Life Style
2024.02.25
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ボンマルシェアンバサダーが参加!
ロコモティブシンドローム=ロコモを学ぶ「座談会」

"ロコモ"は骨粗鬆症と深い関係があります!

座談会に参加くださった皆様。左からアンバサダーの佐々木晴美さん、安齋香さん、川向真由美さん。中央にお二人の先生、司会の田村あゆちさん、アンバサダーの木村真弓さん。

体の動きに違和感を持つことはありませんか? 若いときから気にかけていたい、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とも関係が深い"ロコモティブシンドローム"について、ボンマルシェのアンバサダー4名が日本整形外科学会理事長の中島康晴先生と秋田大学大学院教授の宮腰尚久先生にお話を伺いました。

(撮影:太田春恵/イラスト:加藤木麻莉/取材・文:角田奈穂子/構成:ボンマルシェ編集部)

教えてくださったのは……

中島 康晴 先生
公益社団法人日本整形外科学会理事長
九州大学大学院医学研究院整形外科学分野教授

なかしま・やすはる 専門は成人股関節外科、小児整形外科、関節リウマチ。1990年、九州大学医学部卒業。同大整形外科入局。北九州市立医療センター、米国スタンフォード大学等を経て、2016年より現職。

宮腰 尚久 先生
秋田大学大学院医学系研究科
整形外科学講座教授

みやこし・なおひさ 専門は脊椎脊髄外科、骨粗鬆症、骨代謝。1990年、秋田大学医学部卒業。同大整形外科学講座入局。秋田県太平療育園、秋田大学医学部附属病院、米国ロマリンダ大学等を経て、2021年より現職。

"ロコモ"のこと、正しく知りましょう!

──「平均寿命」と「健康寿命」の差を縮めるために若い頃から"ロコモ"を意識しましょう。

田村 "ロコモティブシンドローム(ロコモ)"とは、どんな状態を指すのでしょう?

中島 "ロコモ"とは、立ったり歩いたりという移動能力が低下した状態をいいます。体を動かす機能を支えているのは、骨や関節、筋肉、神経の運動器です。それらの器官に障害が出たり、衰えたりすると"ロコモ"になりやすいのです。じつは、高齢者が要支援・要介護になる原因は、転倒による骨折や関節の病気がトップ。"ロコモ"が直結しているんです。

田村 どのような病気になると運動器に障害が起きますか?

中島 骨粗鬆症、変形性関節症、変形性脊椎症が代表格です。これらの病気は、65歳以降に急増し、1人の患者さんが複数の症状を持っていることも少なくありません。

木村 もっと高齢の病気と思っていましたが、50代の私でも人ごとではないんですね。

中島 ええ、とくに女性は、閉経後に骨密度が急速に低下するので、骨粗鬆症の発症率が高くなります。日本の高齢化率は世界一ですし、高齢化が急速に進んでいます。寿命には二つの種類があり、一つは命が尽きるまでの「平均寿命」、もう一つは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指す「健康寿命」です。厚生労働省の調査では、「平均寿命」と「健康寿命」の差が、男性は8.73年なのに対し、女性は12.1年でした。つまり、女性は12年もの間、何らかの健康問題を抱えながら生活する方が多いということなんですね。「平均寿命」と「健康寿命」の差を縮めるには、若い頃から"ロコモ"の予防を意識した生活がとても大切なのです。

加齢とともに骨が弱るのを「二次予防」で防ぎましょう!

加齢に伴う骨量の変化と骨粗鬆症予防(イメージ図)

宮腰尚久. 骨粗鬆症ー「鬆」とはなにか, 骨の中で起こっていることー. ミネルヴァ書房 2016

──"ロコモ"予防は骨粗鬆症の予防にも!

安齋 健康的な生活には、日々の"ロコモ"対策が欠かせないんですね。

宮腰 はい。高齢の方の骨折は、筋力が低下することと、骨粗鬆症で骨がもろくなっていることから起こることが多いんです。骨粗鬆症になると背中が丸くなる「脊柱後弯変形(せきちゅうこうわんへんけい)」も起こりやすくなります。

そうなると、背中や腰の痛みに悩むだけでなく、胃食道逆流症も起こりやすく、生活の質が低下してしまいます。そこで、骨粗鬆症の予兆を把握するために、ぜひ受けていただきたいのが、骨粗鬆症検診です。多くの自治体で40歳以上の女性を対象に、5歳刻みの節目の年齢のときに検診を行っているので、受診の機会を逃さないで欲しいです。

佐々木 自分で骨粗鬆症かどうかを把握する方法はあるんでしょうか?

宮腰 骨粗鬆症が進むと背骨の骨がつぶれ、姿勢が悪くなったり、身長が低くなったりします。25歳時の身長から4㎝以上、あるいは閉経後の3年間で2㎝以上、身長が低くなった場合は、注意が必要です。

全員で姿勢をチェック。壁に背中とかかとをつけて立ったとき、頭と壁の間に隙間があれば、背中(胸椎)に骨折が生じている可能性があります。
身長もチェックしてみました。

田村 骨粗鬆症を予防するには、どうしたらいいでしょうか?

宮腰 骨密度は20〜30歳頃がピークですから、まずは10代の成長期に骨を丈夫にするためにしっかりとバランスのよい栄養をとり、運動をすることです。お子さんやお孫さんの将来のために、気を配っていただきたいです。

20代以降も適切な食事と運動は欠かせません。骨と筋肉の新陳代謝に必要なたんぱく質とカルシウム、ビタミンD、ビタミンKを中心に、適切な栄養摂取を心がけてください。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、筋トレなどのレジスタンストレーニングも習慣づけてほしいです。筋力や運動能力の低下も関係しますから、ぜひ"ロコモ年齢"もチェックしてみてください。

──正しい姿勢をキープして!

川向 運動する時間がないのですが……。

宮腰 正しい姿勢を常に意識しましょう。正しい姿勢を保つには、猫背にならないように常に背中側の筋肉(背筋)を使って背すじが伸びるように心がけます。正しい姿勢をキープすることで、筋肉を鍛えることができますよ。日常の活動量も増やして欲しいです。歩く機会を増やし、エスカレーターより階段を使うだけで運動量は違ってきます。背筋を鍛えるにはイラストのような、うつぶせ寝でできる「等尺性背筋運動」も効果的です。

今日から始める「等尺性背筋運動」

うつぶせに寝て、おなかの下に枕を挟む。背中に力を入れ、上半身を10㎝程度、ゆっくり持ち上げる。そのまま5~10秒間、静止し、ゆっくり下ろす。1日10回が目安。

川向 激しい運動でなくてもいいんですね。それならできそう!(笑)

中島 片脚立ちやスクワットの二つの運動を続けると、今までより体が楽に動かせると思います。

田村 女性はミドルエイジ以降になったら、婦人科と内科に加え、整形外科のかかりつけ医がいると安心ですよね?

中島 ええ。かかりつけ医として、ぜひ整形外科のホームドクターを見つけてください。「ロコモアドバイスドクター」は"ロコモ"の正しい知識と予防意識の啓発活動を行っている日本整形外科学会所属の専門医ですから、気軽に相談してください。

アンバサダーさんたちの感想は?

川向真由美さん(40代)

「予防の大切さに納得がいきました。気軽に相談できる整形外科のかかりつけ医を探したいです」

「予防の大切さに納得がいきました。気軽に相談できる整形外科のかかりつけ医を探したいです」

安齋 香さん(50代)

「筋肉や骨の運動器は自分で動かせる唯一の器官。予防策をやるかやらないかも自分次第なんですね」

「筋肉や骨の運動器は自分で動かせる唯一の器官。予防策をやるかやらないかも自分次第なんですね」

木村真弓さん(50代)

「骨粗鬆症は生死に関わる。未病のうちの対策が大切。"ロコモ"予防も意識して生活したいです」

「骨粗鬆症は生死に関わる。未病のうちの対策が大切。"ロコモ"予防も意識して生活したいです」

佐々木晴美さん(60代)

「私自身だけでなく、2歳の孫の将来も気をつけたいと思いました。毎日の心がけが大切ですね」

「私自身だけでなく、2歳の孫の将来も気をつけたいと思いました。毎日の心がけが大切ですね」

司会・進行は田村あゆちさん

「骨粗鬆症が悪化すると、外傷がなくても背骨がつぶれることがあるという話には驚きました。かかりつけの整形外科医を持つ必要性を改めて感じました」

「骨粗鬆症が悪化すると、外傷がなくても背骨がつぶれることがあるという話には驚きました。かかりつけの整形外科医を持つ必要性を改めて感じました」

たむら・あゆち フリーアナウンサー。テレビ・ラジオ出演に加え、理系を専門に学んだ経験を生かし、健康・医学系シンポジウムのコーディネーターも務める。

Take-home message
"ロコモ"を恐れないで! セルフマネジメントを!

[要支援・要介護の原因]n=6,295

※運動器の障害 :骨折転倒・関節疾患・脊髄損傷の合計。厚生労働省2019年国民生活基礎調査の概況より改変。

Point1
自分の"ロコモ年齢"を定期的にチェックしましょう!

少ない運動量と、便利な移動手段が多い現代社会では、日常生活に支障がないと思っていても、"ロコモ"になっていることがあります。とくに高血圧などの生活習慣病を持つ人は注意が必要です。定期的に"ロコモ年齢"チェックを!

Point2
整形外科医と上手にコミュニケーションをとりましょう!

骨密度の検査や相談をしたり、体の動きに不安を感じたりしたら、痛みがひどくなる前に整形外科の受診を。症状によって治療法も異なりますし、今は骨密度の低下を防ぐための治療薬もいろいろあります。背骨を支える装具を装着したり、もろくなった骨を支える手術を行うこともできます。

Point3
毎日のセルフマネジメントが大切です

"ロコモ"は長年の生活習慣が大きく影響しています。予防には食事と運動習慣の改善がカギ。たんぱく質やカルシウムなどの栄養を意識したり、歩く距離を延ばしたり、"ロコトレ"を毎日続けることが、健康寿命を左右します。

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