
【ごあいさつ】
日本整形外科学会 理事長/帝京大学整形外科学講座 主任教授
河野 博隆 先生
日本整形外科学会は、2026年に創立100年を迎え、27年には第100回の学術総会を迎えます。この節目を迎えるにあたり、運動器の健康を通じて人々の人生と社会の未来を支えてきたことをお伝えするため、「日本整形外科学会100年プロジェクト」を始動しました。
11月には、全国市民公開講座を全都道府県で開催します。さらに、「地球の歩き方」とコラボレーションし、「日本の歩き方 powered by日本整形外科学会 神戸・ポートアイランド」という歩くことの楽しさと大切さを伝えるような小冊子も作成しました。こちらは日本整形外科学会100年プロジェクト特設サイトでPDFをご覧いただけます。
超高齢社会において「動けること」は、単に個人の問題ではありません。年齢を重ねても動けるということは、社会の活力そのものにつながるのです。そうした観点から本日は、3つのテーマを選定いたしました。
まず1つ目がスポーツです。スポーツは国民的な関心ごとであり、今や生活の一部となって、人々の健康と幸せを支えています。それを支えたのは、スポーツ医学の発展であったことを忘れてはなりません。スポーツ医療の発展について、神戸大学の黒田良祐先生にお話をいただきます。2つ目には20世紀で最も成功し、人々を幸せにした手術とされる人工関節手術について、九州大学の中島康晴先生に教えていただきたいと思います。3つ目は、実はその危険性が十分に知られていない骨粗鬆症(こつそしょうしょう)について、東京慈恵会医科大学の斎藤充先生にお話しいただきます。
古代ギリシャの医師、ヒポクラテスは約2000年前に「Walking is man's best medicine.(歩くことは人間にとって最良の薬である)」という名言を残しています。私たち日本整形外科学会は、この最良の薬をみなさまにお届けするため、治療するだけの医療ではなく支える医療につなげ、誰もが生涯自分で動ける社会を目指していきたいと考えています。

河野 博隆(かわの・ひろたか)
1992年、東京大学医学部医学科卒業。同大学医学部附属病院整形外科研修医を経て、米国メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター客員研究員。2008年から東京大学医学部附属病院整形外科講師、13年、同大学大学院医学系研究科整形外科学准教授。15年から帝京大学医学部整形外科学講座主任教授。24年から帝京大学医学部長。25年から日本整形外科学会理事長を務める。
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