校・高等学校 校長 工藤誠一さん
INTERVIEW

思いやりある
紳士を育てたい

聖光学院中学校・高等学校
工藤誠一さん [校長]

貴校の教育理念や校風を教えてください

本校はカトリックの修道会を母体として設立された男子校です。校訓に「紳士たれ」、教育理念に「ぬくもりを伝える使徒となれ」を掲げています。自分が正しいと信じることを社会に発信し、周囲を巻き込みながら物事を前進させていくリーダーの育成を目指しています。同時にAIが持たない他者への思いやりや慈しみの心、すなわち「ぬくもり」を備えた人間を育てたいと考えています。

こうした理念は、日々の教育活動にも反映されています。教職員一人ひとりが「ぬくもり」を大切にし、不登校になった生徒や成績が伸び悩む生徒に対しても最後まで寄り添い続けます。

本校は横浜・山手という土地柄もあり、洗練された開放的な雰囲気です。多様性を受け入れる校風のもと、生徒は明るくのびやかに、それぞれが興味あることに打ち込んでいます。

保護者と教員の距離が近いのも特色です。教職員、保護者、生徒が仲良く、一丸となって学校を盛り上げていく風土があります。学校説明会では保護者が案内役を務め、家庭科の調理実習にはボランティアとして協力してくださいます。生徒も入試相談会などに、積極的にボランティアとして参加しています。

授業や学校生活での特色ある取り組みは

本校では特定の教員の指導力に過度に依存することなく、学校全体で体系的に設計した大学受験向けカリキュラムを用意しています。日々の授業や課題に取り組めば、塾に通わずとも難関大学に合格できる学力がつくよう指導しています。自習室は日曜・祝日を含め、朝7時から夜9時まで開放しており、生徒同士が教え合う光景が日常的に見られます。

英語教育では、教員が独自に開発したタブレット教材を活用しています。オンライン英会話も導入していますが、「聞く力」や「書く力」の習得も重視しています。英語劇や英語ディベートは、あえて独立したクラブ活動として設けていません。そのため運動部に所属する生徒も、これらの活動に積極的に取り組んでいます。現代の紳士には、家事を誰かに任せるのではなく、自ら生活を営む力と、互いに支え合う姿勢が求められます。本校では、料理や裁縫に集中的に取り組む家庭科の実習を通して、生活に必要な力を実践的に育んでいます。情報の授業は、この分野を専攻する院生や大学生を講師に招き、実践的な指導を行っています。

生徒の多様な興味や関心に応える教育環境も整えています。その一例が昆虫採集やレゴ、数学講座など多様なテーマを扱う課外プログラム「聖光塾」です。中2では「選択芸術」の授業を通して表現活動にも取り組みます。宿泊を伴う体験型プログラムが多いのも特徴です。中1では長崎で平和学習に取り組み、中2では奈良・京都で歴史や文化に触れます。中3では沖縄や北海道などでフィールドワークを実施します。その他にもスキー教室やキャンプ、家庭科の校外実習、ベトナムやタイで異文化体験をするプログラムなどを用意しています。

体育祭や文化祭は中学・高校の6学年合同で実施しています。学年を越えた交流が生まれ、絆が深まるとともに、リーダーシップやマネジメント力を養う格好の場となっています。

貴校を目指す受験生や保護者に望むことは

本校の入試では、身につけた知識を活用して考える力や、長い問題文の意図を正確に読み取る読解力を重視しています。受験勉強は決して楽なものではありません。でも自分が最も進学したい学校を目指して努力を続ける経験は、将来にわたって大きな財産になります。継続こそが力です。ぜひ自分の目標に向けて、最後まで前向きな姿勢で学び続けてほしいと思います。

※掲載内容は取材・作成当時のものです。
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