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2025年度 かんきょう新聞

出張授業

団地の資源を未来に生かす
取り組みを知ろう

UR都市機構
授業の内容
  • ● 温暖化が進む地球環境
  • ● CO2排出量を減らすカギ 三つの「R」
  • ● URが実現する団地の建設資材のリサイクル
  • ● 建設資材の実物を手に取って確認
  • ● 企業と個人ができることは
講 師
井上雄太先生
西日本支社
技術監理部
企画第1課
井上雄太先生
渡邉伽奈先生
西日本支社
技術監理部
企画第1課
渡邉伽奈先生
出張授業:UR都市機構の様子1
再生されるコンクリートやアスファルトの実物を手に取り確認

いま地球で起きている環境問題を知る

地球では、環境問題が深刻さを増している。授業の冒頭で先生から出された、「2011~2020年の世界の平均気温は、約100年前と比べて何℃上がったでしょう?」というクイズには、子どもたちのさまざまな予想が飛び交った。正解は約1℃。わずかな上昇のように見えるが、その影響として海面の水位が約100年で20センチ上昇していると聞くと、子どもたちは驚いた様子だった。北極圏の氷が解けていることなどが海面上昇の原因だという。これにより北極圏の生態系への影響だけでなく、低いところにある土地が水没するリスクが高まっていることも示された。

続いて、海に流れ着くごみの多くがプラスチックであることや、細かく砕かれたマイクロプラスチックが残り続け、えさと間違えて食べてしまう海洋生物に影響を与えている現状も解説された。環境問題は遠い国の話ではなく、自分たちの暮らしと地続きであることを、子どもたちはクイズやデータを通して理解していった。

リサイクルに対する取り組みを知る

地球温暖化を食い止めるにはどうすればよいのか。原因となるCO2排出量を減らすため、先生からは三つの「R(アール)」が示された。資源として再利用する「リサイクル」、一度使ったものを繰り返し使う「リユース」、ごみをできるだけ出さない「リデュース」の英語の頭文字だ。続けて「小学校が位置する兵庫県のごみのリサイクル率は15%。これは全国で何位でしょう」というクイズが出された。正解は47都道府県中35位。順位を知った子どもたちは複雑な表情を浮かべていた。

団地の管理や建て替えなどを手がけるUR都市機構が、環境への配慮として力を注ぐのが、団地を建て替える際の建設資材のリサイクルだ。授業の後半では、団地の解体で発生したコンクリートが細かく砕かれ、道路の基礎などに再利用される工程が動画で紹介された。続けてコンクリートやアスファルト、雨水を流すパイプといった再生材に触れる時間も設けられた。興味深そうに実物を手にする子どもたち。また、団地1棟の建て替え時に出る畳は約2千枚で、これは積み上げると110メートルにもなるという。先生から「神戸のハーバーランドにある観覧車二つ分よりも高いです」と説明された子どもたちは、「そんなになるんや!」と具体的なイメージに目を丸くしていた。

UR都市機構では、こうした団地の建て替え時に発生する資材の約98.9%をリサイクルしているという。子どもたちからは「すごい」と感嘆の声が漏れた。建設資材の実物を見て学ぶことで、リサイクルが現実的な取り組みであるとより伝わった。

自分たちにできることを考えて実行する

授業の締めくくりでは、先生が「地球環境を守るには、私たち企業の取り組みと、皆さん一人ひとりの行動の両方が必要です」と呼びかけた。電気のこまめな消灯やごみの分別、水を出しっぱなしにしないといった日々の行動の一つひとつが、環境を守る力になるという。

子どもたちはリサイクル資材を目の当たりにして、「きちんと分別をしないと、せっかくの資源が使えなくなる」と実感した様子だった。授業後には「ごみの分別など、自分にできることをやろうと思った」「今日の学びを家族に伝えたい」といった発言が次々に飛び出した。

環境問題は一朝一夕に解決できるものではない。一人ひとりの行動の積み重ねが、未来の地球を支えていくのだ。今回の授業は、子どもたちが身近なデータや実物を通じて環境問題を知ることで、自分にできることを考え、行動するきっかけとなった。

先生からの問いかけに続々と手を挙げる子どもたち
木材をリサイクルした団地ストラップ
熱心に話を聞く子どもたち
リサイクルに関する質問も
「建物の中にあるものも、ほとんどがリサイクルされます」と先生が解説

出張授業を終えて

神戸市立千代が丘小学校 (兵庫県/2025年12月3日)
神戸市立千代が丘小学校の出張授業
渡邊康平教諭
渡邊康平教諭

神戸市の小学校には「環境体験」という学習があります。今回の授業で子どもたちは、普段から取り組んでいる、「ごみの分別」「節電」「水を大切に使うこと」の背景を、具体的なデータとともに理解できたと感じます。外部の有識者からの学びは大きいですね。

かんきょう1日学校

講 師
中上真徳先生
中上真徳先生
東日本賃貸住宅本部
技術監理部 企画第1課
渡邉伽奈先生
渡邉伽奈先生
西日本支社
技術監理部 企画第1課
かんきょう1日学校:UR都市機構の様子1
「今日は皆さんとリサイクルの復習をしたいと思います」と渡邉先生。全国で約70万戸の団地の大家さんであるUR都市機構の取り組みについてのお話です。

今、地球では温暖化や食糧不足、環境破壊などが問題になっています。温暖化によって海面水位は約120年間で20㎝※1も上昇しました。こうした問題に立ち向かうため、世界でたてられた17の目標がSDGsです。

「今日はその中でも目標12『つくる責任、つかう責任』を中心に見ていきましょう」と渡邉先生は、資源を大切にするための3R(リサイクル、リユース、リデュース)、さらに、ごみになるものをもらわない「リフューズ」、こわれたものを直して使う「リペア」の5Rまで教えてくれました。

次に中上先生が「では、団地でリサイクルできるものを見てみましょう」と、実際に団地を建て替える時の様子を教えてくれました。

団地を重機で壊すと、たくさんの鉄くずやコンクリートが出ます。まずは現場でこれらをすべて分別します。それでもまだ再利用するには大きいコンクリートは、工場に運びさらに粉砕。細かくして、最終的には道路の土台などに活用しています。室内は、ガラスや床材などを再利用へ。外に植えてある樹木も、なるべく別の場所に移植し、どうしても難しい場合はベンチなどに活用していると言います。こうしてUR都市機構では団地を壊しても、98.9%※2はリサイクルしています。

「UR都市機構ではリサイクルなどで、SDGsの目標を達成できるように努力しています。3R、5Rに取り組むなど、皆さんも何ができるか考えてみてください」と中上先生は訴えました。

※1:IPCC(国連の「気候変動に関する政府間パネル」)第6次評価報告書より
※2:UR都市機構【まち・住まいと環境】2024年版環境報告書
URでは団地を取り壊す時に出た床材を使って、オリジナルのストラップを作っている。これも無駄なく再利用するための工夫の一つ。かんきょう1日学校に参加した子どもたち全員に配られた。
  • かんきょう1日学校:UR都市機構の様子2
  • かんきょう1日学校:UR都市機構の様子3
  • かんきょう1日学校:UR都市機構の様子4

豊かな地球環境と子どもたちの
未来を守るために

松尾知香さん
団地からリサイクルを学ぶ機会に
独立行政法人都市再生機構 総務部 広報室長

松尾知香さん

UR都市機構は、持続可能でレジリエンス(回復力)の高い循環共生型のまちづくりを目指し、「UR-eco Plan 2024」を策定しました。前計画に比べ、2030年度におけるCO₂削減目標を45%から70%へと引き上げるなど、さらなる温暖化対策を推進しています。

かんきょう1日学校では、子どもたちに身近な団地のリサイクルについて授業を行いました。再利用までの工程を学び、展示ブースで細かく砕かれたコンクリートの実物を見ることで、さまざまなものがリサイクルできることを知る機会になれば幸いです。

UR都市機構は、日本住宅公団の時代から緑を重視してまいりました。自然環境との共存は、日々の生活や未来へとつながっています。一度壊れたものでも、よみがえるものがあります。大人も子どもも、諦めずに一緒に環境問題に取り組んでまいりたいと思います。(談)

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