様々な種類のお菓子を製造・販売しているロッテの授業は、チョコレートの作り方の紹介から始まった。江幡辰也先生が「チョコレートはカカオに砂糖とミルクを混ぜ、細かくすりつぶし香りを引き出して固めることで完成します」「中南米生まれのカカオは、現地で薬として飲まれていましたが、ヨーロッパに伝わると、砂糖を入れて楽しまれるようになりました」と説明すると、子どもたちは食い入るように聞き入った。
「コアラのマーチ」の話題になると、先生はコアラがすむ森が火災や開発によって減少しつつあること、2012年にはオーストラリア政府によってコアラが絶滅危惧種に指定されたことなどに触れ、1994年以降、オーストラリア・コアラ基金に売上の一部を寄付し、活動を応援していることを紹介した。



ロッテは包装に使う紙やビニールを減らして資材を節約する、輸送用の段ボールを軽くして運搬の負担を減らすなどの工夫でも、環境保護に取り組んでいる。たとえば「コアラのマーチ」ではトレーの高さを低くすることで、年間約6万平方メートルの紙資源を削減した。

埼玉県にある狭山工場では、従業員が一丸となってリサイクルに努めている。小島宏幸先生は、「紙類は段ボールに、汚泥は肥料に、生ごみは飼料に……と、工場内で発生するごみの再利用を徹底することで、リサイクル率はほぼ100%に達しています」と説明し、さらに「お菓子の生産効率を上げることで相対的に生産エネルギーを減らしたり、輸送トラックの積載効率を上げることで台数を減らし、排ガスの量を年間63.4トン減らしたりと、様々なアプローチで環境問題に取り組んでいます」と続けた。
授業を終え、「家族とオーストラリア火災について話したい」「大きな会社が、環境のために細かなところまで配慮していることに感心した」と話す子どもたち。より深く環境問題を考えるきっかけとなったようだ。



環境問題を学んだ4年生、教科書の内容に共通する部分が多い5年生、仕事・キャリアについて学んでいる6年生、それぞれによい経験が得られたと思います。今日の授業が、今後の学びとリンクすることを願っています。
本校では食品ロスや温暖化などをテーマに、児童が個々に「しらべ学習」を行っています。5年生は工業についても学んでいるので、ロッテの取り組みを通して「企業努力」や「課題解決」の大切さを実感できたと思います。